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あとがき

 Twitterで漫画のあとがきを書いてるnote見ていいな〜!と思ったので自分もしてみむとてするなり。
(カップリング要素があります。)


 フォルネウスは「あの時出会えていたのがソロモンだったらな〜」と夢想はするものの、追放されなかったらヴィータのソロモンなんて気にも留めなかったよねという漫画です。
 ソロモンを軍団の王にすることは軍団員たちはグロル村の人々の死を利用していることになるように、ソロモンがフォルネウスと親しくすることに喜びを覚えるのは「フォルネウスが追放されて良かった」ということになるよねというテーマもあったような気がします。

・「海の捕食者は大体魚を食べているんだよ」
 フォルネウス本人が魚を食べていたとは言っていない。(この当時は全く知らなかったけどBネウスのキャラストでたくさんメギドとかフォトン食べててかわいかったです。)

・アリ
 この漫画描いた当時が生死イベのすぐ後くらいで、ベリアルから見た他者を蟻に例えてるのが良かったので描きました。メギド体のフォルネウスから見たらヴィータなんてありんこみたいなものでしょうという意味でもあります。「アリって行列作るよね〜」くらいのノリでヴィータの習性の話をしてます。

・ニコ
 これまではソロモンはフォルネウスの後ろを歩いてましたが、ここではソロモンはフォルネウスの隣にいます。

・「フォルネウスがどういう奴か分かれば」
 ソロモンはフォルネウスのやっていることは知らないので皮肉でもありますが、本心からの言葉です。
 ソロモンはフォルネウスも知らないフォルネウスを知っていたりするので二重に皮肉です。

・フォルネウスより先に行ってしまうソロモン
 ソロモンはフォルネウスの追従はしません。
 この後の思想的な決別の暗示でもあり、フォルネウスは驚いて一瞬足を止めた描写でもあります。

・「中々嬉しいことを言ってくれるね」
 今のフォルネウスには嬉しい申し出ですが、過去のフォルネウスに同じことを言っても「何言ってんだコイツ…」だろうな〜ということをフォルネウス自身が理解しているので苦々しい顔をしています。 
 ソロモンに対して「キミに何がわかる!」の気持ちもあります。

・「ボクの方が見つけられるかな」
 過去の自分がソロモンと出会っても今みたいな関係にはならないだろうな〜という本心の吐露です。
 ソロモンに対して本当のことは何も言えないので、ささやかな反抗でもあります。

・「あはは」
 笑ってません。
 最初の「ぷっ」では楽しく談笑していたコマとの対比です。楽しく談笑してても少しでも本質に踏み込むとフォルネウスは勝手に傷ついてしまいます。  
 こういう風に楽しく過ごせるのは何も知らない今だけですし、何も知らないままだとフォルネウスは同じようにソロモンに傷つけられ続けます。

 4ページ目が描きたかった漫画です。
 なんか5ページ目の方が好評でした。(もうちょっとデカいコマでフォルネウスを笑わせるべきでしたね…)

 テーマは郷愁とすれ違いです。
 2人とも故郷を想う人ですが、ソロモンは故郷の外を向いていてフォルネウスはずっと故郷の方を向いているのですれ違っています。

・「ヴィータって水中では〜」
 フォルネウスは今の身体で故郷へ帰ることの困難さを語ります。これはカトルスへ還ることのできない自分の暗喩なのですが、ソロモンはそのままの意味で受け取っています。

・「ボクはその景色が好きだった」
 その景色の一体どこが好きだったのか一切教えないフォルネウス 。

・「何故?」
 「キミに何が分かる!」リターンズ
 丸い吹き出しで喋ってる時のフォルネウスは比較的本心で喋ってます。

・「ふっ、はは!」
 理屈の上では笑う理由はありませんが笑ってます。ソ口モンのことが…好きだから……(カップリング要素!)。
 フォルネウスは強い諦観を持っている人物ですが、ソロモンのこういう諦めない所が好きで少し救われているのです。

・「いつか同じ景色を〜」
 風景の話ではなく、自分の思想に同意してほしいな〜という意味です。顔は映ってませんが今回は笑ってんでしょうね。何笑ってんだ。

・「真っ暗で何も見えないや」
 フォルネウスは本当のことを言ってくれないのでソロモンには何も分かりません。
 ヴィータとメギド体のメギドの身体的な差の描写でもあります。

 1つ上の漫画の反省的な漫画です。
 暗闇で手を繋ぐ2人と「ひどい顔!」が描きたかったので描き始めたのに手繋ぎませんでした。
 指輪め…。

・「フォルネウス 」〜「あっごめん」
 フォルネウスがソロモンを触ってるのはケガの有無を確認してるのではなくソロモンについた泥を拭っています。ソロモンはフォルネウスの存在を確認するために触ってます(今回のカップリング要素です)。
 「そこで死んでいるのを見たよ」と言っていたり、ソロモンはウッカリ顔面を触ってしまったりしているのにフォルネウスは迷いなく顔に手を添えていたりとフォルネウスが暗闇の中で目が見えていることが分かります。

