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ナイスフォローの瞬間

今日は保育室の先生から寄せられたエピソードをご紹介します。

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1歳児のりす組のSちゃんはもうすぐ2歳。彼女は「自分の気持ちを伝えたい!」「たくさん褒めてほしい!」「受けとめて共感してほしい!」という気持ちが人一倍強い女の子です。

まだ自分の気持ちを言葉で表現するのがあまり得意ではなく、頷いたり、首を振ったり、泣いて伝えることがほとんどで、そんな自分自身に対してももどかしく感じています。

そんな彼女が帰り際に、一つ上のTくんがやっていたパズルを一緒にやりたい!と言う素ぶりを見せました。そこで、「お母さんのお迎えがきたらおしまい」というお約束と一緒にTくんの了解を得て、ほんの少しだけ一緒にやらせてもらうことに。

ところが、難しいパズルにもかかわらず、予想外にスラスラと当てはめていくので驚き、思わず「凄いね〜!」とTくんと拍手!。ちょうどその時お母さんがお迎えにきました。すると、もっと続けたい気持ちが膨らんはじめの約束なんかすっかり忘れ大泣き。

Sちゃんは一度気持ちがあふれると、なかなか上手に切り替えられません。お母さんは「抱き抱えて帰るしかない」と観念し、靴も履かせずに帰ろうとしました。

すると、ちょうど玄関で貸出し絵本を選んでいた同じクラスのKくんが泣き叫んでいたSちゃんに「ハイ!Sちゃんどーぞー♪」と一冊の絵本を渡してくれました。

思いがけず絵本を渡されて、困り果てながらSちゃんのお母さんはKくんにお礼をいいました。「Sちゃん、Kくんが…」とKくんが貸してくれた絵本のタイトルを読み上げようとしたら…「もう泣かないよ」(いもとようこ作)というタイトルだったんです。

するとSちゃんのお母さんが思わず「Kくん、ナイスセレクト!ありがとうーー!」大笑い。その場にいたみんなもつられて笑いました。

すると、先程まで泣き叫んでいたSちゃんがピタリと泣き止んで、にこりと笑ったのです。そして2家族で一緒に仲良く平和に帰ることが出来ました。

Sちゃんのお母さんも、Kくんのお母さんも嫌々期真っ盛りのお子さんと毎日。大変な思いで帰路につく様子を日々見ているだけに、こういったちょっとしたきっかけで笑顔で楽しく帰ることが出来ました。そんな場面に遭遇できて救われる思いでした。

私自身も日々の保育で煮詰まり、二進も三進もいかない時がありますが、気持ちの余裕を忘れずに過ごしていきたいなぁと感じた一日でした。

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世田谷区桜新町にあるさくらキッズガーデンです。2019年で創立71周年を迎えました。
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