パラン:パラナテッロンタ

「宮と同時に上昇する恒星と星座、宮のデカン、
宮の個々の度数が扱われている、
この様な恒星を指す専門用語はパラナテッロンタである。」
 
「パラナテッロンタのリストが最初に作成されたのは、
宮そのものが見えない夜の時間を知るためであったことは
ほぼ間違いないだろう。」
 
(西洋占星術の歴史:山本啓二訳 より)
 
 
文献でパランについて調べてみると
パランは元々パラナテッロンタと呼ばれていたことが分かります。
 
古代人は時間を知るために恒星の上昇時間の表を
作っていました。それがパラナテッロンタの表です。
カレンダーや暦、時間を知るためにパランを使いました。
 
パラナテッロンタは占星術のためにも使われ始めました。
紀元1世紀のバビロンのテウクロスが創始者とされています。
 
その後2世紀にプトレマイオスと同時代のウェッティウス・ウァレンス
が著作に記述していました。
下記のような例があります。
「土星とカノープス(アルゴ座:りゅうこつ座)が共にあると
船の難破を意味している。」
「火星とペルセウス座のアルゴル(ゴルゴーン)が共にあると
斬首か切断による死を表す。」
 
ローマ時代以降の占星術における恒星の解釈は
極端で不運を表すものが多いです。
幸運を意味する恒星はスピカ、レグルスぐらいでしょうか。
 
 
パラン=パラナテッロンタ
Rise along or rising together
上昇する、または共に上昇するという意味です。
 
 

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