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さくら荘にて安全講習会が行われました:心臓マッサージ・人口呼吸・AED・異物除去 について

さくら荘の岡崎です。
さくら荘では、入所者の安全を考え、緊急時の対応に備えるために救命講習が行われました。10月10日、13日、17日には、外部講師をお招きし、心臓マッサージからAEDの使い方まで、様々な緊急時の基本を学ぶことができました。この記事では、私たちが学んだ内容を共有したいと思います。

外部講師が心臓マッサージをしている様子

心臓マッサージのコツ

心臓マッサージは、特に5つのポイントに注力します。適切な位置や角度、テンポ、深さと圧迫介助です。これらの基本を理解し、慎重に行うことで、血液を全身に効果的に循環させることができます。交代制度を実施することで、疲れを最小限に抑え、効果的な救命措置ができることもわかりました。


引用:日本循環器学会HP
引用:日本循環器学会HP


人工呼吸の基本

次に人工呼吸について学びました。心臓マッサージ30回に2回の割合で人工呼吸が加わります。ただし、感染症リスクがある場合や、相手が人工呼吸に抵抗感を示す場合はしなくて良いこと。さくら荘ではアンビューと酸素ボンベを利用することで、確実に酸素を供給可能になります。

AEDの使用方法

AEDの使用方法についても学びました。使い方はシンプルで、音声ガイドに従うだけで適切な対応が可能です。異なるメーカーの機種であっても、基本的な手順は共通しています。実際にはじめて使用するスタッフが体験してみました。時間はかかりましたが、無事に最後ステップまでたどり着くことができました。 

異物除去の心得

チョークサイン(咳き込んだり、呼吸音がヒューヒューいったり、喉を掴む仕草をするなど窒息時に出るサイン)が出ている場合は窒息を疑ってください。
まずは背部殴打法(前かがみになった相手の背中をしっかりと叩く)を行います。もしも効果が得られない場合は、ハイムリック法(腹部突き上げ法)を行い、異物を排除します。ただし、ハイムリック法は内臓を損傷させる可能性があるので異物の排除が成功しても、その後は必ず医師の診察を受けるよう心掛けましょう。
チョークサインで、声が出ている場合は不完全な窒息です。慌てないで「咳をしてみてー」と促してください。
 

質疑応答

講習では、スタッフから質問も寄せられました。その内容を一部引用します。

質問1: 荘内の利用者は咳ができない方も多いです。咳ができない人はどうすればいいですか?
 
回答: 咳ができない場合は、窒息を疑い背部殴打法やハイムリックを試してみてください。
 
質問2: 喉にものが詰まっていそうなとき、お年寄りに水を飲ませるのはなぜダメなのでしょうか?
 
回答: 水を飲ませると気道の詰まりを引き起こす可能性があります。気道が詰まると、水が肺に流れ込んでしまい呼吸が困難になります。なので、水は飲ませないでください。
 
質問3: チョークサインができないお年寄りへの対処法はどうすればいいですか?
 
回答: チョークサインが見られないお年寄りには、観察力が重要です。
私たちは迷ったらABCに戻ります。具体的には、A(エアウェイ=気道)、B(ブレス=呼吸確認)、C(サイクル=血液の流れ)を確認します。唇や顔の色、SPO2の測定結果などを観察し、窒息の疑いがあれば速やかに最悪の状況を想定して対応してください。

 まとめ

さくら荘では入居者の安全を守るために、実践的でわかりやすい救命テクニックの講習を行っています。これらの知識をスタッフ一人ひとりが身につけることで、利用者の日常生活がより安心できるものになるよう日々努力していきます。
 

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