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仮面ライダーチェイサー~奇跡の復活、そしてダチとの再会~第7話「なぜ、癒しの女神は死神の武器を使うのか」

ブレンが仮面ライダーブレンとしての戦闘を終えて天ちゃんと共に帰ってきた矢先、ビルの中ではメディックが仮面ライダーになれない自分に対しての焦りと怒りをりんなやハート、チェイス、ブレンにぶつけていた。そんな中、何故か復活を果たした上に現状はチェイス達の味方として行動している盤野天十郎がとある提案をするのだった。
盤野「だったら私とクリム、りんなの3人でメディックでも変身できるアイテムを作ってやろう!」
クリム「何?ちょっと待て盤野、お前は何を言っているんだ?」
りんな「そうよ!私だってクリムちゃんと同じで貴方の事なんか信じてないんだからね!」
盤野「おいおい、今ここで俺達が揉めていたって意味がないだろう?メディックは仮面ライダーになりたいと言っているのにそれを邪険に扱う方がダメだと俺は思うんだけどな。」
りんな「だから、誰も邪険に扱ってないんだって!」
クリム「私も邪険に扱うことなどはしないよ。ただ驚いているんだ。かつてメディックの体を再構築したことで超進化態に導いたものの結局はシグマサーキュラーに耐えられない体にまで変えてしまった君がまさかメディックのために一肌脱ごうとしていることをね。」
盤野「言っただろ、クリム。今の私は君達の味方であると。だから、どうか信じて欲しい!私が君達に危害を加えるつもりもコアを破壊するつもりもないと。」
そんな盤野の必死の願いに心を打たれたのかメディックが驚きの発言をするのだった。
メディック「そんなに言うのであればもう一度だけ貴方の事を信じてあげても良いわよ、盤野!」
ブレン「メディック!また貴方は何て事をいうんです!あんな男を信じるなんて。」
メディック「そんなことを言ったってブレンもシフトカーと武器を作ってもらったではないですか!」
ハート「よさないか、2人とも!しかしメディック、本当に盤野の事を信じるつもりなのか?」
メディック「ええ。少しなら信じてあげても良いのかなと。もしも盤野を信じてブレンやチェイス、ハート様のように仮面ライダーになれるならそれこそ本望ですわ!」
チェイス「そうか。それなら俺も止める必要はない。」
ハート「チェイス!お前まで何を言い出すんだ!お前、本当に盤野が悪ではないと言い切れるのか?」 
チェイス「なら、お前はメディックがこのまま仮面ライダーにならなくても良いというのか、ハート!」
ハート「そうは言ってないだろ!俺は盤野を信じることをやめろと言ってるんだ、よく聞けチェイス!このまま盤野を信用するとお前のコアを再び失うことになるかもしれないんだぞ!」
チェイス「たとえそうなったとしても俺は構わない。」
ハート「何?」
チェイス「盤野がせっかくメディックの願いを叶えようとしているんだ。悪いが俺にはそれを拒否することも断る必要もないと思っている。全てはメディックが仮面ライダーになるための準備なんだ。分かってくれ、ハート。」
ハート「勝手にしろ。だが、メディックに無謀な能力を与えようとしたらお前は俺が消してやるからな、盤野!」
盤野「分かっているさ、ハート。」
メディックが仮面ライダーになることに対して再び説得されたハートはチェイスの頼みに応じる形で承諾したが、ハートはどこかで疑っていたのだった。
盤野はまた俺達を裏切るのではないかと。そして、そんなハートの考え虚しくメディックは盤野とりんな、クリムに頼み込むのだった。
メディック「それではりんな、クリム、盤野!よろしくお願い致しますわ!」
りんな「任せてよ、メディックちゃん!」
クリム「OK!なるべく早めに仕上げて見せるよ、メディック!」
盤野「ああ。ここは私達に任せて待っていてくれよ、メディック!」
メディック「はい!」
それから数日間、何故か重加速現象が起きないためにロイミュードの出現も一切無いためかハートやチェイス、ブレンは暇を潰していた。そんな矢先、数日振りに重加速現象が起きたためにひかる達が場所とロイミュードを確認すると、驚くのだった。
ひかる「大変!出現場所はこの近くの砂浜で現れたロイミュードは黒いメディックさんです!」
ハート「なんだと?」
ブレン「やはり黒いメディックも実在したんですね。ん?どこに行くんです、チェイス!」
チェイス「メディックのアイテムが出来ていない今、ロイミュードを止めれるのは俺だけだ。だから行ってくる。」
そう告げてビルから出ようとしたチェイスを盤野が呼び止めるのだった。
盤野「待て、チェイス。その必要はないぞ!」
チェイス「どういう意味だ?盤野。」
クリム「実はね、遂に完成したんだよ。チェイス!」
チェイス「まさか!」
りんな「そうなのよ!メディックちゃんの変身アイテムがやっと出来たのよ!」
チェイス「本当か、りんな!」
りんな「うん!とはいえ、チェイスのブレイクガンナーをモチーフにして作っただけなんだけどね!」
メディック「名付けてエンジェルガンナーですわ!」
チェイス「エンジェルガンナー。良い名前だな、メディック。」
メディック「ありがとうございます、チェイス。ですから今回は私に任せて貴方は休んでいてください。」
チェイス「分かった。」
そして、意気揚々と出ていくメディックを見送るチェイスに対して盤野が声を掛けるのだった。
盤野「チェイス、お前もついて行ってくれないか。」
チェイス「どういう意味だ?盤野。」
盤野「最近になってからハートといいブレンといいロイミュードと戦っていると必ず妨害するために黒い魔進チェイサーが現れている。今回だってきっと現れるかもしれない。だから頼む、ついて行ってくれ!」
チェイス「分かった。行ってくる。」
盤野「ちょっと待てチェイス、ついでにこいつを持っていけ。」
チェイス「このバイラルコアは?」
盤野「必ずメディックの力になるはずだ。」
チェイス「分かった。」
そして、盤野が開発した謎のバイラルコアを持ってチェイスは、メディックの後を追うのだった。そして、メディックと合流したチェイスはライドチェイサーにメディックを乗せて砂浜に向かうのだった。

