美大生へ、総合職のススメ

・大学の進学先に迷っている高校生、
・就職先に迷っている美大生、
・逆に総合職採用をしている人事担当者の皆様、

に伝えたい、こんな生き方も、考え方も、あるんだよ、っていう話。

私は、
中学が国立大の附属中学、
高校が理数科の一応進学校、
大学が美大、
と、あまり見ない経歴を辿って来ました。

そして、総合職で就職活動をしました。
ポートフォリオを持って。

ポートフォリオって、美大生とか建築系じゃないと聞きなれない言葉かもしれないですが、
作品集です。ざっくり言うと。
今までこんなことしてきました、を
普通の大学生なら、論文で研究成果をまとめるところを、
写真やスケッチや絵を使って、一冊にまとめます。
美大生の論文です。

このポートフォリオを持って、総合職を受けました。
小売業中心で。
もっと言えばSPA事業(製造小売業。商品の企画、生産、流通、販売まで一貫して行うこと。)の企業を中心に。

そして面接の時、ポートフォリオを見せます。(もちろん、一言自己紹介で添えて、いいですよーって言われたら。)
そうすると大体、
選考官の人事のみなさん、目を輝かせてくれました。

「こんなの見たことない!」
「すごい!」

と反応が返ってきます。
そして何社かで聞いた、こんな言葉。

「ウチにはこういう人材がいなくて。」
「デザインの面で、うちの商品はまたまだ優れていないんだよね。」
「これからこういう人たちを積極的に採用しなきゃいけないんだよね。」

でも、この言葉を聞いた企業、規模が大きいんです。
それこそ誰もが知ってる会社。知らない人がいたらむしろびっくりする。
だから就職活動してる学生だって、たくさんいる。
なのに何故、美大生がいないのか?
そういう人材が少ないのか?
活躍できる場なのに。

逆に、美大生の立場から考えてみます。
大学に来る求人は、ほぼデザイン職
学内説明会もそう。
少し来る総合職の募集は、そもそも興味がなければ見もしない。


でもね、総合職でも、デザインできるんですよ。
SPA事業は特にそうだと思う。

デザイナーで募集していない。

という企業があることも知って下さい。
企画職とか、商品部とか、そんなくくりにあったりする。インハウスデザイナーってこと。
企業のブランディングも、HPとかも、作れたりするかもしれない。
もちろんそこに行くまでに、販売職とか経験するかもしれない。デザイン職だけじゃないかも。
でも絶対、他の職の経験は、良い経験になると思う。
顧客が何求めてるかわからないのに、良いもの作れないでしょ?販売すれば、そこを知ることができる。

だからまず美大生で就職先悩んでる人は、そういうところも探してみるのがおすすめ。

そして人事の皆様

美大生側からすると、人材が欲しいなら、大学に直接、求人を出して欲しい、と思う。
できれば学内説明会もしてほしい。
デザイン職もあります、ジョブローテーションで、自分で希望すればその職につけます、って。
美大生は、大学3年生になっても、必修がたくさんあって、課題もあって、世間がイメージするような大学生より忙しいのが現状だ。
そして、就活は課題の二の次になりがち。
だから企業からアプローチされないと、探さないし、デザイン事務所や先輩たちが行っているとこに行きがちになる。

もし、それが難しいなら、せめて、ポートフォリオは見てほしい。
選考の案内に一言、「デザイン系の学生で、ポートフォリオを作っている方は、是非持参して下さい」と添えてほしい。
それだけでもたぶん違う。

もう就職活動の時期になりました。
私の時とは少し制度も変わりました。
後悔のしないように、後輩たち、今を全力に頑張ってください。

▷相談のある方は
sakurapplecandy@gmail.com
にどうぞ!

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