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仮面ライダーセイバー~3人の配下と邪悪な龍~第5話「蓮とデザストの身に起きる最悪の出来事後編」

よう、デザストだ。前回はソードオブロゴスの基地に闇の剣士こと上條大地がやって来ることを俺がソフィアに促されてうっかり話したことで蓮がブチ切れちまった。そして上條大地は雷の剣士の父親とメギド軍団、そしてその親玉であるグレンと呼ばれる剣士を倒さなければいけないと言ったが蓮は頑なに上條と組むのを拒否して出て行きやがった。そして蓮を説得するために公園にやってきた俺は蓮と上條の事で再び言い合いになった。そしてそこに現れたのが闇に塗れた匂いのする男…グレンだった。そして蓮は剣斬に変身してグレンが変身した仮面ライダーダークネスに戦いを挑んだが、蓮は圧倒的に追い込まれていた。そして蓮は自分の必殺技だけでなく雷の剣士の力まで借りて戦ったが、ダークネスの力に適う事無く変身解除された上にあいつの聖剣も封印されてしまった。そして絶体絶命の俺達を助けるために現れたのはかつて炎の剣士に倒されたはずの仮面ライダーストリウスことストリウスだった。そして俺達を助けたストリウスは俺に渡したいものがあると言っていた。俺の聖剣とワンダーライドブックを渡したいと。あいつは一体何を言ってるんだ?

