eスポーツチームには運営法人がいると有利になる理由
こんにちは。
eスポーツ楽しんでますか?
最近こういう記事を書いていると、eスポーツチームを運営する上で相談をいただくことが多くなっていてとても嬉しい限りです。
本気でeスポーツに取り組もうとしているその志を忘れないでください。
そして、こういう質問をいただきました。
「法人化したほうがいいんですかね?」
結論から申し上げると、法人化しなくてもいいですが、法人化すると有利断然有利になります。
その理由についてお話していきましょう。
損益分岐点
なんでもかんでも法人にしたらええねんって話ではありません。
個人事業主と法人の一番の違いは、個人事業主の報酬が課税対象となるかならないかです。
一般的に、個人事業主の所得が700万円から800万円を超えると、法人化するメリットがあると言われています。
法人化するメリットとデメリットについてはグーグル先生へどうぞ。
資金調達がしやすくなる
ここでいう資金調達とは投資や融資のことを言います。
chouetteは、私が個人事業主で立ち上げた屋号です。
個人事業主のときに銀行様より融資をもらいました。
では、別に法人化しなくてもいいんじゃね?
って思った人。
そのとおりです。
数百万から2千万程度のお金であれば個人事業主で十分です。
では、どうして法人なのでしょうか。
そもそも私の場合は「お店」という既に存在していたモデルがあります。
これによって信用度が増して、事業計画書内の審査でも融資をいただくことが出来たと思っています。
※必ずお店というモデルだからと言って融資してもらえるわけでは有りません。
しかし、チームの場合はそもそも銀行融資というのがビジネスモデル上難しいところです。
毎月どれだけの収益がどういう理由でもらえるのかどうか。
これを明確にしないといけません。
チームに融資や投資を行って、ちゃんと資金を回収することができるということをアピールしないといけません。
法人の場合であってもそれは同じですが、個人事業主より信用度は違います。
ケースバイケースなので、深くここでお話できませんが、場合によって銀行融資や投資が受けやすくなります。
スポンサーが受けやすくなる
個人に対してスポンサードするよりも、法人に対してスポンサードする方が資金面では安全です。
個人の場合は、個人事業主の口座に振り込むことになります。
つまり、団体のお金ではなく代表個人のお金になるわけです。
もちろん、団体のために使用するお金になるのでしょう。
ただ、個人のお金になる以上は、個人事業主として個人が勝手にお金を使ったところで、なにも文句は言われません。(脱税にならなければ)
が、選手と代表との間で揉める原因にはなると思います。
そうなれば企業としてはスポンサードするのにリスキーだし、団体以外で使用しないという契約書を巻くのにも、専用の契約書を作るコストがかかります。
また、倫理的にもどうなの? っていう話ですよね。
企業からしてみたら、それらのリスクを負ってでもスポンサーしたい価値があるか、裏切らないと言い切れるほどの信用力が個人にあるかじゃないと、お金を出すことは出来ないでしょう。
その点、法人であれば法人に入ったお金は「会社のお金」になります。
つまり、代表取締役が勝手になにかできるお金じゃないわけです。
勝手にやってしまったら「横領」の罪に問われることになるからです。
つまり、契約通りのお金の使い方をする前提でやります。
その分信用度は遥かに高いわけです。
さらに、個人だと個人事業主の届け出を出していれば、まだ事業の実態については証明できますが、組織の存在については公的に証明する事ができないんです。
法人の場合は「履歴事項全部証明書」俗に言う登記簿謄本でそれを証明できます。
法務局(=国の機関)が発行している原本があれば、本当に存在しているか否かというのは一発でわかります。
所謂、チームを運営している組織の存在を証明することができるんです。
組織的に大きくできる
個人事業主でも従業員を雇うことはできます。
ただし、個人事業主であっても法人と同じく従業員に対する義務が生じ、人数が多くなればなるほど、手間がかかる仕組みです。
1人でも雇う場合は労災保険と雇用保険に加入させないといけません。
5人以上従業員がいると社会保険に加入させないといけません。
源泉徴収義務者となる上、従業員お住民税支払いや年末調整が必要です。
ここら辺は法人と全くと言っていいほど変わりません。
しかし、個人事業主に雇われたいって人はどれくらい多いでしょうか。
事業主の人柄とかなければ正直雇用されたいと思う人は多くないでしょう。
会社員として安定的な働き方をしたいと思う人が大半だと思います。
勿論、優秀な人材も法人で働きたいと思うでしょう。
個人事業主でやっているより、人材確保が安易であるが故に、組織的に大きくすることが可能です。
経費削減や節税の方法が増える
節税経費の幅は増えます。
家族へ自由に給与を支払うことが可能になり、所得分散が行なえるなど。
メリットがあります。
他にも所得税や法人税、住民税の節約方法の幅が広くなります。
特に、所得税と法人税に関して、個人事業では所得税が適用されます。
所得税は累進課税なので、所得が上がればそれだけ税金も上がります。
会社の場合は、法人税なので年間の所得が約500万円を超えるのであれば、法人税の方が安くなります。
※役員報酬は個人の所得なので、所得税がかかります。
まとめ
個人と法人では、やれることが似ていますが、大きく違う部分があります。
ビジネスがやりやすいのは、信用問題からも断然法人ですが、場合によっては個人事業主で事業を行ったほうが良いこともあります。
eスポーツチーム代表の経営判断になりますが、法人だと行えるメリットを把握しておくことは重要だと思います。
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