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【雑記】ティラノゲームフェス2021の思い出

◆はじめに

ティラノゲームフェス、今年も楽しかったですね。30作品くらい遊ぶことができました。紹介と感想は別記事に書いているので、ここでは思い出について書き留めておきます。スポンサー賞はひとつしか贈れなかったのですが、コメントはいっぱい贈りたいという気持ちを込めて。

◆エンディングページ(公式サイト)

今年はフェスの色濃く、公式のグランプリなどは設けられていませんが、スポンサー各位が贈る賞という名のラブコールが70近く寄せられています。まだご覧になっていない方は是非!


◆開幕前から遊び始めていたよ

フェス開幕は2021年10月くらいだったと思います。2021年1月~8月の公開作品がフェスに参加可能だったみたいです。

開幕前に2020年のフェスでファンになった作者様の作品を中心に遊んでいたのですが、うち何作品かはフェス参加作品でした。

ノンストップラブコメディだった前作から180度方向転換したドロドロの人間模様が絡むサスペンスでビックリしたのですが、やはりノンストップな面白さでした。裏表がある人物描写が共通して面白いなあと感じます。

和泉くんシリーズは良いぞ! 温かい日常に、ときどき切ないエピソードが織り交ぜられていて、この世界のどこかに和泉くんと三姉妹が本当に暮らしていそうだなと思えます。季節ネタが多いので、タイムリーに遊べてよかった~。

『ヤドカリ』は、恋愛フラグをへし折る大食いとオカルトで構成されています。短いのにインパクトがあるお話がいつも素敵だなあと思って追っかけをしています。ファンサービスでタピ爺が登場してびっくりでした。バーチャル爺が実体化した!

『ありすすいーぱー』ではマインスイーパー沼にハマりましたが、今回はバスケット沼にハマりました。謎解きとRTAで2度おいしいデザインがすごいです。ありすちゃんがひたすらに可愛い。ラッキースケベの数々に爆笑しました。やはり下ネタは人類を救う。

『嘘の手紙』という全俺が泣いた青春物語と同じ作者様。まさかノベコレでコマンド戦闘を遊べるなんて!?という驚き。戦闘が面白かったのに加えて、世界観やキャラデザも良くて、別に公開されているストーリー本編も一気に遊んじゃう面白さでした。

今では何作品か遊ばせてもらっていますが、作者様の作品とのファーストコンタクトはこれ。読み進めるのは簡単だけど、バッジ取得がめちゃ難しい! 怪しげで皮肉とユーモア溢れる文章センスが大好きなので、何時間も粘ってバッジをゲットした思い出深い作品。

『リベヒロ』は可愛い&カッコいいでしたが、本作は可愛い&可愛いでした。サラッとした上品な甘さというか、くどさのない描写がめちゃめちゃに好きです。洗練されたUIに毎回戦慄します。

ちょっと待って。もう次作ができたんですか? この色使い、痺れる! ということで公開後の早いタイミングでプレイしたと思います。ノンストップドタバタコメディが楽しかったのはもちろんヒロインの伊代ちゃんが可愛くてね。コンプしやすいシステム面での工夫がどの作品にもあるのがプレイヤーとしてはうれしい。

『OBENTO WORLD!!!』はまったりしたゲームだったのに、まさかこの見た目で腱鞘炎クリックゲーだとは…! 気分転換や息抜きにピッタリのミニゲームコレクションだなあと思っています。

『そしせか』のシリアスで儚げな雰囲気から想像もできない、めくるめくラブコメの世界。背徳感や高揚感が伝わってくるような描写がやはり好きだなあと。題材が違っても感じる作者様の息遣いの大ファンです。

今回のフェスで最も心が痛かった作品は間違いなくこれ! アイはイタミ。つまり最もアイを感じた作品でもあります。この作品に限らず、多くは痛みを伴う愛情の描写が素敵だなあと思います。