デザスト「おい、ストリウス。いい加減に説明しろ。なんで俺に聖剣とワンダーライドブックが必要なのかをな!」

蓮「そうだ。こいつはただのメギドでお前みたいに…というかお前もメギド…なんなんだよ、ややこしいな!」

ストリウス「全く騒がしいですね、あなた達は。少しは落ち着いたら如何です?」

蓮「落ち着けって言うならちゃんと説明しやがれ。なんでデザストに聖剣とワンダーライドブックがあるのかをな。」
デザスト「そうだ。俺は剣士じゃない。ただのメギドだ。ふざけたこと抜かすならテメェから潰すぞ、ストリウス!」
ダークネスの猛攻から助け出したストリウスの手によってストリウスの基地にやって来た蓮とデザストは一向にデザスト専用の聖剣とワンダーライドブックについて話そうとしないストリウスに2人は苛立っていた。そして、その苛立ちを見たストリウスはようやくその真実を明かすのだった。
ストリウス「元々この聖剣とワンダーライドブックはマスターロゴスから与えられたものでしてね。」
蓮「マスターロゴスだと?あいつは飛羽真が倒したはずだろ!」
ストリウス「確かにマスターロゴスも私も彼に倒されました。しかし、私達はこうして復活したのです。そして不死身の剣士まで復活してますし。」
デザスト「おいおい、あいつまで復活してんのかよ!ちゃんと味方でいてくれるんだろうな?」
ストリウス「その点はご安心を。私は少なくともあなたたちの味方であり聖剣の封印を阻止するために来ましたから。」
蓮「そうなのか。だとしても聖剣の封印を阻止するってどうするつもりだ?」
ストリウス「私とマスターロゴス、不死身の剣士に我々が独自に開発したブリザードドラゴン、この力はソフィアに託しました。そしてかつて神山飛羽真が変身したアルティメットバハムートと対になるアルティメットドラゴン…この力はビクトール…いやタッセルに与えました。」
蓮「ソフィア様とタッセルにも…与えたのか。」
ストリウス「ええ。あとは上條大地が持つジャアクドラゴンと光の剣、神山飛羽真が持つブレイブドラゴン…この8つの力で聖剣封印を阻止しようとしていますが…我々5人は最後の砦と覚えておいてください。」
デザスト「なるほどな。それでお前が持つその聖剣とワンダーライドブックはなんで真っ黒なんだ?」
ストリウスがこの世界に復活した目的を聞いたデザストは次に自身専用だと言われた聖剣とワンダーライドブックが真っ黒な理由を聞いた。するとストリウスから意外な返答が帰ってきた。
ストリウス「それは簡単な話ですよ。デザストと風の剣士、貴方達の絆に共鳴して聖剣とワンダーライドブックは目を覚まします。ですからいい加減…」
ストリウスが聖剣とワンダーライドブックの覚醒の話をしているとストリウスのアジトに斬撃が飛び込んできた。
ストリウス「今の斬撃…まさか!」
デザスト「この匂い…間違いない…奴だ!」
蓮「もう来たのかよ…」
そこに現れたのは仮面ライダーダークネスことグレンだった。
グレン「見つけたぞ、ストリウスと用済みの風の剣士にくたばり損ないのメギドよ!」
デザスト「ストリウス、蓮を頼む。」
ストリウス「何をするつもりです?デザスト!」
デザスト「お前が出るまでもねぇ。俺がぶっ潰してやる!」
そしてグラッジデントを肩に担いでデザストがグレンの目の前に立ちはだかる。
デザスト「俺がただのメギドじゃないって所を見せてやる!」
そう告げてグラッジデントをグレンに振り下ろすとグレンは自身の聖剣である漆黒剣邪龍で受け止めた。
グレン「分かってるさ。貴様を倒して風の剣士を絶望させた上でストリウスを倒す!」
そしてグレンは腰にダークネスドライバーを装着すると共にダークネスドラゴンワンダーライドブックを起動した。
『ダークネスドラゴン!漆黒の空から降臨するは全てを無に帰す邪悪の竜だった』
グレン「変身!」
『暗黒解放!全てを終わらせるために最強最悪の龍がここに君臨する!』
ダークネス「さあ、来い!」
デザスト「なめんな!ハアッ!」
デザストは怒りに任せてグラッジデントを振り下ろすがその一撃を受け止めたダークネスは漆黒剣邪龍による強烈な一撃を繰り出した。
デザスト「ほぉ、やるじゃねぇか!ハアッ!」 
ダークネス「グハッ!」 
デザスト「ほら!もう一丁喰らえ!ハアッ!」
デザストはグラッジデントによる連続攻撃でダークネスを怯ませたが、追撃のように放った一撃はダークネスによって回避された。
ダークネス「なるほどな…最初の一撃はおれも怯んだが…次の一撃は簡単に見切れたよ。この漆黒剣邪龍があればな!」
デザスト「てめぇ!ふざけんな!ハアッ!タアッ!」
そしてデザストはまるで剣斬が乗り移ったかのような高速移動を交えた連続斬撃でダークネスにダメージを与えていくのだった。
ダークネス「グハッ!」
デザスト「こいつで終わりだ!カラミティ・ストライク!」
デザストは必殺技であるカラミティ・ストライクを繰り出したがダークネスはその一撃を受け止めた。
ダークネス「ハハハ!だから言ったろう?貴様の攻撃は既に見切ったとな!」
ダークネスは漆黒剣邪龍でデザストを吹き飛ばすとダークネスドラゴンを漆黒剣邪龍の鍔で押した。
『暗黒解放!邪龍必殺撃第一幕!』
ダークネス「ダークネスブレイカー!」
デザスト「グワーッ!」
蓮「デザスト!」
デザストはダークネスの必殺技であるダークネスブレイカーを喰らい、大ダメージを受けたがアルターライドブックの力で自己再生した。
デザスト「おいおい…忘れたのか、蓮…俺はこんなことじゃくたばらないってな!」
ダークネス「ほう。以外にタフなんだな、貴様は!」
ダークネスは漆黒剣邪龍から連続斬撃を繰り出したがデザストはそれを全てグラッジデントで弾き返した。
デザスト「だから…言っただろうが!俺はそんじょそこらのメギドとは違うとな!」
ストリウス「デザストはああ言ってはいるが…再生したとはいえ応えているはずだ。」
蓮「どういう意味だ?」
ストリウス「前に私によってアルターライドブックを削られた時より傷は浅いが少しだけアルターライドブックが消滅している。」
蓮「それじゃ…デザストは…」
ストリウス「この戦いで消えようとしている。」
蓮「ふざけんなよ…」
ストリウスの予測通りデザストはこの身を犠牲にしてでもダークネスを止めるためにグラッジデントを振り下ろした。
デザスト「お前は俺が止める。必ずな!ハアッ!」
ダークネス「グハッ…貴様!」
デザスト「よそ見をしてる暇はないぜ。さっきよりも早くなるんだからな!ハアッ!タアッ!」
そして先程よりも早く高速移動をしながらの連続斬撃でダークネスを追い詰めていくのだった。
ダークネス「グハッ!」
デザスト「今度こそこいつで決めてやる!カラミティ・ストライク!」
デザストは高速移動の勢いに乗じて必殺技であるカラミティ・ストライクを繰り出したがダークネスは漆黒剣邪龍の鍔でダークネスドラゴンワンダーライドブックの新たな力を繰り出した。
『暗黒解放!邪龍必殺撃第二幕!』
ダークネス「ダークネスバースト!ハアッ!」
漆黒剣邪龍に纏わせた闇のエネルギーをそのままデザストに振り下ろすとカラミティ・ストライクを相殺した上で周囲に大爆発を巻き起こし、デザストは壁にたたきつけられた。
デザスト「グハッ!」
蓮「しっかりしろよ、デザスト!」
デザスト「ハアハア…うるせぇな…蓮…傷口に響くだろうが…」
蓮「傷口って…まさか…」
デザスト「ハアハア…馬鹿野郎…嘘だよ!」
そしてダークネスに負わされたダメージを再びアルターライドブックの力で自己再生したが受けた傷が大きかったのか片膝をついてしまった。
デザスト「ハアハア…まずいな…こりゃ…」
ダークネス「終わりだな、デザスト!」
そしてデザストにダークネスは再び漆黒剣邪龍を振り下ろしたがデザストはかろうじてその一撃をグラッジデントで受け止めていた。
デザスト「言ったろ…まだ…終わるつもりは…ないってな…」
ダークネス「往生際が悪いぞ、メギド風情が!」
蓮「黙れ…黙れよ!」
ダークネス「何?」
蓮「お前に…お前なんかにデザストの事なんか分かってたまるかよ!」
ダークネス「こんなメギドを未だに庇う。何処までソードオブロゴスの剣士は変なやつばかりいるんだ。下らん、下らなすぎる!」
蓮「おい、デザスト!お前言ったよな?俺と斬り合うのが楽しいって。俺だって同じだ!だから一緒に…こんな奴らをぶっ倒したら…昔みたいに斬り合おうぜ、デザスト!」
ダークネスに追い詰められたデザストに対して必死に呼びかけた蓮の思いに応えたのか真っ黒だったワンダーライドブックが変化するとストリウスは驚いた。
ストリウス「こ…これは…」
『骸骨忍者伝!』
デザスト「ハアハア…嬉しいこと…言ってくれるじゃねぇかよ…俺だって…お前と斬り合うのが楽しくて仕方ねぇよ…蓮…だからよ…いつかコイツを倒したら…思う存分斬り合おうじゃねぇか。」
蓮「ああ!」
ダークネス「全く…どいつもこいつも…下らない!こんな紛い物のメギドを守ろうってのか!」
デザストと蓮の絆を認めようとしないダークネスは漆黒剣邪龍で斬りつけようとしたがデザストもまたその思いに応えようとしたことに怒りを爆発させようとしていた。
デザスト「俺の命は確かに造られた紛い物だ…。だが、蓮と斬り合う時間は…斬り合う時間だけは…本物なんだよ!だから誰にも渡さねぇ…蓮を倒すのは…俺だ!」
デザストが叫んだ次の瞬間、グラッジデントが聖剣に姿を変えた。
『黒嵐剣漆黒!』
デザスト「ハッ!面白くなってきたぜ!」
蓮「デザスト、こいつを受け取れ!」
そして蓮がデザストに向けて聖剣ソードライバーを投げ渡した。
デザスト「まさか俺がこいつを使う事になるとはな!」
『聖剣ソードライバー!』
ゆっくりと立ち上がったデザストは腰に聖剣ソードライバーを装着した。
『骸骨忍者伝!かつての宿敵は今日の戦友!冥府の術で魅魅魍魎!』
『漆黒抜刀!』
デザスト「変身」
『骸の咆哮!忍の残香!黒嵐渦巻く百鬼夜行!骸骨忍者伝!』