メディック「ありがとうございました、チェイス。貴方はここで私の戦いを見ていてください。」
チェイス「分かった、メディック。その代わりお前を妨害するために例の奴が現れたら俺も戦う。」
メディック「分かりました。よろしくお願いします、チェイス。」
チェイス「ああ。」
そして、メディックは黒いメディックが待ち構えている砂浜に降り立つのだった。
ダークメディック・ロイミュード「やっと現れましたね。あなたを消して差し上げます。」
メディック「やれやれ。私と同じ顔をしている口に話す内容が恐ろしいですわね。でも、あなたを消したいと思っているのは私も同じなんですけどね。」
そして、メディックは懐からエンジェルガンナーを取り出して中央のマズルを押し込むのだった。
『Break up! 』
メディック「変身!」
『MEDIC THE KAMENRIDER! 』
そして、メディックを象徴する白と黒の羽根がメディックの体を包み込むと共にもう1度白と黒の羽根が開いた瞬間、変身が完了すると共に周囲に白い羽根が舞うのだった。
チェイス「あの姿は!やはりメディックのロイミュードとしての姿をモチーフとする事は決定事項ということか。」
チェイスが言ったようにメディックのロイミュードとしての姿をまさに仮面ライダーというか魔進チェイサーに寄せたかのように姿を変えただけでなく全身を真っ白に染めていたのだった。
チェイス「まさに純白の女神と言ったところか。」 

