見出し画像

金沢は東山 清澄山西養寺の話を

以前の記事にも載せたことがありますが、石川に行ったときは必ずと言っていいほどお参りに行っているお寺さんがあります。 359号線の東山二丁目の信号を東に入っていくと奥に急な石段があります。この一帯は「卯辰山寺院群」と言われ数多くのお寺がありますが、その名でも一際高台に建つお寺さんです。 初めて訪れてから5年程経ちますが今でも行くたびに、その美しい景観とご住職や奥様の優しい人柄に惹かれお参りを続けています。 では境内の様子を・・・前の写真なので時期がバラバラですがご容赦を・・・それからお寺の由縁については私がダラダラ書いても分かりずらいと思いますので案内看板を参照頂ければ・・・

本堂の正面より
同じ構図ですが秋の様子を
山門側からの景観
聖天様の二股大根
建築に関する解説
ちょっと小さいですが由縁が書かれています。
歴史があり美しい鐘楼
是非近くで見て欲しいと思います
鐘楼に関する解説です
山門から東山の街を一望

前田家三代にわたり信望を受けこの地に五百有余年の歴史を刻んできた「西養寺」。 お寺には「西養寺の七秘宝」と呼ばれる「十一面観世音菩薩」、「不動明王」、「大聖歓喜尊天」、「絹本著色釈迦涅槃図」、「釈迦出山図」、「十五箇条の制書」、「天神」が遺され祀られていて「神仏習合」の様子も窺い知ることが出来ます。 また近年の調査では他にも貴重な資料が発見されたこともあったそうです。

何度かお参りに行くうちに奥様に聞かせていただいたお話を・・・現在は美しい佇まいを見せてくれる「西養寺」ですが、昭和40年代半ばに当時のご住職が亡くなってからしばらく見る人がなかったそうです。 それから10年程して他のお寺でお勤めされていた現在のご住職が檀家さん方に懇願されて「西養寺」の住職となられたそうです。 そのことについて詳しく書かれているのが以下の書籍です。

「西養寺ものがたり」 水上 裕規 著

ご住職がこのお寺への赴任を頼まれた当時は壁や天井板も剥がれ落ちるほどに荒れ果ててしまっていたそうです。しかもかなりの高台にありながら今のように裏に車で上がれる道も無かったそうです。 この本で知ったご住職とご家族の苦労とその決意を思うと涙が出そうになります。 現在のご住職と奥様の穏やかで優しい様子からは想像もつきませんでした。 

さてもう一つ「西養寺」とのご縁で知ったお話を・・・ 境内に次の写真のような案内があります。

白山詣双六とは?
奥様に頂いたパンフレット
同上 タイトルのアップ

「新版手たたき清水参並白山詣双六」というものです。 原版は「石川県立歴史博物館」にあるそうですが、江戸末期に作成された、ここ「西養寺」を振り出しに「白山比め神社」を上がりとした双六です。 私も車でですがこの双六と同じコースをドライヴしてみたことがあります。 今まで見過ごしてきたスポットにも深い歴史や由縁があり大変楽しかったです。 いつかまたこのコースを旅行したいと思っています。 因みに「西養寺」のお堂の中には「井戸」があってなんと「白山比め神社」と通じているという言い伝えがあります!

私達を楽しませ、癒してくれる石川の美しい光景・・それらを支える人々の頑張りと温かい心・・・「西養寺」はそんなものを感じさせる場所です。
東山を訪れる機会があったら茶屋街などの賑わいから一時離れてこの古刹であり名刹を訪れてみてはいかがでしょうか?

読んで頂いてありがとうございます! 良かったらまたお付き合い下さい!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?