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クラガンという無駄をいかに楽しむか

どうも初めまして、もしくはお久しぶりです。サメイシです。
2022年は個人的に、クラガン的な意味で非常に思い入れのある1年になったので、どうせだし1年の総括でも書いてみることにしました。基本的にはテクニックとか抜きにして、自分が印象深かったことをメインに書きました。あと年越す前に書き終わるように急いで書いたので、見やすさとか誤字脱字とかは一切考えてません。それでも良ければどうぞ。

1.はじめに

今年全体の印象としては、昨年よりもビッグニュースが続く怒涛の展開で、時間の経過が早く感じる1年だった。とはいえ、それらの出来事が私の日常生活に明確に影響を及ぼすようなことはあまりなかった為、流れてくるニュースを俯瞰して見て過ごす側の立場だった。ある1件だけを除いて。

衝撃だった。かつてここまで感情が昂ることがあっただろうか。「あの」クラガンウィックが結果を出せている。約250人という規模の競技大会で。12位。そこに載っている名前とデッキリストが、まさか自分のものだとは。

2.大会当日の回顧

このトライバルクラガンの製作・調整の過程は前回まとめたので、2022年末の現時点において、印象深かったと感じていることをピックアップして振り返ってみる。

大会当時、このデッキに最初に可能性を感じ始めたのは5回戦の時だった。
この時点で4-0。それまではクラガンはほぼ存在感がなく、トライバルズーの動きに最後のトドメとして添えたのが数回と、後はサイドカードを刺して制していた。
そして5戦目はリビングエンド。相手は非常に強く、必ず1ターン目に悲嘆を撃ちつつ3ターン目に続唱してきた。1本目を取られ、2本目をサイドで制して、3本目。案の定1ターン目に悲嘆を出され、更にリビエンから出た悲嘆でクラガンとワームが揃っていた手札からクラガンを落とされる。
しかし、返しのトップは2枚目のクラガンだった。絶望的な盤面、ライフ差を完全無視した無慈悲な確定16点シュートによって、5-0まで進んだ。
この時になってようやく実感した。このデッキは、クラガンは可能性があると。もしこの瞬間を経験していなかったら、仮に同じ12位という結果であったとしても、ここまでクラガンに心酔していなかっただろう。
ちなみに今思えば、相手がクラガンかワームの2択でクラガンをハンデスした辺りに、申し訳程度のローグアドバンテージがあったように感じる。(基本クラガンウィックシュートには異界の進化も採用されてる為、ワームが手札にある方が僅かにシュート期待値が高い)

その後6戦目はスパイベルチャーに轢き殺され、悔しかったのは7戦目の対URラガバンだった。
7戦目のメイン、初手はドラコの末裔、稲妻のらせん、部族の炎、土地4の7枚だった。リビエン、ベルチャーとアンフェアと連戦だった私は、またアンフェアだったら勝てないと思い、マリガンした。してしまった。次は土地1枚。マリガン。その次は土地2枚。やむを得ずキープ。そして相手の1ターン目の動きを見た瞬間に悟った。やってしまったと。案の定土地2枚で土地が詰まり、マナスクで何もできず負け。サイドも土地3枚目を延々と引かずに負けた。
サイドならともかく、メインで2ターン目初動で能動的にも受動的にも動ける初手をマリガンしたのは明らかにミスだった。アンフェアとの連戦、そして直前のベルチャーに負けた失敗体験を引き摺ってしまった私の精神的な弱さがでてしまったと後悔している。
なお、この後も同じようなミスを何回もやらかしてるので、特に現在は克服できてるわけではない。精進が足らん。

