見出し画像

仮面ライダーローグVSマッドローグ第3話「カイザーシステム、再び!前編」

前回のあらすじ
仮面ライダーグリスこと猿渡一海を倒した仮面ライダーメタルビルドこと浦賀啓示。そして、いつの間にか現れた内海がとどめを刺そうとした次の瞬間、一海を助けに現れた仮面ライダーローグこと氷室幻徳が一海の敵討ちを果たすためにメタルビルドと戦い、自分の気持ちと仮面ライダービルドこと桐生戦兎のように持っているラブ&ピースの力でなんとかメタルビルドを倒すのだった。そして、闇に堕ちた内海を倒すために遂に一海は、幻徳と固い握手を交わすのだった。一方、その光景をあの宿敵が銀河の彼方で見つめていたのだった。
エボルト「はーあ。内海め、もう失敗しやがったな。褒美を与えてやろうと思ったんだがな。」
そう独り言を呟いたエボルトの左手にはエボルトリガーが握られていたのだった。
エボルト「だが、もうやめだ。もしかして着く相手を間違えたか?」
そして、エボルトは忽然と姿を消したのだった。一方、アジトに帰った内海は浦賀啓示を問い詰めていたのだった。
内海「お前、なんで俺を置いて帰ったんだよ!」
浦賀「理由などない。お前にうんざりしたからだ。」
内海「うんざりだと?」
浦賀「お前はエボルドライバーを持ってきていないと言っていたが準備をしていたんじゃないのか?」
内海「準備はしていたさ!だが、あんたを復活させればこの世界を支配できると思ったから復活させたのにその言いぐさはないだろ!」
浦賀「そういう訳の分からない理由で仲間を増やそうとしているお前の魂胆なんかみえみえなんだよ。」
内海「なんでお前は俺に喧嘩腰なんだよ!」
浦賀「知らないのか?お前達が俺達ダウンウォールを壊滅させるための作戦の中で俺達のガーディアンを倒したことをな!」
内海「仕方ないだろ!あの時の俺は新世界で前の記憶を取り戻したばっかりで桐生戦兎に利用されてたんだからな!」
浦賀「そんなことが理由になると思うのか?お前だって民衆のためだとか言いながら戦っていたじゃないか?」
内海「でも、エボルトとまた出会ったことで分かったんだよ!あいつらと手を組むよりもう一度エボルトのために戦うのも良いと思ったから新世界のパンドラボックスを貰ってお前を復活させたんだよ、俺は!」
浦賀「それよりもお前、仲間を増やすとか言ってなかったか?」
内海「ああ。だからお前の目の前で2人目の仲間を復活させてやるよ!きっと桐生戦兎も驚くような新たな仲間をな!」
浦賀「やれるものならやってみるが良い!」
相変わらずの大喧嘩をしていた内海と浦賀の結論は内海が新たに復活させようとしている人物を呼び出せるものならやってみろというものだった。そして、その挑発にあえて乗ることにした内海は浦賀を復活させた新世界のパンドラボックスを持ってくるのだった。
内海「蘇れ、最上魁星!」
そう告げて新世界のパンドラボックスに触れた次の瞬間、目の前に最強最悪の科学者、最上魁星が復活を果たしたのだった。
最上「なんだ、お前は?」
内海「最上魁星。あなたを復活させたのは何を隠そうこの私なんですよ!」
最上「ほう、お前が。全く面白い冗談を言ってくれるじゃないか!」
浦賀「どうやら本当らしいぜ?あんたが復活した理由。」
最上「誰だ、お前は。」
浦賀「俺の名は、浦賀啓示。仮面ライダーメタルビルドだ。」
最上「メタルビルドだと?」
浦賀「ああ。だが、俺はお前が戦ったビルドとは違う。ある意味強化されたビルドと言っても過言ではない。」
最上「なるほどな。なら、私のカイザーシステムとお前のビルド、どっちが最強か決めようじゃないか!」
内海「待て!今、あんた達が戦ってどうするんだよ!お前達の相手はグリスとローグなんだよ!」
復活を果たした矢先、一触即発の状態にまで陥った最上魁星と浦賀啓示がビルドドライバーとネビュラスチームガンを構えていたのだった。そして、その一触即発の危機を止めることに成功した内海は、今度こそ一海と幻徳を完膚なきまでに叩き潰そうという計画を実行するために最上魁星にある提案をするのだった。
内海「最上さん、私はねもう一人のあなたを復活させることが出来るんですよ!」
最上「なんだと?別の世界の私まで復活させることが出来るのか!」
内海「まあ、私にかかればあっという間なんですよ。」
そんなことを言いながら新世界のパンドラボックスを見せつけてきた内海はもう一つの提案をするのだった。
内海「それでですね、もう一人のあなたを復活させるために倒して欲しい相手がいるんですよ。」
最上「誰の事を倒せば良いんだ?」
内海「仮面ライダーグリス、猿渡一海とその部下の三バカの誰でもいいから倒してくれさえすれば復活させてあげますよ。」
最上「分かった。」
その一言だけ告げると、最上は姿を消すのだった。
内海「これで良いんだ、これで!」
浦賀「お前、仲間を増やすだけ増やして何がしたいんだ?」
内海「俺の狙いはたった一つ。俺が新世界のエボルトになってやる!あのエボルトは古すぎる!あいつが甘すぎたせいで新世界でも戦いが起きた!グリスとローグを倒して最後は俺自身がエボルトになって世界をリセットしてやる!仮面ライダーなど今度こそ存在しない世界にな!」
内海の恐るべき野望が明らかになったその頃、一海と赤羽は猿渡ファーマーの近くを散歩していた。

