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【秋本真利前衆議 事業者からの7,280万円賄賂受取り否認 洋上風力汚職初公判 東京地裁】

2024年11月25日に東京地裁(矢野直邦裁判長)で行われた洋上風力発電事業を巡る汚職事件の初公判で、被告の秋本真利前衆議院議員(49歳)は現金の受領や借り入れを認めたものの、「職務の対価ではなく、利益供与でもない」として無罪を主張した。

詐欺罪の成立は争わない意向を示した。

検察側の主張によると、秋本被告は風力発電会社の元社長・塚脇正幸被告(65歳)から、会社が有利になるような国会質問を依頼され、その見返りに現金や競走馬の所有権などを受け取ったとされている。
なお塚脇被告も起訴内容を否認している。

秋本被告は、事業者から賄賂として計約7,280万円を受け取ったとして受託収賄と詐欺の罪に問われていた。

貸付現金 3,000万円
馬の持ち分 100万円相当に付いての賄賂分は公訴時効を迎えた。

現金500万円
馬主組合運営費や馬購入費など計約3,680万円が収賄罪に問われている。

計約4,180万円分について贈賄罪に問われた『日本風力開発』(東京)元社長の塚脇正幸被告(65歳)は、起訴時に贈賄を認めていたが、罪状認否では一転して「全くの誤りです」と起訴内容を否認した。 

検察側の冒頭陳述によると、『日本風力開発』が青森県等で事業参入を目指すなか、塚脇被告の依頼を受けた秋本被告は、国会質問で青森の事業に関して過度に規制しないよう求めたり、事業者の選定基準見直しを要望した。
国の担当者から事業者側に有利な答弁を引き出した上、選定基準を後日変更させた、としている。

《念願の競走馬オーナーに》
秋本被告は以前から、日本中央競馬会(JRA)の馬主登録の資産要件に3,000万円足りないと塚脇被告に相談していた。

国会質問の翌月、自身の議員会館事務所で塚脇被告から同額を借用、馬主登録した。

その後も日本風力開発に有利な国会質問を重ね、受け取った賄賂は競走馬の購入代金や預託料などに充てたとした。

起訴状によると、秋本被告は2019年2月以降、塚脇被告から国会質問を複数回依頼され、昨年6月ごろまでに計約7,280万円の賄賂を受領。 

また、知人の会社が申請した国の新型コロナウイルス対策の持続化給付金200万円を不正に受給したとされている。

秋本被告は2012年12月の衆院選千葉9区で自民党から出馬して初当選。4期目だった昨年9月に逮捕・起訴され、2024年10月の衆院選には出馬していない。

洋上風力汚職を巡る経緯〜
2016年    日本風力開発、青森県での洋上風力発電事業参入に向けた調査に着手
  17年    秋本真利被告、自民党「再生可能エネルギー普及拡大議員連盟」の事務局長就任
  19年
   2月    国会質問で青森の事業に過度な規制をかけないよう求める
   3月    同社社長(当時)の塚脇正幸被告から3000万円借り入れ
  21年
  12月    秋田、千葉両県での事業者公募で同社は選定されず
  22年
   2月    秋本被告、国会質問で事業者の選定基準見直しを要望
  10月27日 国、新たな選定基準公表
     28日 秋本被告、議員会館事務所で塚脇被告から現金1000万円受領
  23年
   8月 4日 東京地検特捜部が議員会館事務所など捜索
   9月 7日 秋本被告を逮捕
     27日 秋本被告起訴、塚脇被告を在宅起訴
  24年
  10月 9日 衆院解散
  11月25日 秋本被告、初公判で受託収賄罪を否認。塚脇被告も贈賄罪否認

参考サイト:さくらフィナンシャルニュース

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