続く8戦目はまたもリビエン。ただぶっちゃけると、5戦目の時は必ず1ターン目に悲嘆が飛んできたのに対して、今回はあんまり飛んでこなかったので、こっちの方がやり易くはありました。
メインは確率シュートを投げるも失敗して落とし、2本目はサイドで刺し、3本目。まぁ仮想敵のコンボ相手は似たような展開になりますね。
カヴーで墓地を牽制しつつビートするも、相手の墓地肥やしの量の方が多く、リビエンでゴリ押しされそうな展開に。そこでカヴーのルーティングで手札でダブってたクラガンを捨てて対抗する事に。そしたら手札に4枚目のクラガンまで集まり、墓地に1枚、手札に3枚という謎すぎる吸いつき具合。返しに案の定リビエンを撃たれ、クラガンは確定5点。トップは土地だったので3枚目を出し、4枚目を捨てて確定5点。カヴーの5点ビート2回と合わせてピッタリ20点。クラガンが生物であるが故の謎の噛み合いがあった試合でした。

最後の9戦目は脱出基地。最後の最後で想定外のコンボと当たり、だいぶ精神的に辛かった記憶があります。案の定メインを取られ、サイド後。最後だし後悔するぐらいならと思い、チャリス、活性の力、RIPなど、刺さりそうなサイドカードを思い切って10枚ぐらい入れ替えてサイド戦に臨んだ。
それらが功を奏し、2本目はチャリスとRIPで完封、3本目は脱出着地後の初動に活性の力を当て、カヴーとドラコの末裔で押し切り。最後の最後はクラガンは空気だったけど、まぁクラガンなんて使ってりゃそんなもんよな。

3.その後のトライバルクラガン

そんな訳で7-2で12位となったんですが、まぁでもTOP8に入りたかったなという思いも無いわけではなく。やっぱりURラガバン戦のマリガンミスが分岐点でしたかね。それがなければ8-1まで見えてたんですが。
逆に言えば、仮にそこで勝ててたら、その後は別の相手と当たってた訳で。私ごときには12位は十分すぎる結果なので、なんにせよ大満足でした。

さて、その後反響は思ったより大きく、晴れる屋さんの動画でまさかクラガンが出てくるとは。あとトライバルズー使いがクラガンとワームを買ってる姿を何回か見かけたりとか。絶対その後秒で抜けたんだろうなぁというのは容易に想像できますね。
人類にクラガンが理解されるにはあまりにもクラガンが時代を先取りしすぎている存在なので、狂信者である身としては布教活動を頑張らないとなーと思う次第です。はてさて、身内に私以外のクラガン使いが出てくるのはいつになるのやら……。

私自身はその後どうなったかというと、大きな変化が4つほどありました。
まず、MOのアカウントを約1年半ぶりに立ち上げて、トライバルクラガンをMOでも回すようになりました。家でも練習・調整できるのは大きな変化でしたね。そして井の中の蛙だということを強く実感させられました。あと、紙でやるのが殆どなので、資産運用もなかなかに難しく感じました。いやー、レン六とか高いっす……。

そしてMOを触るようになったので、ついに(?)動画編集も勉強するようになりました。動画投稿のきっかけ自体は昔あって、約3年前、動画投稿者様の方々のオフ会が地元で開かれていた所を、当時無知蒙昧な私は友人と2人で凸ってしまったことがありました。

いやーほんと何考えてたんですかね。今更すぎますが、ほんとすいませんでした。
まぁそんなこともあり、ちょうど実績もできたところなので動画投稿するには良いネタになるだろって事で勉強し始めました。そして出来上がった習作がコチラ。

まだ1本しか出してませんが、今後もMOと動画編集のモチベが上がったら次作を作っていきたいところですね。

あと、ダブルマスターズ2で動じない大ワームが再録されたのも大きかったですね。待望のノンfoilが刷られたことで、全部ノンfoilで組むことができるようになりました。
つーことで、ラガバンとか、激情、忍耐とか土地とか、持ってたfoilを全部売って、ノンfoilで全部買い直しました。いやー、フルfoilは新規カード買う度に苦労するんですよね。私はクラガンというカードが好きなだけで、クラガンというデッキ自体は特に好きでもないので、未練は全くありませんでした。ちなみに、ノンfoilで買い直したついでにレン六も一緒に買っても売ったお金はまだ余るぐらいでした。モダンホライゾン2のfoilはホントどれも高いですねー。