赤羽「カシラ?」
一海「なんだよ。」
赤羽「良かったんですか?」
一海「だから何がだよ!」
赤羽「氷室幻徳ですよ!昔は俺を倒した奴ですよ!そんな奴を仲間にするなんてカシラ、どうかしてますって!」
一海「何がだよ?あいつだって前の世界では大変だったんだぜ?」
赤羽「あんな奴に大変な出来事なんて起きるわけがないじゃないですか、どうしちゃったんです?カシラ!」
一海「あいつはな。前の世界で氷室首相を失ってるんだよ。」
赤羽「嘘ですよね、カシラ?本当はそんなことなんてなかったんですよね?」
一海「嘘じゃねえよ。あいつは自分の親父を目の前で消されちまったんだよ。エボルトの手によってな!」
赤羽「そ、そんなことが…俺が消えた後に起きていたなんて…」
一海「だから言っただろ?エボルトは恐ろしい奴だってな!」
赤羽「な、なんて事だ。エボルトの実力を知らない俺からしたらとんでもない秘密を知った気分ですよ、カシラ!でも新世界では普通に元気なんすよね、氷室首相!」
一海「まあな。だが、あのヒゲが自分の親父に前の世界の記憶を取り戻させようとしたとしても俺達に止める権利はない。もちろん、その逆だったとしてもな。」
赤羽「なるほど、分かりました。」
そして、そんな話をしていた一海と赤羽の目の前に最上魁星が現れたのだった。
最上「お前がグリス。そして隣の奴が三バカだな?」
一海「誰だ、お前?」
赤羽「どこの誰か知らない奴にバカ呼ばわりされるのは気に入らないんだよ!」
最上「私の名前は最上魁星。お前達を倒す者だ!」
そう告げると最上は懐からネビュラスチームガンを取り出すのだった。
『ギアリモコン!』
『ファンキー!』
最上「カイザー!」
そして、頭上から煙を撒き散らすと共にレフトカイザーへと姿を変えたのだった。


