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【ギリシャの楽園】「幸福の島パロス島」どんな自然?どんな気候?特徴と気をつけるべき点をまとめました

ヤーサス!(Γειά σας 🇬🇷)
みなさんこんにちは、日本人宿サクサクハウス(@sakusakhouse)です!!

このブログでは【幸福の島】パロス島やギリシャに関係する情報を発信しています⭐︎
今回はパロス島を含めたギリシャの気候についてまとめました。そこから、ギリシャの自然や気候の特徴、それで気をつけるべき注意点をお伝えします。

新年早々、日本でも能登で地震がありました。そんなわけで「ギリシャでも地震があるのか」ということが気になる方も多いのではないでしょうか?そういうわけで、そういったギリシャで発生する自然災害についても書きます!!

Πάμε λοιπόν!
それでは行ってみましょう!


  1. ギリシャは地中海性気候

地学系の専門的な話になりますが、ギリシャは「高温夏季地中海性気候」という区分に属しています。気候帯の区分は、学校の地学や地理の授業でも教えられている「ケッペンの気候区分」を使うことが一般的なのですが、ギリシャは「Csa」というグループに属しています。


地図 高温夏季地中海性気候の分布図
(Peel, M. C., Finlayson, B. L., and McMahon, T. A.(University of Melbourne)derivative work: Me ne frego (talk) - Koppen_World_Map_Hi-Res.png / https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=14773776)


[Wikipedia “ケッペンの気候区分”]
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%9A%E3%83%B3%E3%81%AE%E6%B0%97%E5%80%99%E5%8C%BA%E5%88%86

この高温夏季地中海性気候は以下のような特徴があると定義されています:


  • 最寒月平均気温が-3℃以上18℃未満

  • 最暖月平均気温が22℃以上

  • 年平均降水量が乾燥限界以上

  • 最多雨月が冬にあり、3×最少雨月降水量<最多雨月降水量かつ最少雨月降水量が30mm未満

えっと... 何を言ってるか全然分からないと思われるので、平たく言いますと:


  • 冬はそこそこ暖かいけれど夏は暑い

  • とにかく夏は雨が降らない

  • 空気が乾燥している

  • 雨が多いのは冬だけど、それでも日本よりは結構少ない

気候区分に「地中海」と気候帯名に名前がついている通り、この気候は地中海の国々で一般的に見られる気候になります。そういうわけで、トルコ南部、シチリア島、スペインやポルトガルの南部海岸地域にも、同じ気候が見られるのです。そこから、皆さんも何となく想像がつくと思うことがあるのですが...


  • 住人が陽気(とにかく明るい)

  • 降水量少ないから水の工面が大変そう

  • シエスタ(昼寝)

  • 白塗り壁の人家

  • 料理(生鮮食品)が安くて美味しそう

当たり前ですけれど、ギリシャが「南のヨーロッパ」のイメージに入ってそうに思えますね?ギリシャは強い日光で暑い夏がぴったりな土地柄です(そのため、冬の時期は絶好のオフシーズンで、肌寒く閑古なパロス島は時が止まったかのように静かです)

では、そんな地中海性気候のギリシャに行くには、何に注意すれば良いでしょうか?それを、深く知って頂くべく、ギリシャの土地の特徴も掘り下げて見てみましょう。


  1. 自然(風景)の特徴

パロス島は山がちな地形を持っている島なのですが、まず気づくのは「背の高い木がほとんど生えていないこと」です。パロス島の玄関口で、港や商店が多いパリキアでも、ヤシの木が何本かと防風林の松の木が生えていますが、それ以外は、どこも木陰を確保できそうな大きな木がありません。雨の少ない土地柄、空気も乾燥していて、土の水分がなくなりやすく、大きな木は生き続けれらないのが理由です。

そんな乾燥した気候でも育つ野菜や果物は、トマト、キュウリ、オレンジなど水分を溜め込むことができる物に限られます(ただどの野菜も甘味や旨味が強く、1キロあたり1ユーロになることもあるほど安くて美味しいです)

下の写真を見ていただくと分かると思われますが、オリーブ畑やワイン葡萄の農園がない限り、山肌は荒涼としています。近づいて見てみると、多年草の枯れたように見える草や平たい葉状のサボテンが散見されるぐらいです。


写真1 パロス島の風景は荒涼としている

ただ例外なのが冬の時期です。冬は気温帯も10度〜20度と意外と寒く(モロッコまで行くと暑くなるのですが)沖縄のようにナンクルナイサなイメージで行くとギリシャでは大変な目に遭います(笑)そして冬が厳しい12月から1月は、強烈な風が何日も吹き荒れることがあったり、雨がたくさん降ったりして天候は他の季節より幾分悪くなります。

写真2 冬は風が強い

その分、土に水分が多く含まれるようになるので、冬の前には荒涼としていた地面にクローバーや花が咲き乱れ、穏やかな日には、どこか天国にいるような気分になれます!

