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仮面ライダーファイズ~王の復活~第1話「ファイズ復活と変わり果てた仲間との再会!」

仮面ライダーファイズこと乾巧が何故菊池啓太郎と櫻坂46のライブ会場で再会することになったのか。それは今から数日前に時は遡る事になるのだった。
巧「ん、誰からだ?啓太郎?あいつ、俺に何の用だよ。」

啓太郎「あ、もしもし!たっくん?」

巧「もしもしじゃねぇよ、何の用だ?」
啓太郎「実はさ、真理ちゃんと一緒にアイドルのコンサートを見る予定だったんだけどさ。真理ちゃん急に行けなくなっちゃって…」
巧「そうか…残念だったな。じゃあな!」
啓太郎「あ、待って!待ってよたっくん!」
巧「なんだよ。うるせぇな!」
啓太郎「もし良かったら…たっくん一緒に来てくれないかな?」
巧「何処に?」
啓太郎「何処にって僕と一緒にアイドルのコンサートに行って欲しいんだよ!」
巧「なんで俺がアイドルのコンサートなんかに行かなきゃなんないんだよ!ふざけんな、そんなに暇じゃねぇんだよ!」
啓太郎「あーあ。良いのかなぁ?真理ちゃんに言っちゃうよ?最近、真理ちゃんに内緒で家に顔出してること!」
巧「お前!はあ、もう分かったよ。真理の代わりに着いて行ってやるよ!」
啓太郎「やった!じゃあ明日コンサートだからよろしくね?」
そう告げるとともに啓太郎は電話を切るのだった。
巧「めんどくせぇ。なんでいい歳こいたおっさん同士でアイドルのコンサートなんかに行かなきゃなんないんだよ!真理!お前のせいだからな!」
しかし、そんな叫び声虚しくコンサート当日になったために巧はオートバジンに乗って櫻坂46のライブ会場に到着したのだった。
巧「ほう、これが今流行りのアイドルのコンサートか。スゴイな。それにしても啓太郎の奴、何処にいるんだよ?」
アイドルの世界とは無縁だった巧は櫻坂46のライブ会場に到着するとその凄さに感動していたのだった。しかし、会場で待ち合わせると約束したはずの啓太郎はいつまでたっても姿を見せなかった。
啓太郎「あ!いた、たっくん!こっちこっち!」
数年ぶりに聞いた啓太郎の声に振り向いた巧は唖然してしまうのだった。
巧「お前…本当に啓太郎か?それになんだ、その格好!」
啓太郎「あ、これ!これはね、僕の推しである森田ひかるちゃんのタオルとグッズとペンライトだよ!ほら、このペンライトはさこうやって押して使うんだよ!」
巧「そういう話をしてんじゃねぇんだよ、バカ!はあ、もういい。俺は帰るぞ!」
啓太郎「待ってよ、たっくん!チケットは2枚あるんだからさ!」
巧「ふざけんな!誰がそんなバカ丸出しの格好で歌なんか聞いてられるか!」
啓太郎「もう、バカとか言わないでよ!ほら、行くよ!たっくん!」
巧「わかった!分かったから手を離せ!服が伸びる!」
そんな風にふざけ合いながらライブ会場に入っていく姿をとある男が見ていたのだった。
?「乾巧。やはり君は僕の邪魔をするのかな?」
そして櫻坂46のライブ会場で盛り上がっている啓太郎と相変わらず楽しんでいるのか分からない顔をしている巧は1人のメンバーを見ていたのだった。
啓太郎「どうしたの?たっくん、ボーっとして。」
巧「お前じゃないんだからボーっとなんかするか。それよりも啓太郎の推しとかいう奴はあの女か?」
啓太郎「女って。そうだよ、森田ひかるちゃん!可愛いでしょ?あんな小さな背とクリクリな目でグループを背負ってきたんだよ!」
巧「いや、目は関係ないだろ。」
啓太郎「関係あるんだってば!」
そんなことを話していた啓太郎と巧は会場の悲鳴に反応してステージの方を見るとフードを被った謎の男が立っていた。そして、謎の男を止めようとした警備員達は声を出す前に一瞬で灰化してしまったのだった。
?「全く僕を好きにならない奴は…邪魔なんだよ!」
巧「何だと?」
啓太郎「どうしたの?たっくん。」
巧「いや、別に。」
啓太郎「それよりもあの人、なんなんだろう?まさか…」
巧「ああ、お前のまさかと俺の予感があっていればあいつはオルフェノクだ。」
そんなことを話しているとフードの男はひかるの前に立ちはだかったのだった。
ひかる「な、なんですか?」