レフトカイザー「またの名をカイザー!」
赤羽「カシラ!」
一海「おい、勝。気抜くなよ!」
そして、一海はスクラッシュドライバーを腰に装着し、赤羽はキャッスルフルボトルを振りながら腕に突き刺してキャッスルハードスマッシュへと姿を変えたのだった。
キャッスルハードスマッシュ「行くぜ!」

『スクラッシュドライバー!』
『ロボットゼリー!』
一海「変身!」
『潰れる!流れる!溢れ出る!』
『ロボットイングリス!』
『ブラァ!』
グリス「心火を燃やしてぶっ潰す!」
そして、ついにグリスとキャッスルハードスマッシュがレフトカイザーを倒すために出撃したのだった。
グリス「お前が誰だろうと俺達は負けるわけにはいかないんだよ!」
キャッスルハードスマッシュ「そういうことだ!」
レフトカイザー「なるほどな。だが、俺だってお前らを逃がすほど甘くはないんだよ!」
グリスの連続攻撃とキャッスルハードスマッシュのカタプルタキャノンの連携攻撃を食らったはずのレフトカイザーだったが、逆に2人に対してネビュラスチームガンを連射するのだった。
グリス「やるじゃねえか、この野郎!」
レフトカイザー「嘗めた口を聞くのもいい加減にしろ!」
キャッスルハードスマッシュ「カシラ!」
グリスの挑発に歯車型のエネルギーを発射するもののグリスの目の前に立ちはだかったキャッスルハードスマッシュがシールドで攻撃を防ぐのだった。
グリス「助かったぜ、勝。あとは、俺に任せとけ!」
『ツインブレイカー!』
そして、キャッスルハードスマッシュの背後からツインブレイカーを装着したグリスがレフトカイザーに連続攻撃を繰り出すと、いきなりレフトカイザーの体から火花が上がるのだった。
グリス「なんだ、こいつ?」
キャッスルハードスマッシュ「カシラ、こいつヤバイですって!いっそ今のうちにとどめを!」
グリス「やめろ!」
レフトカイザー「な、なんだ。やはりまだ俺の体ではここまでが限界だというのか!ふざけやがって!」
グリス「なるほどな。こいつは体が本調子じゃないって事か。だったら出直してこい!」
キャッスルハードスマッシュ「ち、ちょっと!カシラ!」
レフトカイザー「どういう意味だ!バカにしているのか!」
グリス「俺は本気を出せない奴とは戦わない主義なんだよ。だから万全になったらまた俺達の前に出てこい!」
レフトカイザーの体に起きた異変を感じたグリスはあえてとどめを刺さずに逃がそうとしたが逆にその情けがレフトカイザーに対する怒りを買うことをグリスは考えていなかったためかキャッスルハードスマッシュの呼び掛けにも答えずに説得をし続けたのだった。
レフトカイザー「な、なめるなよ!バカにしやがって!」
『ギアリモコン!』
『ファンキードライブ!』
レフトカイザー「くたばれ!」
グリス「下がってろ、勝。」
『スクラップフィニッシュ!』
グリス「お前の野望は止めてやる!」
レフトカイザーの必殺技であるファンキードライブとグリスの必殺技であるスクラップフィニッシュがぶつかり合ったものの最後は、グリスが押し切ったためにレフトカイザーは最上魁星の姿へと戻るのだった。
最上「お、覚えてろよ!また必ずお前と戦ってやる!」
そう言い残して煙のように姿を消した最上を見ていたグリスとキャッスルハードスマッシュは変身を解除したのだった。
赤羽「カシラ。」
一海「ああ、この事はあいつらとヒゲに伝えておいてくれ。」
赤羽「カシラはどこに行くんです?」
一海「俺はなんか妙な胸騒ぎがするからよ、この原因を確かめるためにあいつらに会ってくるよ。」
赤羽「あいつら?あいつらって誰ですか?教えてくださいよ、カシラ!」
一海「決まってるだろ。戦兎と万丈だよ。」
そう告げると一海もまた東都に向かって歩いていくのだった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?