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靴を買って違う世界線に来た話 

9月某日、miumiuの紙袋を下げた私は「違う世界線に来たみたいだ…」とふわふわした気持ちで歩いていました。去年の自分に十万円を超える靴を買ったと言っても信じないでしょう。


買うに至るまで。コンセプトが刺さった

東京試着旅で良いのでは?と思ったmiumiu×Church'sのコラボシューズ。
miumiuのコンセプトはこちら。

ナイーブでありながら才気煥発な強さを兼ね備えたミュウミュウは、現代女性の核心にある反抗的かつ魅惑的な精神を描いています。

公式より

才気煥発とは…優れた才覚があふれ出ているさま。頭の回転が速く、すばやく適切な判断を下すことができ、創造力に満ちあふれていること。「煥発」は、光り輝くさま。

goo辞書

コンセプト「才気煥発」でも良いくらい、私はこの言葉が好きになってしまいました。私は長年一人で仕事をしているのですが、人といると疲れるというのもあるけど「集団でいるとサボってしまう」という所が嫌なのです。自分の光をふっと弱めて、周りに溶け込むように出力を絞ってしまう。手加減してしまう。
自分の能力にカバーをかけないで、光り輝かせたいな、と思っていたのでまさに思っていることに近いコンセプトでした。(才気煥発の極みというテニプリの技しか知らなかったよ…)
靴のデザインや足に合うところも気に入りましたが、ほぼコンセプト一本釣りでした。

試着させてもらって、鏡の前でなんとなく目が離せないような感じがしてずっと見ていました。
(↓このふわふわした生き物は私の中の私的な…)

これは家の鏡

「報われない」ってすごく受け身な言葉

店員さんから、この日にケータリングがあるのでぜひ!と言われて。
とっても可愛いドリンクとお菓子をいただきました。
ブランドのお店で買物をしてケータリングもいただくなんて、わかりやすく「いい思い」だと感じました。

全体的に「花味」だった

わりとここ10年くらい大変な事が多くて「報われない」とよく思っていました。
頑張ってるのに報われない。いい子にしてるのに報われない。
(自分だけではない、みんな色々あるなぁ、とnote読んでると思います)

「報われる」ってめちゃめちゃ受け身な言葉で。
誰かの「報い」を待ってたら、人生のコントロールができないのよ。
これからも「私が」「私に」いい思いさせてあげようじゃないか。と思ったのでした。

過去は関係ない

ここから(ゲーム)The Cosmic Wheel Sisterhoodのネタバレを少し含みます。
ガールズの火辻さんに教えてもらったゲーム。好きなシーンがあります。

-ネタバレここから-
宇宙で暮らす魔女の社会。人間界で生を終えた人がこの宇宙に辿りつき、魔女として生まれ変わります。
ひとりの死んだ人間が辿りつき、魔女の先輩に聞かれます。
「あなたはどんな見た目になりたい?」「何が好き?」「魔女になったらどんなことがしてみたい?」
新入りの人間は「なりたい見た目なんてわからない」「自分をセクシーと思ったことなんてない」「仕事ばっかりでしんどかったし好きなことがない」と答えます。
会話の中からその人のパーソナルな情報を聞き出し、生まれ変わりの儀式をして、弾ける笑顔が素敵な魔女として生まれ変わり、見た目に大満足します。
-ネタバレここまで-

これ、あきやさんの言う「才能もお金ももらえるとしたら、何をしたい?」を思い出しました。自分の枠というかしがらみを一旦外そうとしてくれてるのだと思います。そして「過去」からも外してくれていると感じます。

ファッションのことを思うと、自分がいかに過去に囚われているのかと実感します。
例えば「思春期にモテてないから(何年前やねん)フェミニンな服着るの恥ずかしい」とか。「あの人にこれは似合わないって言われた(誰やねん)」とか。
過去の出来事で自分はできているから当然なんだけど、多分自分が一番気にしてて。

例えば先月は1000円の靴を履いていたとしても。
するっと「高級な靴を買う世界線」に来てもいいんだ。来ちゃった!
しっかり考えて、お金も払えるなら、好きな見た目で楽しく暮らす魔女たちの世界に来たっていいんだ。「好きな見た目で好きな日々を過ごす自分の世界線」にちょっとでも近づいていくための、自問自答なのかなと思いました。

世界の歩き方を教えてもらったような

「ブランド名 年代」で検索すると「大学生まで」とか「ダサい」とか出てくるのをよく見かけます。今までの私だったらそこで回れ右して買うのを辞めていたかもしれません。
それは自分の知識や経験値がなくて、不安で人の目を気にしていたから。
「大学生まで」と言っている人が私の人生に1ミリも責任を取ってくれるわけではないのに、なんでそんなに気にしてしまっていたんだろう。
ファッションへの解像度が上がったら「コンセプトが好きなんだよね!」で、自分の理解度がその謎情報を上回って、そして気にならなくなりました。

他にも「良い靴を履きましょう」という言葉自体は聞いたことがありました。
もしくは家は綺麗に保ちましょうとか。お財布は何年ごとに変えましょうとか。
現状の何かを打破したくて取り組んだこともあります。
そこに「本当に自分にとって必要なのか?」という自問自答が足りていなかった、と今ならわかります。
「あの時自問自答ってやつにハマってたよね。高い靴も買ってみたけど結局タンスのこやしだわ……」にはきっとならない。
たとえ履かなくなっても、売るか?観賞用で置いておくか?と思考はずっと続くと思います。
誰かの言葉じゃなくて、自分で決めた。本当に当たり前のことだけど大切なこと。世界の歩き方を教えてもらったみたいだ、と私は思いました。
感謝です。


最後にうちの母からのほっこりLINEを。(値段とかはちょっと言えないけど)近況報告で靴を買ったよ〜と送った時のもの。

月謝高そうすぎる

うちのダンス教室、ラグジュアリーすぎ?!という勘違いでした。
それではまた〜〜


※The Cosmic Wheel Sisterhood の台詞などはざっくりです。エラーで起動できなくなってしまった…

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