?「君のマネージャーも僕を好きにならないからいとも簡単に消してあげたよ…」
ひかる「え?」
?「君も僕を好きにならないのか?」
ひかる「い、意味がわからないんですけど…」
?「そうか…だったら君も僕を好きにならないと言うのなら消してあげるよ…悪いのは全部乾巧だからね!」
巧「あいつ、まさか!」
そしてフードを被った男が巧の名前を出した次の瞬間、席から立ち上がった巧はひかるを守るためにステージに向かって一直線に走り出したのだった。
啓太郎「ち、ちょっとたっくん!どうしちゃったのさ!」
巧「啓太郎!ファイズギアをいつでも投げれるように準備しとけ!」
そして巧にファイズギアを出しておくように頼まれた啓太郎は困惑していたが気づいた頃には巧はステージに上がりフードの男に向かって走り出していたのだった。
?「全ては乾巧が悪いんだ。残念だったね、サヨナラだ!ファンの前で灰になってくれるかな?小さなお嬢さん!」
そう叫んだフードの男がひかるに対して灰色の玉のようなものをぶつけようとした次の瞬間、巧は両手を広げてひかるの前に立ちはだかるのだった。
巧「やめろ!」
ひかる「え?」
?「チッ、やっぱり君もここにいたんだね。邪魔しないでくれるかな?全ては王の完全復活のためなんだからさ。」
巧「やっぱりお前だったか。フードなんか被ってこんなファンのために頑張る女の子をなかせようとしやがって!」
啓太郎「ち、ちょっとどうしちゃったのさ、たっくん!早くその人の正体を教えてよ!」
巧「初めはあいつの口癖を真似してるだけのやつかと思ってた。だがな、俺の名前を悪意全開で憎たらしく呼ぶのはお前しかいないんだよ。」
啓太郎「ま、まさか!そんなの嘘だよね、たっくん!嘘だって言ってよ!」
巧「啓太郎!悪いがこの話は笑って冗談でしたで済む話じゃねぇ。なあ、なんでだよ。なんでお前が一番嫌うオルフェノクになって生き返って人を殺してんだよ!なあ、応えろよ…草加!」
巧が呼びかけたかつての仲間の名前に啓太郎は驚きを隠せなかった。
啓太郎「そ、そんな。なんでさ!なんで草加さんがオルフェノクになったのさ!たっくん!」
巧「知るかよ。こいつのやろうとしてる事なんか誰にも分からねぇよ!」
するとフードの男はゆっくりとフードを脱いで顔を見せるのだった。
草加「久しぶりだね、乾巧。それから啓太郎君。真理は元気かな?」

啓太郎「うん、元気だよ!真理ちゃんもきっと草加さんに会いたいと思ってるはずだよ!」
巧「答えるな!」
啓太郎「たっくん!どうしてさ、あんまりじゃないかよ!」
巧「言っただろ。こいつはオルフェノクとしてこの世界に生き返ったんだ。俺達の知ってる草加じゃない!」
草加「また君はそうやって僕を仲間外れにするのか。良くないなぁ、そういうの。だから君は嫌いなんだよ!」
巧「ふざけんな!お前のくだらない理由で啓太郎の推しを傷つけさせるか!」
ひかる「え?」
啓太郎「ち、ちょっとたっくん!それ、今いいから!」
草加「どうでもいいからさ。早くその子を僕に渡してくれないかな?」
巧「断るって言っただろ!」
草加「じゃあ仕方ないな。王の完全復活の生贄になってもらおうかな!」
そう叫んだ草加は体に力を入れると共にタイガーオルフェノクに姿を変えたのだった。

タイガーオルフェノク「さあ、その女を渡せ!」
そう叫びながら走ってきたタイガーオルフェノクに対して対抗するために巧は啓太郎に手を伸ばすのだった。  
巧「啓太郎!ファイズギアを寄越せ!」
啓太郎「なんでさ。なんでたっくんの周りは必ずこんなことが起きるのさ…あんまりだよ!」
巧「啓太郎!早くしろ!」
啓太郎「たっくん!」
そして巧に呼びかけられて我を取り戻した啓太郎は巧にファイズギアが入ったケースを放り投げ、それを掴んだ巧はケースでタイガーオルフェノクを何度も殴りつけ蹴り飛ばしたのだった。
タイガーオルフェノク「乾、なんの真似かな?」
巧「お前は俺が必ず倒す。この力を使ってな!」
そして巧はケースを開くと共にファイズギアを装着すると共にファイズフォンを起動したのだった。
【5】
【5】
【5】
『Standingby』
巧「変身!」
『Complete』