そして、トライバルクラガンの構築も大きく変わるようになりました。

変更点は、力線の束縛が出たので雑にフル投入、あとはマナフラを解消する為にレン六を採用、そしてクラガンとの噛み合い方が凄まじくかつパワーカードな鏡割りの寓話を採用したことです。そのかわりに、雑に強いがクラガンワームが揃ってる時にトップで引きたくない筆頭の工作員を抜き、クリーチャーが減ったので異界の進化も抜き、その他諸々調整した感じですね。
これにより、カヴーや鏡割りのルーティングコストをレン六で補い、かつ鏡割りとレン六がマナフラ寄りに動かしてくれるので確定シュートがしやすく、かつルーティングでパーツを引き込みやすくなりました。それでも引かない時は引けないので、エラダムリーの呼び声ぐらいは挿しても良さそうです。まだまだ調整しがいはあると思ってます。

4.今後のクラガンの可能性は

さて、最近はトライバルクラガン以外にもクラガンには可能性があるのではと思い始めてます。その可能性について語る為に、クラガンの性質について、私なりの現時点での解釈を簡単に述べておきます。
まず、クラガン(とワーム)は基本無駄な要素でしかありません。しかも最近はコンボにしても、独創力や続唱といった環境トップのコンボは実質1枚コンボなのに対し、クラガンは2枚コンボ。平成に取り残されたコンボといった感じの古臭さがあるのは否めません。よって、ぶっちゃけクラガンには可能性もクソもないです。使うこと自体が無駄で間違いなんです。
では、私がなぜクラガンに可能性があるとか虚言を吐いてるのかという話なんですが、クラガンが唯一無二な無駄な存在だからです。モダンというフォーマットにおいて、4マナ圏のクリーチャーで、出ただけで勝つというカードが他にあるでしょうか?そしてなによりも、クラガンなんて無駄な存在を対戦相手が知ってる訳がないんです。まして、それがトライバルズーから飛んでくるなんて誰が想像できるでしょうか?このクラガンが有する唯一無二の勝ち手段と、二重の情報アドバンテージこそが、クラガンが無駄なゴミと理解していながらも私が延々とこすり続けている理由です。
とはいえ、クラガン自体はカードとしては弱小な無駄な存在でしかない訳ですから、ワームが無ければそれこそゴミでしかないんですよね。と言うわけで、クラガンに可能性を持たせるには大きく2つの要素が必要です。それは、
1.リソースを確保する手段を有していること。
理想はルーティングにより2枚目のクラガンを捨てられること。
2.クラガンワーム以外の個々のカードパワーが純粋に強いこと。
実質52枚で戦ってるようなものなので、土地も合わせれば積める呪文は精々25~30枚しかありません。相手の35~42枚ぐらいの呪文と戦うには、コチラが積む呪文は少数精鋭のパワーカードであることが必要だと思ってます。トライバルクラガンを組み始めた当初はこんなこと考えてた訳ではありませんが、今振り返ればこれらが私がクラガンを組む上での前提条件となっています。
そんなわけで、2023年はトライバルクラガンを変わらずこすり続けるか、新しいクラガンを模索するかといったところですが、現時点で脳内構築で考えているクラガンのメモを最後に綴って締めようと思います。

1.赤緑月クラガン。1番オーソドックスな構築。
基本は月ハメから、相手が切り返す前にアグロかクラガンで勝つのが基本ムーブ。(クラガン依存度は高め)逆に月ハメが出来ないとかなりキツイ。あとマナ加速に枠を割いてるので速度は比較的速いがリソースがすぐ枯れがち。環境の月への意識が低くなったら選択肢としてアリ。

2.ボロスソードクラガン。ラガバン、石鍛治、月、鏡割りで立ち回り、ラガバンゲー、月ハメ、カルドラビートのいずれかで勝ち展開に持っていくタイプ。そこにクラガンを差し込んだ形。ドローソースが鏡割りのルーティングぐらいしかないので、シュート難易度は高め(クラガン依存度は低め)。ラガバンと石鍛治が高くて組んでない。

