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仮面ライダー響鬼~甦りし災厄~一ノ巻「鍛える鬼と蘇る雷」

鬼。今から18年前、日本各地に魔化魍と呼ばれる怪物が現れ、世界の平和を守るために猛士と言う組織に所属する鬼と呼ばれる戦士達が魔化魍と戦い続けていた。そんな中、仮面ライダー響鬼ことヒビキは封印しなければならない最凶最悪の魔化魍、オロチを封印させる事に成功したのだった。そして様々な犠牲を生みながらも魔化魍との戦いに終止符を打ったヒビキは再び鬼として特訓の道を歩む事になった。時は流れ18年後。いつものように山道を走っていたヒビキがあの人物に再会する所から猛士の新たな物語は始まるのだった。
ヒビキ「走れよ、森を!山を!谷を!鍛えりゃ全ては報われる〜っと。」


男の名はヒビキ、本名は日高仁志。仮面ライダー響鬼としてオロチを清めて封印した後、再び魔化魍が復活してもいいように鍛える事を一切やめていなかった。とはいえあの戦いから早18年の時が流れていたからか周囲からは引退や後任の指導に力を入れた方がいいと言われたヒビキは頑なに拒否していたのだった。何故なら現役として常に最前線で活躍したいヒビキは、安達明日夢を唯一の弟子として引き取り明日夢が鬼として覚醒する日を待ちながら陰ながらに努力を見守っていた。そんなヒビキがとある山道を走っているとこんな山道には相応しくないかもしれない女性2人組が向こうから歩いてきたのだった。

ひかる「ゆみちゃん、山って気持ちいいね。」
有美子「そうやね。山って空気が美味しいのを改めて知れてよかったよね!」
ヒビキ「こんにちわ、シュッ!へへ、山ってのもいいだろ?でもこんな若い女の子が山に来るなんて時代も変わったな。」
ひかる「こ、こんにちは。」
有美子「そうですね。いつかはここの山に登りたいと思ってたので友達と来てみたんです!」
ヒビキ「へへ、そっかそっか!でも危ないから気をつけなよ。昔、この山には怪物が出たからさ。」
ひかる「か、怪物…」
有美子「そ、そうなんですか。気をつけますね!あの…貴方は大丈夫なんですか?」
ヒビキ「まあね。俺は鍛えてますから。じゃ、また!」
そしてヒビキが走り去る姿をひかると有美子は見つめながら微笑んでいた。
ひかる「鍛えてるんだ…」
有美子「フフ🤭この山に詳しいガイドさんなのかな?」
ひかる「フフ🤭そうかもね。」
そして歩き出すひかると有美子を2人の影が追いかけていた。
?「人間、見つけた。美味そうだな。」
?「うちの子の餌になってもらおうか。」
一方山を走るヒビキは目の前に現れた有り得ない人物との再会に驚いていた。
ヒビキ「よし、こんなもんか。」
?「よう、久しぶりだな。ヒビキ!」
ヒビキ「え?あんたは…ザンキさん?でもなんで…あんたはトドロキの前から消えたはずじゃ…」
ザンキ「確かに俺も消えたはずなんだけどな…急にこの世界に復活してたんだよ。」

ヒビキ「じゃあ…ザンキさんも戦うんですか?」
ザンキ「いずれ時が来たらな…。それより先生を見なかったか?」
ヒビキ「先生ってシュキっすか?」
ザンキ「ああ、さっきこの辺で見かけたんだけどな。」
ヒビキ「いや、俺は見てないっすね。」
ザンキ「そうか。」
かつての戦いで命を落としたはずの仮面ライダー斬鬼ことザンキと再会を果たしたヒビキだったが携帯にかかって来た1本の電話により戦いの舞台に戻ることになるのだった。
ザンキ「ヒビキ、電話鳴ってるぞ。」
ヒビキ「ったく…明日夢だな?俺は電話が苦手だって言ったのに…もしもし?どうした、明日夢?」
明日夢「ヒビキさん、さっき1匹飛ばしたアカネタカが帰ってきて音声を聞いたら…魔化魍みたいな声と女の子の悲鳴が2つ聞こえたんです!」
ヒビキ「なんだって?この山に出る可能性のある魔化魍は…」
ザンキ「ツチグモだ。」
ヒビキ「それに女の子2人…まさか!」
明日夢「ヒビキさん?」
ヒビキ「明日夢!お前はそのままアカネタカとともに向かえ!俺もすぐに行く!」
明日夢「わ、分かりました!」
そして明日夢との電話を終えたヒビキはさっき来た道を引き返すことにした。
ヒビキ「じゃあ、ザンキさん!俺、行きます!」
ザンキ「ああ、気をつけてな!」
ヒビキ「はい!シュッ!」
ザンキ「明日夢…あの少年をヒビキ…お前は選んだのか?」
そしてザンキはヒビキが走る方向とは別の方向に向かって歩き出した。
ひかる「キャッ!ゆみちゃん!」
有美子「るんちゃん!大丈夫?」
ツチグモの童子「我々の姫が目覚める。」