写真3 写真2と同じ場所の冬の景色

そういうわけで、1)基本はとにかく晴れる、2)雨が少ないので空気も乾燥している、3)冬は沖縄より厳しい(最低気温は10度前後まで下がる)というような特徴がパロス島やギリシャの気候と言えます。島の天気が基本晴れなら、島のインフラも晴れがちな気候に併せて作ってあるということです。例えば、パロス島以外にも他の島でもありますが、雨水を貯める装置がある家があったり、道路に排水溝がなかったりするわけです。ということは、パロス島の(もしくはギリシャ全土の)すべてのインフラが雨に弱いということが、分かると思います。


  1. ギリシャ旅で気をつけるべきこと-気候や自然関係

前のところで見たパロス島の自然の特徴から以下のような注意点が洗い出せます。


  • 夏は日光が強いので、日焼け対策は必須(木がないので特に荒地は危険)

  • 空気が結構乾燥するので、水分補給はこまめに

  • 冬は10度近くまで下がることも(意外と寒いので上着は必須)

  • 雨が降ると道が洪水(雨を考えて道を作っていないので排水溝はない)

ひとつずつ説明します。

日焼け対策
10月ごろまで日差しは強く感じられます。日焼け対策は入念に行ったほうがいいでしょう。加えて空気が乾燥していますので、肌や、喉、髪の毛へのダメージも日本とは異なることを認識しておいた方がいいです。

水分補給
空気が乾燥していることから、喉も乾きやすく、日中が高温になる夏に至っては脱水症状や熱中症の危険性すらあります。そういう観点からも、水分補給は確実に行った方が良いです(水道水は飲めないことがほとんどなので、ミネラル・ウォーターを確保しておくと良いでしょう)

冬に来るメリットは?
嵐が多い冬は、かなり賭けの要素が強いです。そのため冬にパロス島へあえて来られる場合は、多少の覚悟が必要です。それでも、穏やかな晴れの天気の時は比較的暖かいこと、黄色い花をメインに色とりどりの花がクローバーの草原に咲き誇る風景、もしくはオフシーズン特有の静かでゆっくりした時間を楽しまれたい方向けです。

雨に弱い道路
ギリシャは基本的に日本よりも道路整備が追いついていないので、ガタガタだったり、穴が空いていたりします。それよりも憂慮すべきは、排水溝がない道がほとんどだということです。パロス島だけでなく、首都アテネの道も排水溝を見ることは稀です。これは雨水が流れることを想定して作っていないからだと考えられます。そのため、たまに降る雨が強いと、どの道路も冠水して立派な川のように水が流れます。普通の靴だと、ずぶ濡れになるので、なるべく予報が雨の日は外出を避けた方が良いですね。

◎ 自然災害ってあるの?
ギリシャの災害というと、強風の嵐の他に、地震、火山噴火、山火事があります。日本と同じく、ギリシャにも国土を囲むエーゲ海に火山帯(南エーゲ海火山弧)があり、これが地震や火山噴火が起こる理由になります。実際、今年の1月19日にアテネとトルコのイズミルの間くらいでマグニチュード4.5の地震が観測されました。

写真4 1月の地震速報

実はギリシャの国土は、この火山活動と地中海の海面上昇で、今のような入り組んだ地形になっていると考えらえています。写真では映えのギリシャの風景ですが、その綺麗な風景の裏腹に、災害の危険性があることを覚えておくと良いでしょう。

◎ ギリシャの地震(ウィキペディア:紀元前の記録からあります)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%81%AE%E5%9C%B0%E9%9C%87%E4%B8%80%E8%A6%A7

火山の噴火
地震を起こす火山帯があれば、もちろん活火山もギリシャには存在します。参考までに、イアの青いドームの教会と白塗りの壁の建物がキレイな街並みで有名なサントリーニ島の写真を下に載せます。この写真からわかるように、イアの街が急な崖の上にあることが分かります。


写真5 サントリーニ島(イア)

この急な崖は、実は大きな火山の火口が噴火後に崩壊して出来たものであると考古学の研究で明らかになっています。その噴火は「ミノア噴火」とよばれ、当時の文明を一瞬かつ完全に消し去ったことが明らかになっています。

[引用]
休止期間は長いものの、分類としては活火山に該当する。数多くの噴火は、大規模では無い噴出に留まり、暗色の溶岩が溶岩楯状地をカルデラ中央部の2島に作っている。現在のところ最後の噴火は1950年のもので、その後は主に火口内部に存在する噴気孔からの噴出に留まっている。
2011年から2012年にかけてGPSを利用した測定装置により、火山活動による変化が測定された。
紀元前17世紀にこの地で発生したミノア噴火が、アトランティス伝説の元と考えられている。これは、火山爆発指数で7に相当する噴火であり、これが最大の噴火であると見積もられている。[引用終]

(出典: Wikipedia, “サントリーニ・カルデラ” から筆者により加筆と修正)

被害に遭わないためにも、噴火が起こらないよう祈るばかりですが、ギリシャといえど日本と似た災害が起こることを痛感させる事実です。

山火事
空気が乾燥し、気温が高くなる夏に起こりやすい災害に山火事があります。実際、2023年8月に北東部エヴロス県で山火事があり18名が亡くなりました。

山火事のニュース(BBC):https://www.bbc.com/japanese/66589901
災害に遭わないように、現地の情報には、ある程度通じていた方が良いでしょう。日本からは外務省のサービス「たびレジ」を推奨します。

たびレジ(外務省):https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html​​


  1. まとめ

今回の記事では、ギリシャの自然と気候について書きました。この記事を通して、ギリシャの滞在で気をつけるべき点のアウトラインを掴めるのではないかと思います。

日本人宿サクサクハウスは、パロス島やギリシャの情報を発信しています。
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