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ギルティギアXrdRev2をまだ始めてない(始めてたりする)人向け攻略?

 この記事は、ギルティギアXrdRev2を最近始めた、またはやってみた、やってみたいけど難しい...けどちょっとがんばってみたい!
といった方向けの内容です。

(どんなキャラクターがいるの?このキャラクターの必殺技は?といったものや基本的なシステムは、
公式Wiki https://www.4gamer.net/guide/ggxrd/
に非常にわかりやすく、画像付きで解説されているので、こちらも参考にしてください。)

 本文では、最大ダメージの連続技や各キャラクターの必殺技といった、「見た目にわかりやすい攻略」ではなく、このゲームをプレイするのに知っているとちょっと役に立つこと、ギルティプレイヤーがプレイ中に無意識にやっていること、などをお伝えできれば、と思っています。
(その4以降は、後日、時間が確保できた時に書いて投稿できたらと考えています。)

ー目次ー

その1 現在このゲームをプレイ中の方へ
 ① セレクトボタンでポジションリセットができる!
 ② コンボモードはすべてできなくても全く問題ない!
 ③ システムはいきなり全部覚えなくてもOK!

その2 格闘ゲームをプレイするにあたって
 ①-1 同じぐらいの実力の相手をみつけよう
 ①-2 教えてくれるシリーズ経験者をみつけよう
 ②   よりたくさん遊んだ人がより勝てるようになると考えよう
 ③   細かいことは無理に覚えなくてもいい
 ③-1 技のフレーム(発生や硬直)は本当に重要なのか?
 ③-2 連続技について

その3 格闘ゲームとしてのギルティギア
 1:攻めが強い
 2:起き攻めが強い
 3:投げが強い
 4:PとKとSとHSボタン
 5:画面端へ追い詰められるほど不利


以下執筆予定

その4 ギルティギアのシステムについて

... 各キャラ超簡易攻略 他


その1 現在このゲームをプレイ中の方へ

 まずこのゲームをすでにプレイしている方、そしてトレーニングモード(以下トレモ)を熱心にプレイ中な方に大事なお知らせがあります。
それは...

①トレモ中は、セレクトボタン or 記録再生ボタン同時押し+方向キーでポジションリセットができる!

ということです。メニュー画面からポジションリセットしていた人は、これでトレモがもっとはかどるはず!
(意外とご存じでない方がいるようなので、最初にお知らせさせていただきました!)


②コンボモードはすべてできなくても全く問題ない!

 各キャラごとに連続技のサンプルをプレイできるコンボモードですが、それぞれのコンボパーツ自体は実戦的で有用なものも多いので、まず最初に選んだキャラがどのような必殺技が使えて、どんなコンボができるのかを知って慣れるには非常によいです。(サンプルのお手本が再生できるのもお忘れなく!)
苦戦しながらも繰り返しやっていると知らないうちにキャラクターの操作に慣れてくるのを実感できるはずです!
 しかし、中にはあまり実戦向きでなく、難易度だけ高いといったものもいくらか存在します。その難易度も、キャラによってはシリーズを数年単位でプレイしているプレイヤーでもたった1回成功させるのに1時間以上かかるといったものもあります。
 初めて数日、もしくは数週間で自分の好きなキャラの項目をできなかったから自分には才能ないのかも...などと思う必要はこれっぽっちもありません。RPGクリア後のやりこみトロフィーのようなものと思ってもらっても大丈夫です。

③システムはいきなり全部覚えなくてもOK!
 このゲームは、自由度の高さがウリで、1キャラをとっても操作するプレイヤーによって戦い方や動きが大きく異なります。その自由度の元の一つとなっているのが、多彩なシステムでありますが、いきなり全部覚える必要はありません。
 最初は、
・ダッシュ(ポチョムキンは除く)
・空中ダッシュ(ポチョムキンは除く)
・2段ジャンプ
・ガトリングコンビネーション(最初はP>K>S>HSの流れだけでOK)
・必殺技
・覚醒必殺技(ゲージを50%消費する強力な技 コマンドは各キャラごとに異なる)

 あたりを遊びながら慣れていくという形で十分です。
このゲームはなんといってもキャラを動かしているだけで楽しい!