デザスト「匂うなぁ、世界の風向きが変わる…。愛おしくて吐き気のする匂いが!」
そしてデザストは肩に黒嵐剣漆黒を肩に担いで一気にダークネスに急接近すると強烈な斬撃を繰り出した。
ダークネス「グハッ!メギド風情が剣士になった途端…このスピードとパワーか!」
デザスト「まだまだこれからだ!ハアッ!オラッ!」
そしてデザストは目にも止まらぬスピードで黒嵐剣漆黒を使った連続斬撃とスピードでダークネスを吹き飛ばした。
ダークネス「グハッ!き、貴様…許さんぞ!」
『暗黒解放!邪龍必殺撃第一幕!』
ダークネス「ダークネスブレイカー!ハアッ!」
そしてダークネスはダークネスブレイカーを放つがデザストはその一撃すら弾き飛ばした。
ダークネス「な、何?」
デザスト「甘いな。甘すぎるんだよ!ハアッ!」
そして一気にダークネスに近付くとデザストは連続斬撃と回し蹴りのコンビネーションでダークネスを吹き飛ばした。
デザスト「こいつで終わりだ!」
『必殺読黒!漆黒抜刀!骸骨忍者伝必殺斬り!』
デザスト「カラミティ・ストライク!」
ダークネス「ウワーッ!」
デザストは紫と緑の風を纏って回転しつつ何度もダークネスを斬りつけて変身解除させた。
デザスト「どうだ?メギドでありながら剣士の力を手に入れた俺に追い詰められた気分は?」
グレン「き、今日はここまでにしてやる。だが覚えておけよ、いずれ貴様は俺が消す!」
そしてグレンが姿を消すとデザストも変身解除した。
デザスト「どうだ?蓮!」
蓮「流石だな、デザスト!」
デザスト「当たり前だろうが!まあ、お前の聖剣を取り戻すまでは俺が戦ってやるから安心しろ!」
蓮「ああ、頼むぞ。」
デザスト「なんだよ、以外に素直じゃねぇか。」
蓮「うるせぇ!」
そんな2人のやり取りを見ていたストリウスは踵を返して立ち去ろうとするとデザストが声をかけた。
デザスト「おい、何処に行く?ストリウス!」
ストリウス「貴方が剣士として目覚めた今、私もそろそろ戦う準備をしないといけませんからね。アジトに戻るだけですよ。」
デザスト「そうか。」
ストリウス「ええ、ではまた。」
そしてストリウスも姿を消すと蓮はデザストに聞いた。
蓮「なあ、デザスト。」
デザスト「何だ?」
蓮「ストリウスの事、信じていいんだよな?」
デザスト「ああ。少なくとも…今はな。」
こうしてデザストも剣士としての力を手に入れた事で少しずつグレンに対抗する手段を手に入れていた。しかし、デザストに負けたグレンの怒りの矛先は仮面ライダーバスターこと尾上亮に向き始めていたことをこの時はまだ誰も知らなかった…。
to be continued…
















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