ダークメディック・ロイミュード「忌々しい姿を私に見せるなんて気に入らないですね、覚悟しなさい!」
そして、ダークメディック・ロイミュードの指から発車されたレーザーを交わすと共にメディックはエンジェルガンナーのマズルを押すのだった。
『gun』
仮面ライダーメディック「食らいなさい!」
そして、エンジェルガンナーのガンモードの銃撃を受けたダークメディック・ロイミュードは背中に生えた触手を伸ばして攻撃を繰り出すのだった。
ダークメディック・ロイミュード「食らいなさい!あなたみたいな怒りしか出てこない相手は初めてです!」
仮面ライダーメディック「やりますわね。でも、その力ならば私にだって使えます!」
そして、メディックの背中から生えた触手の一撃を食らったダークメディック・ロイミュードは体制を崩すものの今度は華麗な身のこなしを利用した格闘攻撃を繰り出したもののメディックは逆にそれを交わすとエンジェルガンナーのマズルを再び押すのだった。
ダークメディック・ロイミュード「なら、あなたにも味わわせてあげるわ!絶望と恐怖ってやつをね!」
仮面ライダーメディック「そうはいかないわ!あなたにはまだこの一撃を食らってもらわないといけないもの!」
『Break』
ダークメディック・ロイミュード「やるわね。でも、私にも別の力はあるのよ!」
そう告げたダークメディック・ロイミュードは自身の周囲に黒薔薇を出現させるとメディックに向けて放つのだった。
仮面ライダーメディック「なるほど、やるわね!まさか私自身も知らない力を使いこなすなんて。やはり闇と光ではそれだけの差があるってことね!」
チェイス「メディック、これを使え!」
チェイスはメディックに盤野から託されたバイラルコアを渡した。
仮面ライダーメディック「これは?」
チェイス「盤野からのプレゼントだ!本当は俺と同じバイラルコアを託したかったらしいが複製はまだ無理らしくてな。代わりに俺でもお前でも使えるバイラルコアを作ったそうだ。だからそいつを使え!」
仮面ライダーメディック「分かった!」
『チューンメディックデスサイス!』
そして、メディックがデスサイスバイラルコアを装填するとメディックの左腕にはまるで死神の鎌のような形をした武器が現れたのだった。
仮面ライダーメディック「この武器を使ってあなたを倒します!」
ダークメディック・ロイミュード「なぜ、なぜあなたがそんな武器を使うの?死神とは正反対の天使のような姿をしたあなたが!」
仮面ライダーメディック「さあね。でも、これが私の武器だから仕方ないでしょ!」
そして、メディックはその鎌を持ったままダークメディック・ロイミュードに接近すると目にも止まらぬ連続斬りを繰り出すのだった。
ダークメディック・ロイミュード「や、やるわね。さすがはもう一人の私と言った所かしら?」
そして、メディックはエンジェルガンナーのマズルを押し込むのだった。
『エクゼキューションデスサイス』
仮面ライダーメディック「これで終わりにしてあげるわ!」
そして、鎌を振り上げた瞬間にやはりあの闇の死神が再び現れたのだった。
『チューンダークチェイサーコブラ』
『エクゼキューションダークコブラ』
ダーク魔進チェイサー「ハアーッ!」
仮面ライダーメディック「キャー!」
チェイス「メディック!」
そして、メディックの危機に気付いたチェイスもまたブレイクガンナーのノズルを押すのだった。
『Break up!』
魔進チェイサー「貴様、よくも!」
『チューンチェイサースパイダー』
『エクゼキューションスパイダー』

しかし、そんな魔進チェイサーの攻撃を交わしたダーク魔進チェイサーとダークメディック・ロイミュードは何も言わずに姿を消すのだった。
チェイス「大丈夫か?メディック。」
メディック「ありがとう。助かりましたわ、チェイス。」
チェイス「とりあえずハート達の元へ帰ろう。」
メディック「やはり先程の事は報告するんでしょ?チェイス。」
チェイス「ああ。これから先必ず起こるであろう全面戦争に備えてな。」


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