 キャラを動かすことに慣れてきたら...
例えば

「相手の攻めが厳しくて負けてしまう...それならば
削りダメージを防ぐ+距離を離すためのフォルトレスディフェンス(D以外の攻撃ボタン2つとガード方向 展開中ゲージを消費する )
で凌いでみよう」


「相手がずっとガードしていて倒せない...じゃあ
相手の(しゃがみ)ガードを崩すためのダストアタック(Dボタン)
相手のガードを崩すために投げ(相手に密着して方向キーの←or→+HSボタン)
で相手のガードを崩してみよう」

「あとちょっとで相手を倒せた...もしくはもうちょっと体力があれば...
・連続技を伸ばすためにロマンキャンセル(D以外のボタン3つ同時押し 状況に応じてゲージを25%~50%を消費する)
・相手の連続技や攻めを中断できるサイクバースト(Dボタン+攻撃ボタン バーストゲージが100%ある時に使用可能)
をどこかで使えば勝てたかも?」

といった感じで、必要に応じて一つ一つ何かないかなーと覚えていけば自然と身についてくると思います。そしてそれは勝率に必ずつながってくるはずです。

 ミッションモードもシステムやテクニックを知るには役に立ちますが、初めて見た方は、その項目の多さに目がくらんでしまうと思います。
上手い人はみんなこれ全部完璧なの?なんて思う人もいますが、そんなことは全然ありません。ミッションモードを全くやったことがなくても強い人もいますし、コンボモードと同様いきなりやる必要は全くありません。自分で上達したいと思ったときにちょっとプレイしてみる、それだけで十分です。これを書いている私もBランクや、やっていない項目だらけです。



その2 格闘ゲームをプレイするにあたって

 次は格闘ゲームをプレイするのが初めて、もしくは始めたいとは思っているけど...といった方に楽しくプレイするためのちょっとしたアドバイスのようなものを書いてみようと思います。


①-1 同じぐらいの実力の相手をみつけよう

 格闘ゲームに限らず、対人戦において一番白熱するのは実力が拮抗した相手との勝負であるのは間違いないでしょう。あとちょっとで勝てそうな相手に勝ちたい!ライバルにもっと差をつけたい!そう考えるのは一番のプレイのモチベーションになるはずです。
 あの技に対処できなかったから負けた!あの連続技を決めていれば勝てたかも!なんて勝負は学ぶこと、知りたくなることがきっと一番多くなるでしょう。
 自分がまさにそうでした。実力の近い友人との対戦はやめどきがわからないくらい楽しいものでした。対戦が終わった後も、あの技にはどう対策するのがいいのかと話し合ったり、トレモで調べたりと、そんな繰り返しの中で一緒に成長していくのは格闘ゲームをやっていて一番楽しい瞬間の一つであると思います。
 Rev2を始めた人が多い今は、そんな相手を探す絶好のチャンス!SNSや動画配信で探して、声をかけてみるのもいいでしょう。
 プレイヤーマッチで自分の実力に近い人を募集して部屋を作ってみたり、ゲーム内で相手の情報をみて、近い試合数や段位の人にメッセージを送ってみるのもいいかもしれません。


①-2 教えてくれるシリーズ経験者をみつけよう

 ①-1に関連して、教えてくれるシリーズ経験者を探すこともおすすめしたいです。というのもこのゲームシリーズ自体が20年以上続いている長寿シリーズなため、ギルティギアのベテラン勢(いわゆるギルティおじさん略してギルおじやギルティお姉さんたち)が豊富な経験からきっと適切なアドバイスをくれるはずです。というか新規プレイヤーを引き込みたくてうずうずしています。
 いいライバルといい師匠がいる、これは格闘ゲームに限らず、上達のためにはとてもいい環境であるといえるでしょう。
 