・「分かるよ」
 落ちてないので消去法で分かります。

・「ひどい顔!」「キミこそ」
 フォルネウスの顔についてる泥はソロモンがつけた泥なのですがソロモンは知らないので自分と同じように泥まみれになっているフォルネウスを見て笑います。
 2人は似たもの同士に見えてそんなに似てませんが、それがわかっていてもフォルネウスは似たもの同士でありたいのです。

・「キミは応援を〜」
 最初はこの場にスコルベノトがいる設定だったんですが(スコルベノトが好きだから…)加入タイミングとこの漫画の時間軸的に微妙にシビアだったのでいなくなりました。
 幻獣が死んだかも分からない穴の中にフォルネウス1人降ろしても犠牲者が増える可能性だってあるのでフォルネウスが1人で降りるのはあまり得策ではありません。フォルネウスは焦っています。

・ズボンに泥がついて嫌な顔をするフォルネウス 
 やりそう。
 ソロモンに泥つけられても何も言わないフォルネウスの補強でもあります(カップリング要素)。

・死んでる幻獣
 死んでてよかったね。
 希望的な描写でもありますが、おどろおどろしい死体とその次の暗闇に足を踏み入れるフォルネウスのコマと合わせてフォルネウスにソロモンの死を連想させる前振りでもあります。

・「ただのヴィータが〜」
 幻獣がいるかもしれない穴の中に入るのは怖くなくてもソロモンが自分の知らないところで死ぬのは怖いのです。
 普段のフォルネウスなら穴に入る前にこういうことを考えそうですがめちゃくちゃ焦ってたので降りてきてから考えてます。
 「死んでてもおかしくない」という考えは本当に死んでいた時のショックを和らげてくれます。フォルネウスの中には諦めの感情が少しだけあります。フォルネウスがハルマゲドンやエクソダスの阻止を完全に諦めていたこととの重ね合わせです。
 諦観と、声を出して返事が無かったらソロモンが死んでいる可能性が増すので、怖くて声を出すのを躊躇しています。

・「……ーい……れか……」
 ソロモンの声が聞こえてきます。
 ソロモンはこの声を上げたことを直後は少し後悔していました。ソロモンはちょっと無謀で向こう見ずな所があります(良く言えば物怖じせず何事も諦めない性格です)が、フォルネウスはそれに少し救われている部分があります。召喚されてハルマゲドンを阻止すると言われた時と同じです。
 向こう見ずなソロモンの行動をサポートして良い方向に繋げてくれるのもシナズイベでのフォルネウスの動きに重なります。

・「親友!」
 人から言われて気付いたんですけど最初「ソロモン」って呼ぼうとしてたのに「親友!」って駆け出して行くのめちゃくちゃかわいいですね。
 暗い泥のコマで終わるのはソロモンの言葉はフォルネウスを少しだけ救って照らしてくれますが彼の本質を変えてくれることはないからです。


 かわいいですね。
 シャミハザはジルベールが「自殺してやる!」と言った時の話をするときは多分笑顔でしょうしそういう話をする相手はソロモンなんだろうな〜という漫画です。
 シャミハザはジルベールのことを誇りに思ってるんですね。かわいいですね。
 サキュバスはシャミハザのメギドクエストにいるので一度は描いてみたかった組み合わせです。

 すごくかわいいですね。
 「僕パー🖐出すから」からシャミハザのした予想は「ジルベールはシャミハザが✌️を出すことを予想して✊を出すはずなので🖐で勝てる。」
 ジルベールは✌️を出せばシャミハザが✌️を出してきた場合でもあいこで負けにはならない。
 シャミハザは他人とあんまりジャンケンしない(ジルベールが代わりにやるから)のでジャンケン経験値が低いという設定です。

 ファミ通で「バラ厶は両親と合意の上で決別した」というような情報が出た時に描いたバラ厶の幼少期を捏造した漫画です。

・「何だ今の」
 敵意を向けられたことがきっかけとなりメギドラル時代の意識が蘇り始めています。
 これまで目覚めなかったのは可愛がられていたんでしょうね。
 ヴィータの少年とバラ厶が入れ替わってしまうシーンも考えたんですがカットされてます。テンポが悪かったから…。
 探してきたら台詞のメモだけあったので貼っちゃお


ばしゃ ぎゃははは

「またやってる…」
アイツ目障りだなぁ
「そっか…」
排除しちまおうぜ
「…? 誰?」
誰でもいいだろ 
それよりアイツのことだって
危害を加えてくるんなら排除するしかないだろ
「何…?どうしてそんなこと言うの…?」
何かおかしなこと言ったか?
お前以外も困ってるんだしさー
「どうして僕が…?」
だってお前は強いだろ
強い者が社会を動かす 常識だろ
弱い者が恩恵を受ける
それでいいだろ
「…………」
「…………」
「それもそうだな…」
「手始めに何するべきだ?まず敵(アイツ)のことを知るところからか…」
…………
そんなことしちゃだめだよ
…………


