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折り返しになったかな

おでことおひげ。やってきてからあっという間に10日が経った。あと2週間で里親探しの会だから、折り返しみたいなものだ。あっという間?うーん、もっと長く一緒にいる感じだからあっという間ってことはないか。

うちに来た時、保護団体の人が体重を教えてくれて、毎日、体重を計ってください、と言った。仔猫は一日10gの増加が基本らしい。男の子:おでこ650g、女の子:おひげ578g。でもうちで計ったらおでこが610g、おひげが511gだった。ここからおでこのごはん食べませんな日々で体重が減り、その後、『ごはんサイコー!!』があってちょこちょこ食いで巻き返してきての今。ここ数日は元気すぎて秤の上にまともに座ってくれなかったけれど、今日は落ち着いたところを見計らって、ここにきて、と秤の上を指さしてみた。来てくれなかったけどww、でもちゃんと座ってくれって、おでこにいたってはうちに来てはじめて、ちゃんと計測。うふ。初めてのことはなんでも感慨深いww

ごはんを食べ出してからはおひげも順調に体重を増やしていて、本日、おでこ744g、おひげ590g。当初は70gだった差が150gになっているけれど、二匹とも元気だ。

体重差はあるけれど、大きくなってきたことで、頼りなかったおひげには心理面でも大きな変化があった。痩せっぽちだった時はおでこがよく面倒をみていて(今も毛づくろいしてくれるのは相変わらずおでこだけだけど)、おひげはしてもらう一方だった反面、プロレスなんかもやられてばかりだったし、ごはんも一緒のお皿で食べたいわりに邪魔すんな、と言われたらさっと身をひいていた。膝の上に乗ってきても、おでこがちょっかい出すとそそっと降りてしまう。面倒もみてもらいつつ、なにかとおでこにマウントをとられてばかりだったおひげ。

そんなこんなを見ながら、けっこう気が強そうだと思ったのになーと数日は思っていたのだけれど、体重が増えてきたらお転婆ぶりを発揮しはじめた。

一番、分かりやすいのがごはん。週末、仕事で家を空けて戻ってきたら、二匹ともごはんちょうだい、ができるようになっていた。おなかがすくと催促にきて、ごはんだよーと呼ぶと転がるように走ってくる。口につけても無視して食べなかった時のあるおひげが『ごはんサイコー!』って思ってるらしいことはやっぱりうれしいし、なんだか誇らしくさえある。

二匹とも、相手が食べているものを食べたがる節があるのだけど、おひげは自分が先に食べるようになったし、食べてる時におでこが味見に来ると、これは自分のだとけん制しながら食べるようになった。それなのに隣においたお皿からおでこが食べ始めると、今度はそっちに顔を突っ込む。このあたりの姫ぶりは姪っ子に似ていて、思わず女の子だなー(偏見ですが)と思ってしまう。

最近はおでこの方がおひげに遠慮して、それならとお皿を変えてくれたりしていて、おいおい…と思いながら見ているのだけれど、引っ込み思案に見えたおひげが自己主張するようになったのは心強い。体と心って連動しているんだなあと二匹を見ているとよくわかる。どっちかっていうと、おでこの方がおひげを気にしすぎのようなところもあったり、だんだん、それぞれのペースが出てきたようで頼もしい。

シュタイナー教育では7歳までが土台になるという考え方なので、心身ともに健やかに伸びやかに育つように心を配るのだけれど、猫たちの成長も合致するところが多々あって感慨深いののがある。ずっと見てるわけにもいかないから、見逃していることもたくさんあるんだろうけど、可動域もやることも毎日毎日増えていて、飽きることがない。どんな瞬間もその前の瞬間とは違っていて、ほんとにすごいなーと思う。

11月に入って、ああ、里子に出ていくまでの折り返しに入ったかもしれないなと思うと、また違う緊張が出てきたんだけど、この調子ならきっといい家族のところに行くだろうな、と思えるのは嬉しい。仲良しだから、できれば二匹一緒がいいけれど、でも、お互いを伸ばしあいなら、これだけしっかり育っていれば離れても大丈夫だなーと思える。

里親探しの会がちょうど推定月齢で2カ月半にあたる頃だから、どんなに短くても約3カ月を兄妹一緒に過ごせる。ちょうど、成長が一段落する頃まで一緒にいられるっていうのは、たぶん、月齢のわりにちょっと成長の遅かったこの二匹にとってはほんとにいいことだ。

おひげ一人だったらここまでぐーんと成長できなかったかもしれないし、おでこ一人なら押し隠して大きくなった赤ちゃんらしさを発揮することなく成猫になっていたかも(おでこは来た時から賢かった)。ワンコがいたせいで、猫と犬の違いがごっちゃになってる我が家だけど、呼んだらくる時も少なくなくて、そうしたことのひとつひとつが時々、夢みたいだなと思うことがある。

11月になって、節目なんだと心底、感じている。二匹がうちにいる間はよりよく生きられるようなサポートを全力でやっていこう、と思っているけれど、サポートされているのは私たちでもあることも、重々、承知してる。育ちゆくいのちと一緒に過ごせて有難いなーとしみじみ思う、今日この頃。

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