②よりたくさん遊んだ人がより勝てるようになると考えよう

 格闘ゲームは時折、野球やサッカーのようなものと同等に考えられることがあります。これは「eスポーツ」ということではなく、身体的な能力を使う従来の「スポーツ」としての側面が強いからです。
 格闘ゲームの「スポーツ」としての側面とは、動体視力や反応速度を問われるというよりは、繰り返しプレイすることによる、

ⅰ.視覚的・感覚的な「慣れ」
ⅱ.キャラの移動や連続技に代表されるような「操作精度」
ⅲ.たくさんの相手と勝負することによる経験からの「読み」

が勝敗を決める大きな要素となっているからです。
特にⅰとⅱはゲームを始めたばかりの頃ほど顕著です。

 これらに加えて遊んでいる最中に自然に覚える、ⅳ「知識」がある程度加わってくることになります。RPGなら魔法の名前とその効果、レースゲームならコース構成といった具合に、自然に覚えていきますよね。それと同じです。

(ここからはちょっと細かい話なので流し読みして下さってもOKです。)

 例えば対戦中に相手のジャンプを対空技で迎撃するシチュエーションで考えてみます。

「自分のキャラの空中の相手を迎撃するのに適した技は方向キー前+Pボタンで(ⅳ「知識」) 相手が今このあたりの位置だから落とすことができそう(ⅰ「慣れ」)」

「方向キー前+Pボタンをすばやく入力する(ⅱ「操作精度」)」

という判断はⅰ視覚的な「慣れ」とⅳ「知識」からプレイ中に瞬時に判断され、ⅱによって操作を即座に行うものであり、プレイ中に「Pボタンはこのボタンかな?」なんてじっくり考えてから対応するものではありません。
 これは格闘ゲームプレイ中のあらゆることにあてはまります。ジャンプの軌道や開始から着地するまでの時間、自分のキャラのダッシュの速度、連続技を行う操作、ファウストの必殺技「何がでるかな?」で出てきた爆弾がいつどのぐらいの範囲で爆発する?といったことでもなんでも、繰り返しのプレイによって意識することなく「大体これぐらい」というのを文字通り「体で覚えて」いきます。
 連続技などはピアノの練習などに近いといってもよいかもしれません。楽譜や鍵盤を見ないで弾ける人は、それまでピアノを長い間プレイしていたからですね。
 これらは遅い早いなどの個人差は多少あれど、ほとんどの人が格闘ゲームをプレイする際には無意識に行っていることです。そしてこれは、(恐らく)プレイを繰り返すことによってしか身につかないものでもあるのです。
 ベテランプレイヤーが、強力なガード崩しの連携を連続して防いだり、投げ抜けを連発したりするのも、その多くは単純な個人の反応速度の差ではなく、経験に基づく「読み」や、相手の技への「慣れ」によるものがほとんどです。

 ちょっと長くなってしまいましたが、結局のところ、本項の題にある通り「たくさん遊んでいる人ほど強くなる」というのは、ほぼ間違いのないことであるといえます。
 この「たくさん遊ぶ」というのは必ずしも対戦モードである必要はありません。トレモやコンボモードで1人用をプレイする、あるいは他人のプレイ動画を見るといった事でも「ゲームに慣れる」という意味では、すべて当てはまるでしょう。
 トッププレイヤーと呼ばれるような人たちも、すべからくやりこんでいるからの強さですし、自分より強い人たちは自分よりたくさんプレイしてるんだと思いながら遊んでもらえればいいのではないでしょうか。
 このゲームに興味をもって、もっと勝ちたいとか、うまくなりたいと思った方は、ぜひもっとたくさん遊んでください。

 