・「あいつは優等生であることを〜」
 いじめっ子にも理由が!と見せかけて1番いじめっ子に有効な陥れ方を考えるためでした〜というオチ。
 連れて行かれるいじめっ子に笑顔を向けるのはざまあ!という意味ではなく俺すげーだろ!という気持ちです。戦争社会では咎められないからね…。

・「ちょっと話が〜」
 前ページの事件からは数日経っています。
 両親は普段なら息子のことを疑ったりする人物ではなかったのですが、事件の少し前から息子の様子がどこかおかしいことに気付いており「まさか…」という気持ちで質問しています。

・「お前がやったんじゃないよな?」
 部屋の中は明るく白い空間になっていますが窓の外は黒が多い空間になっています。
 明るい空間がそれまでの明るい家庭環境を、暗めの配色の外に繋がる窓がこの世界の外からやってきたバラ厶の存在を示唆しています。バラ厶の顔が逆光で影なっているのも悪魔的存在であることの示唆です。家庭内にバラ厶という影が差しています。

・「あ、しまった これは〜」
 バラ厶はそんなに深刻に考えていません。だって俺が正しいし…。

・「よく言ってくれたな」
 カメラと両親との距離が徐々に離れていき、バラ厶には寄っていきます。
 両親のバラムへの心的距離・悲壮感・覚悟を強調し、反対にバラ厶は混乱という感情を強調しています。
 バラ厶はまだ深刻に考えていません。俺は間違ってないし…。

・「人間は1人じゃ生きていけないんだ」
 バラ厶への贈り物にもある「遊戯盤の駒」です。父親は他者と遊ぶツールとして玩具を手渡しましたが、バラムには他人は駒にしか見えないという皮肉です。

・「1人で生きていける人が〜」
 母親が作ってくれたミートスパゲッティです。自分にご飯を作ってくれて共に食卓を囲む素晴らしさを説いていますが、バラ厶はスパゲッティにはマヨネーズ派です。

・「貴方には敵なんていないのよ」
 いじめっ子もいましたし全くそうだというわけではないのですが、両親は息子のことをどんな人間でも自分たちは守ろうと心に決めていたので「貴方が1人で戦うべき敵なんていないのよ」という意味でもあります。両親は他人に対して非情で警戒心の強い(と両親は思ってる)息子を他人を信じて愛せる人間に育てようとしています。
 両親の想定している敵とバラ厶の考える敵は全然違うので平行線です。

・「そうだったみたいだな……」
 年老いた両親です。不老となったバラ厶を見てようやく根本的な違いを認めます。

・「今まですまなかったな〜」
 両親はカメラから外れていきます。バラムの人生からフェードアウトして行くところです。
 バラ厶は仰々しい仕草で皮肉を言っています。もはや両親の話をまともに聞く気がないからです。

・「だがこれだけは〜」
 両親は自分たちの教育が間違っていたと認め、バラ厶の幸せを願って解放することにしました。彼が他者に危害を加える可能性を分かっていても幸せになってほしい親のエゴです。
 吹き出しが下の方から出ているのは祈るような気持ちだからです。

・「だからそういう説教くせえのやめろって」
 また両親の「説教」が始まったのでバラムは離席します。両親がしようとしているのは態度を改めさせるための説教ではなくバラ厶への愛情は捨てないという誓いめいた言葉なのですが、バラムには区別がつきません。

・「もう二度と〜」
 両親はバラムへの未練があるので行ってほしくはないのですが、バラ厶は両親が自分のことを愛しているということを理解していません。

・「知る必要ないだろ」
 これは拒絶の言葉ですが、これから裏社会で生きることになるバラムが両親を巻き込まないための手段でもあります。バラ厶が両親に情がある訳ではなく、強者としてのプライドがあるからです。そしてそれが分からない両親への軽蔑があります。

・「そうだな……」
 息子がいた場所だけが残っています。喪失感の表現です。
 机の上には何もありません。バラ厶を繋ぎ止めるものは家庭の中には何も残っていないからです。


 かわいいですね。
 まだ8章実装前の漫画です。
 最後のセリフを「キミはこれからもボクの親友さ!」と「ボクはこれからもキミの親友さ!」で迷った記憶があります。こっちにして良かったです。リジェネ後は後者を言ってほしいです。


 今は亡き既婚者ウァプラさんの幻覚漫画ですね。(今のウァプラさんもクソジジイ度高くて好きです)
 プルフラスは家族を失う悲しみについて想いを馳せていますが、ウァプラはヴァイガルドのサイクルに還ることができるヴィータを羨ましく思っているという漫画でした。
 もう3年前(3年!?)の漫画なので色々と今と違いますが、この漫画の表情を褒められたので漫画の表情に気を使うようになった思い出の漫画です。

おわり
(書いてから気づいたけどあとがきってこういうんじゃなくない?)

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