これまたバッジ取得に数時間かかった恐るべき作品です。作者様の思考を読む知恵比べをしているかのような面白さ。辛さもある、でもどうしてもバッジが欲しいんです…! もちろんストーリー自体もホラー&ミステリテイストで面白かったです。

一人のヒロインのために己のすべてを懸けられる一途なシナリオが素敵です。伏線回収がとても鮮やか。作者様はノベル、RPG、ファンタジー、SF、現代など色々なジャンルを取り扱いつつも、そこが一貫しているので安心して楽しめます。

え、あのお洒落な作風の作者様がこんなノリノリな作品を!?という驚きで思わずプレイ。バカゲーチックで笑いどころが多いのは勿論ですが、感動も大きかったです。1度のプレイでは計り知れない、言外の感情を描く手腕に脱帽です。



◆開幕後もたくさんプレイできたよ

100作品以上を遊んでいる方もいるので、それに比べたら少ないですが、個人的にはかなり堪能できたなと思います。12月ごろから多忙でペースダウンしてしまったのが悔やまれます。

『エレベーター』の正統な進化系といった感じの大大大ボリュームのレトロチックなコマンド選択アドベンチャー。キャラメイクで自分の好みの主人公を作れるので大いに感情移入できました。さりげない選択肢やアイテムに仕込まれた遊び心に夢中になりました。ラストの告白シーンがときメモっぽくてドキドキ。

実況もやっている作者様で、ファンアート(3D)にたびたび衝撃を受けていたのですが、まさか作品も実写でくるとは! 『雨の檻』のしっとりした雰囲気と打って変わってほのぼのコミカルな作風も素敵でした。

なんという透明感。サムネも素敵だとは思っていたのですが、実際に起動したときの衝撃は想像を遥かに超えていました。読み終わったとき、名残惜しい気持ちになる物語No.1でした。ずっとこの世界に浸りたい。

『はてこん』では壮大なSF展開に驚かされましたが、こちらは現代劇ということで、かなり雰囲気が違います。が、共通して、思わずニヤリとするユーモアある文章が好きです。激重な展開が待っているとのことですが、続きが楽しみです。

バカゲーNo.1は間違いなくこれです! こんな下ネタだらけの怪作が世に出てくるとは。前作との温度差が凄すぎて、作者様の思い切りの良さに感服です。冒頭でちょっとBLチックか?と思いきやそんな枠に納まる作品ではなかった! ある意味では天丼ネタですが、分かっていても笑っちゃう勢いが凄い。

私がイメージする「ノベル」「ゲーム」という意味において最も素晴らしい作品でした。1本1本が面白いシナリオ分岐が立体的に交差していて、プレイヤーの選択で違う顔を見せる、面白さの掛け算。かなり忙しい時期だったのですが、睡眠時間を削って一気にプレイしました。完全版が楽しみです。

蕎麦ゲーのはちゃめちゃなコメディの面白さで作者様のファンになったのですが、『隠さなきゃ』や本作では人物の内面や家族との関係性の描写が素晴らしくて、ますますファンになりました。善人でも悪人でもない、どちらかというと薄情な人物が主人公ですが、その気持ちや、彼・彼女なりの情が痛いほどよく分かって感情移入できます。

フェス参加作ではない『Petal』の春らしい桜色のサムネが目に留まり、そちらが面白かったので続けてプレイしました。夏っぽさ全開。ショタ恋愛ゲーム、好きです。ただ愛でるだけでも癒しですが、精神面での成長をしっかりと描いた作品が大好きです。


◆ラストスパートだ!

2月末でフェスが閉幕と聞き、気になっていたけれど未プレイだったあの作品やこの作品を遊びました。noteを書く時間を惜しんでプレイに充てたので、紹介記事に反映できてませんが、とても素敵な作品ばかりでした。

ヒロインの可愛さに定評のある作者様の作品です。現代和風ギャルゲということで好みだったものの、めちゃくちゃ切なそうだったので二の足を踏んでいました。止水ちゃんが可愛すぎる上に、いちゃいちゃできるので最高でした。何がとは言わないが、意図的に強調していたのか…グッジョブ!