③細かいこと(数字やダメージなど)は無理に覚えなくてもいい

 これを読んでくださっている方の中にも、ギルティに限らず格闘ゲームを過去にやったけど挫折してしまったとか、難しいと考えている人もいらっしゃるのではないでしょうか。
 そんな方々の中で、「技の発生や硬直のフレームを覚えなきゃいけない」と感じてしまったり、「連続技のリストが呪文にしかみえない」といった経験があってやめてしまった人もいると思います。
 この感覚は、非常によくわかります。人によってはゲームなのに勉強させられてると感じたり、こんなの全部覚えられるわけがないと思う人もいることでしょう。
 そうです、実際に全部覚えられるわけがないのです!Xrdシリーズを数年単位でプレイしている私も、(自分のキャラですら)全部フレームを覚えてるわけではないですし、連続技に関しても、その状況に応じて最適なコンボを毎回成功させているわけではないのです。


③-1 技のフレーム(発生や硬直)は本当に重要なのか?

 それでも「勝つためにはフレームは重要なんでしょ?」と思う人に、本当に重要なのかどうかをちょっと解説してみたいと思います。

 例として、「ソルのバンディットリヴォルバー(以下BR)をザトーを使って立ちガードした場合」 の状況をとりあげてみます。
(ここで使用するフレームの数値は私がトレーニングモードで調べたもので説明のために使用しているだけで必ずしも覚える必要はありません。また、わかりやすくするため一部簡略化しています。)

・近~中距離でガードするとザトーが5フレーム先に動ける
・ソルのカカト落としを先端部分でガードするとザトーが3~4フレーム先に動ける(距離によって変動)
・立ちPはザトーの中で一番早い攻撃で攻撃判定の発生に5フレームかかる

数値としてフレームを「あえて」あげるとすれば上記の3つがあります。
しかし、対戦中にその数値は本当に重要なのでしょうか?

 この状況を少し「実戦的な表現」で置き換えるとすると以下のようになります。

1 ソルのBRをガードしたら立ちP(>足払い)で反撃可能
2 先端ガードでも立ちPでソル側の通常技にすべて勝てる
3 先端ガードの時の立ちPは無敵技のヴォルカニックヴァイパー(以下VV)には負ける

となります。

 後の項目でも触れますが、ここでザトー側で重要になってくるのは、立ちPが自分の技の中で一番早いということです。
「自分のキャラの一番早い技を知っておく」というのはどんなキャラやプレイヤーと対戦するときでも、あらゆるシチュエーションに応用が利きます。ここで必ずしも5フレームという数字を覚える必要はありません。ただ「一番早そうな技を知っておく」ということが重要なのです。(Rev2ならばほとんどすべてのキャラが立ちor屈Pのどちらかのはずです)

 BRをガードしたときに、ザトー側が立ちPを振ることで、ザトー側に反撃のチャンス、少なくとも攻めのターンがまわってくることになります。(実戦では立ちPからガトリングコンビネーションや必殺技につなげたり、コマンド投げのダムドファングなどを狙いにいってみましょう)

 ここで仮に反撃に失敗し、ソル側が無敵技のVVを撃ってきたとするとザトーの立ちPは負けてしまいますが、ソル側は相応のリスクを背負っていますから毎回選べる選択肢ではありません。また、VVに負けるというのは立ちPの発生が5フレームというのを知っていても知らなくても起こり得ることです。
 この場合、重要なのはフレームではなく、その②の2でも触れた、相手がVVを使ってくるだろうという「読み」だったということになります。

 さらに実戦ではBRをガードしたことに反応が遅れて立ちPを出すのが遅れてしまうこともあります。これによって確定反撃に失敗してしまったり、ソル側の通常技による暴れを通してしまうこともあるでしょう。
 この場合は「慣れ」に基づく反応速度が重要だったということになりますね。

 もっというならば、このBRをガードするというシチュエーションが対戦中に何回発生するのか?ということも考えると、BRに立ちPが反撃で入るということを知らなくても、その試合に勝つことは十分に可能です。
 BR自体を迎撃することを考えてもいいし、ガードしないように位置取りをがんばるといった形で、BRガード後のフレームを全く知らないでも勝つ!ということも可能です。
 
