仮面ライダーファイズ～復活の王～序章「巧の夢」

真理「巧！」

巧「チッ、またこの夢か。」
乾巧は、またあの夢を見ていた。いつも側にいた園田真理の夢を。
木場「乾くん！」

巧「木場まで出てきやがった！何なんだよ。」
時にはライバル、時には協力者として側にいた木場勇治の夢を。
三原「乾！」

巧「お前もかよ。三原！」
仲間として、仮面ライダーデルタとしてオルフェノクと戦い続けた三原修二の夢を。
啓太郎「たっくん！」

巧「次は啓太郎か。あいつ何やってんだ、今頃！」
そして、何故か巧をたっくんと呼び世界中を真っ白な洗濯物にすることを夢にしていた菊池啓太郎の夢を。
アークオルフェノク「…」

巧「あいつ…って事はあの夢か。もううんざりなんだよ！」
最強最悪の敵にしてオルフェノクの王であるアークオルフェノクとの最後の戦いの夢。だが、巧はその夢を見たくなかった。戦いの代償に失ったものも大きかったあの夢を。
巧「見つけようぜ！木場、三原！俺達の答えを俺達の力で！」
木場「うん！」
三原「ああ！」
【9】
【1】
【3】
『Standingby』
木場「変身！」
木場は、カイザフォンを開き変身コードを入力した。
『Complete』

三原「変身！」
『Standingby』
三原はデルタフォンに変身コードを声で入力した。
『Complete』

【5】
【5】
【5】
『Standingby』
巧「変身！」
巧はファイズブラスターに変身コードを入力した。
『Awaykening』

そして木場はカイザ、三原はデルタ、巧はファイズブラスターフォームへと変身した。
巧「よせ、もうやめてくれ！」
そして、夢の物語は結末へと向かい始める。
ファイズ「木場！」
カイザ「うん！」
木場は、アークオルフェノクとの戦いで三原と同時にルシファーズハンマーとゴルドスマッシュを放つも三原は弾き飛ばされて変身解除され、木場は弾き飛ばされた上にアークオルフェノクの触手によって腹を貫かれ、ホースオルフェノクの姿になるも灰化が始まり、その命が尽きようとしていた。
真理「立って！巧！」
ファイズ「ウワァーッ！」
そして真理の声に応え、立ち上がった巧は最後の力を振り絞って強化クリムゾンスマッシュを放ち、アークオルフェノクを倒した。木場勇治という1つの犠牲と共に。
真理「ねぇ、巧の夢って何？」
巧「俺の夢か？やっと見つけた。世界中の洗濯物が真っ白になるみたいに皆が幸せになりますように…かな。」
全ての戦いが終わった後、真理に夢を尋ねられた巧は悩みながらもようやく自分の中に生まれた夢を語り、戦いは幕を閉じた。
巧「ったく、毎回同じ夢ばっかり見るし大体あれから何年経ったと思ってんだよ！」
巧は何年もの間、同じ夢を見続けながらファイズギアと共に旅をしていた。巧の中にある真実の姿が終わりを告げた時、巧の旅は終わりを告げる。だが、誰もその正体を知らないためにたくみは永遠の旅を続けていた。真理や啓太郎の元から離れ、誰にも見つからないようにひっそりと。
巧「それよりも何だよ、櫻坂46って。啓太郎のやつ、変な場所に呼び出しやがって！何で俺があいつとアイドルなんか見なきゃいけないんだよ。」
そして、巧は数年振りに啓太郎と再会を果たすのだが、何故かその場所は櫻坂46のライブ会場だった。そして、巧がその場所に来たことで巧の夢はもう一つ増えることになることをこの時はまだ巧は知らなかった。