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『センチメンタル・チェリー』ご挨拶

はじめまして。

私、芸人の錯乱坊★迅迅丸という者です。

自己紹介された所でお前は誰だ、そしてその名は何と読むのだ、という方が多数と思われるので、もう少し丁寧に言います。

私、スパンキープロダクションという芸能事務所に所属している錯乱坊★迅迅丸(さくらんぼう・じんじんまる)という者です。

芸歴は6年程で御年三十歳の齢です。源義経で言えば丁度死ぬ歳です。

他にも色々と説明すべき事はあるのですが、無名芸人の情報なんてそんなに沢山摂取したくないと思われるので、もう一つだけ自身の情報を言わせて頂きます。

ワタクシ、齢三十にして未だ女体を知らぬ、童貞であります。

「童貞」

それは残酷な言葉に聞こえます。

実際問題、世間は童貞には残酷です。

「コイツ童貞なんすよ!ダサくないっすか!」

「童貞は黙ってろ!」

「出家でもしとけ!」

「少子化の敵!」

こんな罵詈雑言を今まで散々浴びせられてきました。

悔しくて夜な夜な枕と右手を濡らした事もありました。

早く、童貞を捨てなければ。

若かりし頃、思っていました。

しかしどういう因果か、卒業を思えば思う程に卒業は遠のくものでした。

萩原朔太郎の「フランスに行きたしと思えどもフランスはあまりに遠し」の名詩と同じです。

だったらそういう専門のお店に行って卒業すればいいのではないか。

勿論考えます。

しかし、その頃には齢二十五を過ぎていた自分は「童貞中毒」に蝕まれていました。

「童貞中毒」を分かり易く説明しますと、「パチンコでずっと負け続けている中で勝負の切り上げ時が分からなくなってしまい、こうなったらもうとことんやったらあ!」状態です。ギャンブル中毒ならぬ童貞中毒状態です。危険ですね。

そしてその中毒状態は何とか抜け出し時には齢三十。

成人男性としてはいよいよ本格的にまずいのかもしれない。

しかし、この三十という歳を機に、自分自身の童貞人生をしっかり振り返ってみようと思いました。

「僕の前に道はない、僕の後ろに道は出来る」と文豪・高村光太郎が「道程」で書いたように、僕の後ろに出来ている「チェリーロード」を歩いてみます。

童貞の道程をしっかり歩んでみれば、自身が童貞である所以も見えて来て、今後の童貞人生に何か得るものがあるのではないかと思い、文章を書いていこうと思います。

その中できっと自身で蓋をしていた過去の黒歴史や後悔などが沢山溢れ出てきて、感傷的な気持ちになる事もあると思います。

でも、それも必要な事。

感傷的な気持ちになりつつも、素敵なチェリーボーイになるべく始めるのが、この「センチメンタル・チェリー」です。

「♪伊代はまだ、16だから~」と松本伊代並みの低音ボイスでは歌えませんが、「♪ジンはもう、30だから~」とある意味開き直って自分をこれから文章を通じて見つめ直していくので、お付き合い頂けたら幸いです。

何にも、誰にもさらわれずに生きてきたセンチメンタル・チェリーをよろしくお願い致します!

今後は童貞の道程や、普段童貞なりに感じた事などを何となく綴っていこうと思います。


また普段は芸人としてライブに出てネタをやったりとかしているのですが、それ以外に自分は芸人仲間達とあるyoutubeをやっております。

そのチャンネル名は「わが童」

https://youtube.com/channel/UCIKmjjLMFO5dKOFYurEo1zw

「わが童」と言われてピンと来ない方に意味をお伝えすると、

「吾輩は童貞である、経験はまだない」

というとある文豪の一文をもじったものです。

簡単に言えば、いい歳して未だ女体を知らないチェリーボーイ達が集まって女性の事、性の事などを色々と学び、経験して、最終的には全世界のチェリー仲間を少しでも勇気づけられるような「良い童貞」になろう、というのがコンセプトです。壮大ですね。現在自分の脳内には爆音でWe are the wolrdが流れています。

チャンネルが始まってから数か月、無名芸人達という事もあってまだ登録者数等は伸び悩んでおりますが、こちらで色々とチェリー達の脳内やアレコレをやっていくので、よかったらそちらも見て頂けたらと思います。

ていうか、わが童を見てほしくて始めたのがこのセンチメンタル・チェリーなので。

センチメンタル・チェリーを通じて皆さんに童貞、わが童の想いを伝えていきたく思うので、今後ともご贔屓に!

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