 フレームの話からは少し外れてしまいますが、もしゲームを始めたばかりでBRを連打されるだけで負けてしまったというならば、ガードしてからの攻め、あるいは自分のキャラのBRに対する確定反撃(例えばポチョムキンならポチョムキンバスター)を一つだけ考えてみる、というだけで少なくともBRだけで負けてしまうということはなくなるでしょう。これは「相手の主力の技に対する対策を1つ知るだけでその相手に対する勝率を大きく変える」と言い換えることもできます。これは勝負事全般に言えることかもしれません。

 長くなってしまいましたが、細かい「フレームを覚える」というのが、実戦では多くの方が思っているほど重要ではないというのが伝われば幸いです。
 大きな大会で優勝するようなトッププレイヤーの中にも、フレームは全然知らないといった人もいる、ということも付け加えておきましょう。


③-2 連続技について
 もう一つ、連続技についても触れておきましょう。
 昨今のインターネットが当たり前になった状況というのは、ゲームをただ「攻略」するということに関しては、非常に便利になったというのは疑いようのない事実です。
 ちょっと検索ワードを叩けばRPGの隠しアイテムの情報といった情報は大抵出てくるし、格闘ゲームにおいても各キャラクターの連続技のまとめや、ベテランプレイヤーの対戦動画がすぐ見ることができるというのは、多くの人にとってよいことのように思えます。特に連続技というのは、冒頭でも述べた格闘ゲームにおける「見た目にわかりやすい攻略」の最たる例であり、文章化・視覚化しやすいため、比較的探すのが簡単なものであるのは間違いないでしょう。
  
 一方で、ゲームをプレイする時の、インターネットのあまりよくない面もあるというのも事実でしょう。
 いきなりトッププレイヤーのプレイがみれることは、「ああいうプレイができるようになりたい」といった憧れや、お手本としてモチベーションに変換できる人にとってはいいのですが、反対に「こんなすごい連続技をやらないと勝てないのか...」とか「自分には無理だ...」と思ってしまう方も中にはいるかもしれません。
 この項の最初にも触れましたが、他の人がまとめた膨大な連続技リストを見た時の感覚は、試験勉強を始めたときの膨大な教科書の内容を見たときにも近いものがあるかもしれません。
 もしくは、オンラインゲームのハイエンドプレイヤーの豪華な装備、あるいはネタバレをみてしまったような感覚でしょうか...
 しかし、ここでそんな風に思ってしまった方に、(その2の②の繰り返しになってしまいますが)そうしたスーパープレイや、すごい連続技も、「ギルティが好きで、長く遊んできたプレイヤーによって創り出されているもの」ということを一度思い出してもらいたいのです。
 いきなりベストな連続技ができる人はいません。始めてすぐにトッププレイヤーになった人もいません。ギルティが好きで長く遊んでいる人が上手くなって、コンボを開発してきた結果としてのプレイであり、連続技のレシピなのです。
 連続技も前項のフレーム同様、細かく的確にできなければ相手に勝てないわけではありません。自分が実戦でできる最大のコンボを使っていけばいいんです。その上で、もうちょっとで勝てそうな相手にぶつかった時、もうちょっとダメージ与えれば勝てたかなぁ、なんて場合にちょっとだけ難しいコンボに挑戦していってみてください。その積み重ねできっと連続技のバリエーションも増え、より勝てるようになっていくはずです。
 連続技を失敗しちゃって負けた...悔しい!なんて時にちょっとトレモしてみてください。私もそうしています。
 このゲームをより深く知れば、常に最大ダメージの連続技を狙うことが正しいわけではないということに気づくでしょう。ほかの人が使っている連続技が必ずしも最適であるわけでもありません。自分自身がトレモで発見した連続技が、もしかしたら誰も知らない最新コンボの可能性だってあります。
 発売から何年立っても新しい発見がある自由度の高さもギルティギア、そして、格闘ゲームの楽しさでもあると私は思います。



その3 格闘ゲームとしてのギルティギア

 このゲームは非常に自由度が高いゲームとなっています。取れる選択肢そのものが多く、動きの幅も広い。そのため、最初は何をやっていいか戸惑ってしまう人も多いと思います。そんな人のために、このゲームの全体的な傾向、原則的なものを紹介したいと思います。