そして巧はファイズに変身すると共に手首を振ってタイガーオルフェノクの前に再び立ちはだかるのだった。
ファイズ「行くぜ、草加。啓太郎、その子を頼む!」
啓太郎「うん!ひかるちゃん、他のみんなも下にいるからおいで!」
ひかる「あ、はい!」
そして啓太郎がひかるを保護したのを見てタイガーオルフェノクの爪による攻撃を受け止めたのだった。
タイガーオルフェノク「君は邪魔なんだよ、乾!」
ファイズ「ハアッ!タアッ!ふざけんな、お前にあの子は絶対に渡さない!ハアッ!」
そしてパンチとキックの連続攻撃でタイガーオルフェノクを吹き飛ばしたファイズだったが何とか踏ん張ったタイガーオルフェノクは再び爪による連続攻撃でファイズをステージの向こうに吹き飛ばしたのだった。そして、再びひかるをターゲットにしようとしたタイガーオルフェノクを止めるためにファイズは横から強烈なキックを繰り出すのだった。
タイガーオルフェノク「な、何故だ!乾!俺に彼女を渡せ!」
ファイズ「いい加減にしろ、草加!お前、なんでそんな風になっちまったんだよ!カイザだったお前はどこに行ったんだよ!目覚ませよ、草加!」
そして馬乗りになりながら必死に説得するファイズに対してタイガーオルフェノクはこう告げると共に掌から光弾を発射したのだった。
タイガーオルフェノク「全てはお前と木場勇治のせいだ!乾、貴様を消したら今度は木場の番だ!ハアッ!」
ファイズ「ウワーッ!」
そしてステージを転がるファイズに啓太郎はこう告げたのだった。
啓太郎「たっくん、大丈夫?でも、木場さんは…」
ファイズ「よせ、啓太郎。あいつには俺から伝える。まあ、響かないと思うけどな!」
そして再び立ち上がるとタイガーオルフェノクに向かって走り出したのだった。
タイガーオルフェノク「死ね!乾!ハアッ!」
ファイズ「そう何度もお前の攻撃なんか食らうかよ!ハアッ!タアッ!」
タイガーオルフェノクが放つ光弾をかわした上で連続でパンチとキックを叩き込み、ファイズはタイガーオルフェノクを吹き飛ばすとファイズポインターを取り外してミッションメモリーを装填して起動したのだった。
『Ready』
ファイズ「こいつで終わりだ!ハアッ!」
『EXCEEDCHARGE!』
ファイズ「ハアッ!」
そしてファイズは必殺技であるクリムゾンスマッシュをタイガーオルフェノクに向かって放つも、爪で受け止めたタイガーオルフェノクによって弾き飛ばされたのだった。
ファイズ「な、何?」
タイガーオルフェノク「知っているかな?この世界にはオルフェノクの後にも怪人がいた事を。」
ファイズ「何を言ってる?」
タイガーオルフェノク「カードに封印されたり妖怪のような怪人だったり渋谷に落ちた隕石から生まれた怪人、時を超える怪人、人をステンドグラスにして食べる怪人。でもね、僕はそれよりも素晴らしい怪人を見つけたんだよ!」
ファイズ「何をするつもりだ?」
そう告げたファイズの目の前にタイガーオルフェノクは1枚のメダルを見せつけたのだった。
ファイズ「メダル?」
タイガーオルフェノク「ああ!このメダルは単なるメダルではない。人間の内に秘める欲望を解放するメダルさ!」
ファイズ「何を訳のわかんないこと言ってんだ!そんなもの捨てろ!」
タイガーオルフェノク「どうしても君は信じないんだね。この奇跡ってやつを!だったら見せてあげるよ!」
そしてタイガーオルフェノクはメダルを観客席に放り投げるのだった。
ファイズ「よせ!」
ファン「あ…ウワーッ!」
そしてファンの中に入ったメダルから怪人が生まれたのだった。
タイガーオルフェノク「あの話は本当だったんだ!欲望を解放しろ!」
カマキリヤミー「欲望…るんちゃんと一緒にいる!」


ひかる「キャー!」
啓太郎「ひかるちゃん!」
ファイズ「させるか!」
謎の怪人がひかるに近付こうとしたためにステージから降りてファイズは怪人を止めようとするが鎌で切り裂かれてしまうのだった。
カマキリヤミー「るんちゃん、るんちゃん、るんちゃん!」
ファイズ「ウワーッ!」
啓太郎「たっくん!」
ファイズ「啓太郎、何やってる!早くその子を連れて逃げろ!」
そして、カマキリヤミーがファイズ達に近づいた次の瞬間、1人の青年がカマキリヤミーの顔を掴んで動きを止めたのだった。
アンク「おいおい、メダルの音がしたから来てみたがなんでこんな場所にヤミーがいるんだ?あ?おい、出番だぞ!映司!」

そして片腕でステージにカマキリヤミーを放り投げたアンクの声に答えるように暗闇から仮面ライダーオーズこと火野映司が姿を見せたのだった。
映司「分かってるよ、アンク!」






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