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9月24日のマザコン52

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土日あけて、月曜日に早速、地域包括支援センターへ電話をする。

自分の地域の支援センターは、「地域包括支援センター ○○(住んでいる町の名前)」でGoogle検索をするとすぐに見つけることができた。

応答してくれた職員の方に、父の介護で困っているが、介護度の判定が出たので今後のことを相談させて欲しい、と伝えると、今日の午後に面談をしてもらえることになった。

夕方にセンターまで出かける。
我が町の支援センターは、有玉病院という病院と併設されていた。同じ敷地内に「介護老人保健施設」という高齢者向けの施設もある。
よく見れば、有玉病院自体が、要介護の高齢者がターミナルケア(看取りとか?)を受けるような、施設寄りの病院のようだ。
通っていた小学校の近くにあり、子どもの頃から何度も前を通り過ぎていたが、名前が病院だからごく普通の病院だと思っていた。
子ども時代には高齢者介護なんてまったく頭の片隅にも興味のカケラもなかったので、有玉病院は「通学路に背景のように存在している病院」としてしか認識していなかった。
でも親が要介護ともなってくれば、病院の敷地内にある介護老人保健施設や地域包括支援センターも意識するようになるし、実際にそこに介護について相談に行くようにもなる。
「ただの背景」だった病院の敷地内の、認識すらしていなかった施設が、30年後にこんなに存在感を増してくるとは。
きっと、今もまだ町の背景と化しているあの建物もその建物も、自分の環境さえ変われば、急激に存在感を増してくるのであろうな。建物というのは、どんなものでもちゃんと目的があって作られているのだなあ。
だからどうした!

同敷地内にいろんな棟があるため、間違った棟の受付に行き「ここじゃないですよ」と指示されたりしながら、約束の16:30ごろに地域包括支援センターへ。

検温や用紙記入などを済ませて相談者用のイスに座って待っていると、50代くらいの男性の職員さんがいろいろ資料を持って来て、対応してくれた。
まず、うちの状況をひと通り話す。
あれやこれや大変なことがあって、今こうなっていて、やっと金曜日に要介護1の判定が出ました。これから私はどうすればいいでしょうか?と。

職員さんの助言は、やはり順番としては、まずケアマネージャーさんを探して担当についてもらい、そのケアマネさんに介護プランを組んでもらうのが標準的な進め方だということ。
介護度が軽めの「要支援」の場合は、この地域包括支援センターの職員さんがケアマネージャーとしてついてくれるが、要介護になると専門の人を探す必要があるということであった。

では、専門のケアマネさんというのはどのように探せばよいのか? 探し方は……
職員の方は、ケアマネさんが登録している事業所一覧の書類をくれた。
事業者の名称と住所、電話番号が上から下までずらーーっと並んだ用紙だ。おそらく、このページあたりと同じ内容じゃないかと思う。
各事業所の情報は横一行だけ。名称は○○園とか○○会とかケアセンター○○とか、それだけでなにかプロフィールが伝わってくるものではないし、この中からどれを選べばいいのか、まったく見当もつかない。

職員さん曰く、「ここに東区の事業所が全部載っているので、自宅から近いところに問い合わせてみてください。それで空いているケアマネージャーがいれば、契約をしてください」ということ。

非常に難しい。
基準は住所だけか……。
家から近いところに、順番に電話をかけて、父のケアマネージャーさんを探しているのですがそちらでお願いすることはできますでしょうか?と尋ねるのか。良い人が見つかるかやる気がない人が見つかるか、まったくの運次第ということだな。
こんなややこしいことを、本当に世の中の人はみんなやっているのだろうか。うちの父も、祖父・祖母の時はそれをやっていたのだろうか?

こういう繁雑な手続き諸々を私がやるなら、せめて家で父の面倒を見るのは他の兄弟姉妹にやって欲しかったなあ……。
分担したい。私は一人っ子として、これらを全部自分一人でやらなければいけないくらい、過去にその分の恩恵も受けてきたのだろうか? 
どうも社会に出てからは、一人っ子ということはひたすらマイナスの面しかない気がするんだよなあ……。

職員さんは、しばらく探してみて、もしどこの事業所もいっぱいでケアマネさんが見つからないようだったら、あらためてこちら(地域包括支援センター)に相談してくれればなんとかしますよ、と仰ってくれた。
なのでケアマネさんが決まらずに路頭に迷うということはないようだ。その点は心配ないが、とりあえず子である私がこうして健康的に自立している以上は、まず自分でがんばりなさいという方針らしい。スパルタですね。
この高齢化社会では当然か……。

が、しかし、そこでひとつケアマネさんについて重大な問題が持ち上がった。

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