1:攻めが強い

 このゲームは非常に攻めが強いということを知っておきましょう。
様々な面から攻めることが強くなるようになっている、といえます。
 
 例えば、テンションゲージシステムです。
 このゲームは前に歩いたりダッシュするだけでゲージがたまるようになっています。そして、このゲージを使う手段が、攻めにも守りにも使える多彩で強力なものとなっているのがその要因といえるでしょう。
 リスクゲージシステムも攻めを強くしている理由の一つでしょう。
相手の技をガードするだけで、次に受ける被ダメージが増加するというのは、防御にまわるだけで、文字通り「リスク」が他のゲームに比べて高いともいえます。これは攻めている側からすれば、相手に技をガードさせるだけでも間接的に大きなリターンをとっているということになります。
 また、上級者による攻めの連携の数々は、その多くが上級者同士の対戦中でも防ぐのが困難なほど強力なものとなっています。
 最初に勝てるようになるためには、まず自分のキャラの攻め方を知るのが近道であるといえます。



2:起き攻めが強い

 ギルティギアのある意味代名詞ともなっているのが、「起き攻め」です。ダウンを奪ってから相手の起き上がりを攻める「起き攻め」は強烈なもので、相手の体力がたとえ全快であっても、一気に勝負を決めてしまう可能性を秘めています。
 よって「起き攻め」を行うために、相手のダウンを奪うことがとても重要になってきます。
 ダウンをした状態からは、他のゲームにあるような、前後方移動起き上がりや、遅らせ起き上がりといったものは存在しないため、基本的にはそのまま起き上がるしかないというのが、「起き攻めを受ける」という状況です。
 一部のキャラしか持っていない無敵必殺技や、的確に出すのが難しいブリッツシールドやバックステップを除けば、ガードという限られた選択しかないという状況に相手をおく、というのが「起き攻めをしかける」ということになります。いわゆるセットプレイですね。
 ダウンを奪ってから、ジャンプ>着地前の空中ダッシュ攻撃と着地してからの下段攻撃で、中段と下段の2択でガード崩しを仕掛けるのは、このゲームで最もスタンダードな起き攻めといえるでしょう。
 あるいは、多段ヒットする飛び道具を相手の起き上がりに重ねてガードを強制させてから、ダストアタックや各キャラ固有の中段攻撃と、足払いなどの下段攻撃による2択攻撃を仕掛けるのも、このゲームの基本的な形になります。

 ダウンを奪うというのがどれくらい大事で、かつ起き攻めが強力なのかを具体的な例で説明します。
 このゲームにおいて、起き攻めが強力なキャラの一人であるザトーを使用していることにしましょう。
その2で出てきたソルのBRをガードしたあとの状況を再利用してみます。体力はソル側は全快とします。
 BRを(近くで立ち)ガードした場合に立ちPが反撃として確定するというのはその2で述べたとおりですが、ここで二つの選択肢があります。(例によって単純化のため一部簡略化しています)

ⅰ. 立ちP>足払い>エディ召喚につなぐ
ⅱ. 立ちP>足払い>覚醒必殺技のアモルファスにつなぐ

どちらも確定反撃ではありますが、ⅰはダメージ30未満、ⅱは120以上と4倍以上の差があります。
 しかし、ここでギルティギアシリーズの経験者はほぼ100%でⅰを選択します。大ダメージの覚醒必殺技を決めるチャンスなのにどうして?と思った方もいるかもしれませんが、ⅱは相手にとどめを刺せるという状況でしかほぼ使用されません。

