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週刊文春WOMANの岡村・吉川対談を読んで

岡村靖幸は、果たして「孤高の人」なのか。
最近の社交性の高い岡村靖幸からは想像ができない、ただただ心の内側に籠って音楽にすがっている、そんな姿ばかりを思い浮かべてしまう時期がありました。
そういう時にいつも心の中に勝手に支え、いや最後の砦となって私の中(多くの岡村ファンにとっても)に存在していたのが、今回の対談相手の吉川晃司ではないでしょうか。
ちなみに「吉川晃司」という名前は姓名判断で強運の名前と言われているようで、弊社には二人同姓同名の人がおります。
閑話休題。
吉川晃司と並列で思い浮かべるもう一人の男性はすでに鬼籍に入って久しく、よって、岡村の様々なターニングポイントを見るにつけ、吉川晃司は岡村の何を見て何を思っているのだろう、と常に考えてきました。
その答え合わせが今回の週刊文春WOMANの「幸福への道 拡大版スペシャル」でした。
結論から言うと、ちゃんと吉川晃司は岡村を見てきてくれたんだな、です。

岡村と吉川が2014年に氣志團万博に出演し、共演こそなかったものの綾小路翔がフェス後の写真をUPしてくれたのがこちら。

これを見た時には感涙に咽び泣いたものです。この時以来の再会が今回の対談とのこと。

今回この対談を読んで一番思ったこと、それは、お互いに対する正直な「憧れ」でした。
決して若い時にはダイレクトに言葉を用いて、互いに対するリスペクトや嫉妬心を表現することはなかったでしょう。
今年の8月で58歳になる男たちが、この年齢になったからこそ言える正直な言葉をたくさん目にすることができました。
二人の声まで聴こえてきそうなほど、会話が弾むのを感じました。ホストであることを意識した岡村が「吉川さん」と呼んでいるうちに、あっという間に「吉川」と呼び捨てにし始めたのもグッときました。
非常に具体的にお互いの仕事を見つめ続けてきたし、過去の思い出話も、いくらでも需要があるのに、多くを語らず大事にここまで抱いてきた、それを知ることができたのがとても嬉しいです。
おそらくそれが自然に出来たのは、お互い今が充実しているからでしょう。

「あの頃あんなに会っていたのに一度も三人で写真を撮らなかったことを後悔したら彼は「でも、大丈夫。いまも頭の中にはいっぱい残ってるから」って言ってくれて沁みました」
岡村の言葉も、それに対する吉川の言葉も、非常に彼ら自身をよくあらわしていると思いました。
私の頭の中にもその三人の、見たことのないはずの姿がいつだって浮かんできます。
岡村靖幸の連載対談「幸福への道」、まさに幸福への道を一歩一歩歩んでいる男達のかっこいい背中を見せてもらった、そんな回でした。
拡大版スペシャルとしてカラーグラビア含め10ページの掲載。岡村、吉川、両ファンにとって貴重なものになったと思います。
今まで目にしてきた対談の中で、一番岡村が岡村らしく語れたものだったのでは。