3.ビッグレッドクラガン。赤単で強いカードてんこ盛りな感じ。リソース確保手段の無謀なる衝動を赤行進にして、2枚目クラガンを捌けるようにとか考えてはいるが、組んだことない脳内構築なので実際どうなのかはまだ知らん(クラガン依存度は未知数。多分高い)。魂窟採用で打ち消しに強いのもポイント。ラガバンとか、歴パイや赤両面ランドとか高い。誰か組んで。

4.ジャンドクラガン。砲弾枠は死の影に変更して、枠が全く足らん中にクラガンを捩じ込んだ形に(組んだことないのでクラガン依存度は未知数。多分低い)。個々のカードパワーは高く、ハンデスもあるのでシュートはしやすいと思う。多分。ラガバンとかタルモとかヴェリアナとか高い。ジャンド持ってる人誰か組んで

6.赤黒想起クラガン。文字通り環境トップにいる赤黒想起ラガバンにクラガンをねじ込んだ感じ。ハンデスからシュートできるので、相手が機能不全に陥ってる間にシュートで刺すのが理想。他のクラガンより土地枚数が少ないので、マナスクでクラガンが邪魔になる展開が容易に想像できるが組んでないのでなんとも言えん(クラガン依存度は低め。ていうか邪魔度が高いと思う)。
ラガバンとか悲嘆とか高い。赤黒想起組んでる人、頑張ってクラガンと砲弾を7~8枠ねじ込むだけでいいから誰か試して。砲弾枠は死の影で良いと思う。

7.ケルーガクラガン。クラガン使ってると相棒にコンプレックスを抱くのでケルーガで考えている。4cケルーガのリスト調べた感じ枠無さすぎてクラガン入る余地無さそう(クラガン依存度は多分低い)。孤独とかオムナスが高い。誰か組んで

8.ジャイルーダクラガン。同じくコンプレックス解消の為に脳内構築中。ジャイルーダのリスト調べたけど全体像がまだ掴めてない。伝説じゃないしリアニクラガンとしてワンチャンないかなーとか(クラガン依存度は未知数)。誰か意見求む。

9.レンオムクラガン。ご存知パワーカードだらけのリストにクラガンをねじ込めないかなーとか脳内構築中。リソース確保手段には長けてるのでシュート率は高いけど確定シュートは難しそうとかは想像できる(シュート依存度は低め)。長引きガチなゲーム展開をクラガンで無理やり終わらせたりできるのは利点だと思う。あとエラダムリーの呼び声があるので他と違って8枠も取らなくていいのもポイント。
砲弾枠にセラのアバター1枚差すのも面白いかも。まぁ孤独とオムナスが高い。けどリアルで組むなら1番現実的に考えてる。レンオム組んでる人誰か試して

10.墓地サーガクラガン。ウルザの物語とクラガンの相性ってどうなんだろうと思い脳内構築。媒介者の諜報でトップを見れるのはクラガン的には確定シュートの為の情報が増えるのでポイント高い(クラガン依存度は低め)。ラガバンが高いけど割と現実的な選択肢だと思ってる。誰か組んで

11.フードクラガン。10の墓地サーガクラガンの後に思いついて、全体的に安かったから実際に組んで回してみた。結果、私は鋼探しのトップ固定か落とすかの判断が致命的に下手だったので諦めた。デッキとしては悪くなかった(クラガン依存度は普通かやや高め)。ただし、個々のカードパワーは低いシナジーデッキなので、相手の干渉が強く響きやすいのが難点だと感じた。そう言う点ではクラガンと相性は悪かった。
とはいえ、地獄料理書のおかげで確定シュート率はかなり高いので、誰か上手い人が回してくれることを期待。

5.終わりに

そんなわけで、トライバルクラガンも含めて全12クラガンの脳内構想でした。2023年はこれらのどれかを組んだり組まなかったり、はたまた更にバリエーションが増えるかもしれません。そもそもMTGへのモチベも浮き沈みが激しく、クラガンの事しか考えてなかったり、何も考えてない時もあるので、今後もゆったりとクラガンとは付き合っていこうと思います。

そんなわけで2022年のクラガンの総括でした。総括だったか??こんな駄文をここまで読んでくれた方はありがとうございました。来年もどうかよろしくお願いいたします。2023年はクラガン使いが更に増えますように。よいお年を。

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