 これには大きくわけて二つの理由があります。

一つ目は、
「足払いでダウンを奪ったあとのエディ召喚からの起き攻めが超強力である」

二つ目は、
「アモルファスはダメージが高いがダウンを奪えない」
ということです。

 ⅰはそのまま起き攻めからラウンド勝利につなげられる可能性があるものの、ⅱは相手を吹き飛ばしてしまい、ソル側は空中での受身が可能なため、再びお互いが立ち回りに戻っての状況ということになってしまうため選択されないのです。それほど起き攻めが強力なので、ダウンを奪うⅰの方が重要となってくるのです。
 上記例は分かりやすくするために、このゲームの中でも特に起き攻めの得意なザトーを用いて説明しました。
多くのキャラやシチュエーションで、最大ダメージを取るより、そこそこのダメージ&ダウンを取る選択がされているということが伝われば、と思います。
 1で自分のキャラの攻めを覚えようと書きましたが、起き攻めはその中でも特に重要であるといえるでしょう。
 また、自分のキャラのダウンが奪える技にどんなものがあるかや、その技にどう繋いでいくかを知るのは重要な一歩でしょう。


3:投げが強い

 このゲームの通常投げ(相手に密着して十字キー ←or→+HSボタン)はゲーム中で最も早い攻撃(1フレームで発生)となっています。
したがって、相手に接近した状態では、相手より早く通常投げを押せば相手の技(無敵技などの一部の例外を除いて)に勝てるということになります。
 これは様々な状況で役に立ちます。例えばとっさの反撃に使えます。
先ほども出てきたソルのBRガード後ですが、密着状態ならばすべてのキャラが通常投げによる反撃が容易です。ガード後の反応が遅れてしまった場合でも立ちPではなく、投げならばほぼ確定させることができるでしょう。
 エルフェルトのブライダルエクスプレスや、ヴェノムのマッドストラグルをガードしたあとなどの密着状態や、相手の空中ダッシュ攻撃をガードした後などにも使うことがあります。(攻撃をガードした位置にもよりますが)相手の次の技を投げによって割り込むことができたり、こちらの投げをジャンプで回避することを強制できたりもします。
 また、画面端に追い詰められている時に、後ろ投げ(キャラによっては投げの方向キーと入れ替える前後が逆)によって位置を入れ替えることができれば、ピンチから一気に逆転のチャンスともなります。
 相手が不用意に密着状態から起き攻めを仕掛けてくる場合に投げを狙うことも時には必要になるでしょう。
「近くで困ったら投げ」これは覚えておいて損はないです。

 もう一つ補足的な意味で、ギルティの「投げ仕込み打撃」についてもここで説明しておきましょう。
投げ仕込み打撃とは「方向キー前+HS+D以外の攻撃ボタン」でHSではなく、押したボタンの攻撃を出しつつ投げが行える、というテクニックです。
 一部の例外を除いて、多くのキャラのHSボタンを使った技は発生が遅いものが多いです。これは例えば、こちらが投げを狙った時に思いもよらず相手がジャンプやバックステップをした場合などに問題となってきます。投げが成立せず、概して大ぶりなHSボタンの技が漏れてしまい、隙を晒すことになります。投げの成立する間合いを間違えて投げの入力をしてしまった場合などにも起こり得ますね。
 こうした状況で、HSボタンの技ではなく、P or K or Sの技を発動させることができます。これにより投げを失敗した場合のリスクを軽減することができます。
ぜひ、自分のキャラの投げ仕込み打撃に適した技を知っておきましょう。
例えばソルなら前+K+HS、エルフェルトなら前+S+HSといった具合です。キャラや状況によっては、仕込まないほうがいい場合もあるということも知っておきたいですね。
 方向キー前+となっているのでPの場合は全キャラ共通で前+Pの技、前+Kの技を持っているキャラは前+Kの技となってしまいます。また、後ろ投げはフォルトレスディフェンスになってしまうので不可能です。


4:PとKとSとHSボタン

 このゲームのボタンは上記の4つ+Dボタンとなっています。
格闘ゲームブームの火付け役となったストリートファイターシリーズでは、弱・中・強の(それぞれパンチとキック)となっていて、

・弱 威力は弱くリーチも短いが、小回りが利く(発生が早く隙が小さい)
 ↑
・中 その中間
 ↓
・強 威力は大きくリーチもあるが、大振り(発生が遅く隙が大きめ)

