コーヒーが飲めません/M!LK 　一話

コーヒーが飲めません(I Can't Drink)
どうしても飲めません

僕はコーヒーが飲めない。いつも決まってココアを飲む。

紅茶も飲めない。ミルクを八割入れれば飲める。

身長も低い。157cmしかない。部活はバレー部で、結構バカにされる…

僕には彼女がいる。中学生のときにできた。

彼女はとてもすごい。味覚が完全にオトナ。

まず僕が飲めないコーヒーをブラックで飲んでいた。

これを知ったのは初デートのときで、僕はこのときに完全に彼女の“ヒーロー”をあきらめた…

これはそんな彼女と僕の初デートのお話。

今日はあの子と初デート　イケてる所を見せないと
デートコースの周辺の　おシャレなカフェもチェック完了

初デート前日――

「ここが駅で、こっちが遊園地行のバスのりば…んで、ここがカフェか…」

メニューを見ると、ちゃんとオレンジジュースもある。

「結構おしゃれだし、リーズナブルだし、いいんじゃないか？」

そう思って僕は下見を終えた。これがのちの悪夢を生むとは知らずに――