作者様は沢山の作品に感想を書いておられて、その内容に共感することが多いので一方的に好感度が高いです(勝手に姉御とお呼びしている)。ついに作品を遊べて感激! スタイリッシュで細部まで丁寧で、想像以上に楽しかった! 他の作品もどんどん遊んでいきたいです。

タイトルがお洒落すぎると思ってずっと気になっていました。芯の通ったメッセージ性の強いシナリオには考えさせられるところが多かったです。最近知人にご不幸があったこともあり、一緒に過ごせる時間は掛け替えのないものだと、改めて感じました。

『パーソナル・スペース』と同様に、真実を覆うヴェールが少しづつ取り払われていく過程や、意外なところで縁が繋がっていることに気付く瞬間が非常に気持ちよかったです。異界列車の雰囲気が素晴らしいなと思っていたのですが、あとがきを読むとその辺りもこだわって制作されていたのが分かります。

学園ものラブコメディは良いぞ! 本シリーズが激推しされているのを見かけてプレイ。期待を遥かに超えていました! 前作は未プレイですが、ここから入っても十分楽しめます。ヒロインの魅力は甲乙つけがたいですが、シナリオ構成は翼ちゃんルートが最推し。

サムネイルに写る今にも消えそうな彼の正体が気になりプレイしました。美しく、切ない友情の物語でした。最後に表示されるスチルが強く印象に残っています。それはそれとして、成瀬くんの周囲に濃い人が集まりすぎなのでは…!?

これまた何周も読んで噛みしめたくなる物語でした。色々な形の愛情を描かれる作風の幅の広さに驚きます。もう1作品『椿堂ノ火』も良い評判を聞くのでプレイしたいです。

フェス閉幕後、スポンサー賞のコメントが素敵だったのでプレイしました。「濃厚な極上のチョコレートのようなミステリー」ってお洒落な比喩! 謎解きが適度に難しく面白かったのは勿論、ホラーとしても震えあがるほど怖く、さらに、意表を突いた真相提示が鮮やかでした。まさに極上。


◆スポンサー賞を贈りました

ここまで書いてきた通り珠玉の作品ばかりでした。1作品に絞れないからスポンサー賞を贈らないという方もいたのではないかと思います。

でも私は贈ることにしました。なぜなら、他の方が選んだスポンサー賞を見るのが好きだからです! 作者様方にとっては複雑な心境かもしれません。でも、プレイヤーの立場から言えば、これだけ素晴らしい作品がある中で、あえて推すならどれか、という渾身の推薦を見られるのは楽しいことです。

というわけで、私が選んだのは『暗がりビオトープ』です。魂の非常に深いところで共鳴した本作を於いて他にはないと感じました。


推薦文をエンディングページより再掲

魂のふるさと賞
時に温かく、時に冷たく、常に自分とともにあった場所。そんな記憶を刺激されて、無性に懐かしいような、還りたいような、言葉にならない感情を抱かせてくれた作品でした。夕暮れの公園で、ゲームセンターで、あるいは友達の家で、特別な時間が終わってしまうことへの寂しさ。居心地のいい場所でずっと過ごせればいいのに、という思い。大人になっても心の片隅にある気持ちが優しく包み込まれて、主人公ユーキと一緒に前を向くことができます。幼心を忘れないすべての人に読んでもらいたい気持ちを込めて、この賞を贈ります。

https://novelgame.jp/fes2021/result

いつもこのnoteを読んでくださっている方には何回推すんだよと思われるかもしれませんが、こちらに紹介・感想記事も書いてあります


◆おわりに

今年も新たな作品や作者様との出会いがあり、とても素晴らしいフェスでした。温かく情熱に満ちたコメントやファンアートが、このフェスの何よりの長所だと思います。

運営様はじめ、フェスに関わられたすべての方に感謝します。次のフェスの開催も心待ちにしています。

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