ツチグモの姫「どうか我が子の贄になって下さい。」
ひかる「キャー!」
有美子「誰か…誰か助けて!」
ツチグモの童子「助けを求めても無駄だ」 
ツチグモの姫「どうか我が子の贄に」
ひかると有美子の必死の叫びも虚しくツチグモの童子と姫は2人を餌にしようとした。しかし、そこに1人の青年が助けに現れた。
?「見つけたよ、ツチグモ!」
ツチグモの童子「お前、鬼か!」
?「まあね。」
ひかる「誰?」
ヒビキ「ハアハア…明日夢、お前若いな。」
ツチグモの姫「お前も鬼か」
明日夢「ヒビキさんも早いじゃないですか。」

ヒビキ「へへ、まあね。あ、やっぱり君たちか!」
ひかる「あ、さっきのおじさん!」
有美子「助けに来てくれたんですね!」
ヒビキ「そういう事!」
そしてヒビキは山道から飛び降りて有美子の前に降り立ち、明日夢もまた山道から飛び降りてひかるの前に降り立った。
ツチグモの童子「鬼、覚悟しろ」


ツチグモの姫「覚悟しろ」


そしてツチグモの童子と姫は怪童子と妖姫に変化した。
ヒビキ「行くぞ、明日夢!」
明日夢「はい!」
ヒビキは変身音叉・音角を右手で鳴らし額にかざすと鬼の模様が現れると共に紫色の炎を身に纏わせた。
ヒビキ「ハー…トリャッ!」

明日夢もまた変身音叉・音角を右手で鳴らし額にかざすと鬼の模様が現れると紫色の炎を身に纏わせた。
明日夢「ハー…タアッ!」

そしてヒビキは仮面ライダー響鬼、明日夢は仮面ライダー響鬼(明日夢変身体)に変身した。
響鬼「行くぞ、明日夢!」
響鬼(明日夢)「はい!」
ツチグモの怪童子「来い、鬼」
ツチグモの妖姫「鬼、こい」
そして響鬼はツチグモの妖姫、響鬼(明日夢変身体)はツチグモの怪童子と相対した。

響鬼(明日夢)「ハアッ!」
ツチグモの怪童子「グハッ!鬼!」
響鬼(明日夢変身体)はツチグモの怪童子にパンチを放ち、それを食らったツチグモの怪童子は口から蜘蛛の糸を吐くが響鬼(明日夢変身体)は回避した。
響鬼(明日夢)「昔、ヒビキさんの戦いを見ていたんだ。そんな攻撃、かわせる!」
ツチグモの怪童子「鬼、ふざけるな!」
ツチグモの怪童子は鋭く尖った爪を振りかざすがその一撃を受け止めたはずの響鬼(明日夢変身体)だったがツチグモの怪童子の反対の尖った爪を腹部に刺された。
響鬼(明日夢)「グハッ!」
ツチグモの怪童子「鬼、終わりだ!」
響鬼(明日夢)「甘い!ハアッ!タアッ!」
ツチグモの怪童子「グハッ!」
そして腹部を刺された響鬼(明日夢)にツチグモの怪童子は尖った爪を振り下ろすがその一撃を受け止めた響鬼(明日夢)はパンチとキックで木の上に吹き飛ばした。
ツチグモの怪童子「鬼、覚悟しろ!」
響鬼(明日夢)「させるか!ハアッ!」
ツチグモの怪童子「ウワーッ!」
そして木の上から飛んできたツチグモの怪童子に対して響鬼(明日夢)は鬼火を放ち、その一撃を受けたツチグモの怪童子は爆散した。
響鬼(明日夢)「ハア…ハア…ヒビキさん、童子倒しましたよ!」

響鬼「よし。さて、どうする?お前の仲間はうちの弟子が倒したぜ?」
ツチグモの妖姫「鬼、許さない!ハアッ!」
響鬼「おっと…お前の攻撃は俺は絶対に喰らわないぜ?」
ツチグモの妖姫は尖った爪を振り下ろすものの響鬼はその一撃を回避した。
ツチグモの妖姫「鬼、鬼!邪魔だ!」
響鬼「悪いな。この子はお前の餌じゃないんだよ!ハアッ!トアッ!」
ツチグモの妖姫は尖った爪による攻撃をふたたび振り下ろすが、響鬼はその攻撃を回避しながら強烈なパンチとキックを繰り出した。
ツチグモの妖姫「グハッ!」
響鬼「さあ、どうする?お前のいう姫とやらを呼び出すか…それとも尻尾巻いて逃げるか?」
ツチグモの妖姫「鬼、次はこれだ!ハアッ!」
そしてツチグモの妖姫は蜘蛛の糸を陽動作戦にして放ちながら尖った爪を振り下ろすが響鬼はその一撃すらも受け止めた。
響鬼「ハアッ!タアッ!トアッ!」
響鬼はツチグモの妖姫にパンチとキックを連続で放つとツチグモの妖姫は木の上に逃げた。
ツチグモの妖姫「覚えてろよ、鬼!」
そしてツチグモの妖姫は蜘蛛の糸で山奥に逃げた。
響鬼(明日夢)「ヒビキさん!」
響鬼「あいつ、次はツチグモの本体と来るぞ、明日夢。」
響鬼(明日夢)「はい!」
一の巻「鍛える鬼と蘇る雷」完

次回予告
ザンキ「先生!」
シュキ「何故私がこの世界に復活したのか分からないがザンキ…気をつけろ」
ザンキ「え?」
シュキ「鬼の鎧が2体に増えた。」
ザンキ「たとえこの世界に帰ってきた意味がなんだろうとお前らは俺が倒す!」
次回ニノ巻「復活の雷と氷の鬼」





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