という大まかな傾向がありました。

こうした傾向は、ギルティにもある程度当てはまります。

・P 威力は弱くリーチも短いが、小回りが利く(発生が早く隙が小さい) ↑
・K
   その中間
・S
 ↓
・HS 威力は大きく攻撃範囲も広いが、大振り(発生が遅く隙が大きめ)

 その他、方向キー前+HSはより大きな範囲の攻撃で、Dボタンは特殊な例外と思って下さい。

ここで掴んで欲しいのはざっくりとしたイメージで、

・PやKはより近い距離で、ダメージが重要でない場面で使うことが多い傾向にある
・SやHS系はより離れた距離で使う頻度が高く、ダメージが必要な時に使うことが多い傾向にある

といった「おおまかな感覚」です。(細かく言えば、他にもHS側に寄るほど相手のやられ時間、カウンターヒットした時のリターンや、ガードさせた時のリスクゲージ上昇が大きい等、色々ありますが)
重要なのはHSボタンの攻撃は攻撃力が高い大技といった「感覚」です。(PやKはその反対)

これは例えば、
 
・相手に近距離で攻め込まれている時は、HSボタンの攻撃は発生が遅いため有効ではなく、小回りが利くPボタンの方がより有効である場面が多い 

・中距離で相手の動きをけん制したり、設置技や飛び道具を妨害するのには、中間的なリーチと発生速度のS系の技が使いやすい

・相手の大技の隙にはHS系の攻撃で反撃した方がいい場合が多い

・連続技を作るのに、PやKボタンをたくさん組み込んでも威力が低く、ダメージが伸びないので、できるだけSやHSボタンを使った攻撃を組み込んだ方がいい

・ガトリングコンビネーションのP>K>S>HSの流れも近距離でも届くPやKから、後半に行くほど、距離が離れるほどに、より遠くまで届くSやHSへ繋いでいくものが多い

 といったゲーム全体の傾向、感覚を知ってほしいということです。
 いっぱい攻撃当てたのに全然相手の体力が減っていない!?なんて人は対戦中にPやKボタンばっかり使っていたり、こっちの攻撃がつぶされるばかりなんだけど!?という人は至近距離や、相手に押し込まれている状況で無理にHSボタンで攻撃しようとしていたかも、なんてことを遊んでいる中でなんとなく「体感」してもらえればと思います。
 これはキャラを自由自在に動かし、的確に技を使っていけるようになるための「慣れ」の一つであるのだと思います。ギルティギアは特にこうした感覚的な操作、フィーリングによるプレイに応えてくれるゲームでもあるのです。


5:画面端へ追い詰められるほど不利

 追い詰められて逃げ場がない、なんていうのはよく聞くありふれた言葉ですが、これはギルティギアにおいても同様です。相手に攻め込まれて、

画面端に追い詰められると

・画面端付近限定の大ダメージ連続技をもらう可能性が高くなる
・間合いを離すことが難しくなる
・バックステップのスキを狙われやすくなる

といった不利な状況になっていきます。
特に最初の画面端限定のコンボはキャラクターによっては、中央では30~50程度のダメージで済んでいたものが、150~200を超えるようなものが可能になってきます。これはつまり、7~8回くらっても負けにならなかったものが、3回で負けてしまう、リスクが2倍以上ということになるわけです。
 アクセルやヴェノムなどの遠距離戦が得意なキャラを使用する場合であっても、完全な画面端を背負った状態は危険であり、逆にこうしたキャラを相手にする側は、遠距離で多少被弾していても端へ追い詰めていくことでリターンが上がる、ということをちょっと意識できると勝ちにつながりやすくなると思います。
 なお、一部のキャラ(クムなど)は画面中央でも高い火力を持っていたり、カウンターヒットが絡めば多くのキャラが中央でも大ダメージを叩き出せる、ということもあるので、あくまで傾向として知っておいてもらえればと思います。


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