『センス入門』

・センスとは何か🌸
・センスを磨くために
・大切なこと


日常生活で頻繁に登場する単語「センス」。

センスの良い人になりたい・・・あわよくば褒めてもらいたい!
というのは僕の内心でしたね(笑)

センスの良い人の発言、行動すべてが輝いて見えたりしたこと、ありますかね?

では、センスの良い人になるにはどうしたらいいのか?
ということで、そんな悩みにお答えするのは今回紹介する松浦弥太郎さんの『センス入門』です。

・センスとは何か🌸


さぁ、「センス入門」しましょう!といわれて、まずみなさんが思うのは「センスって何?」でしょう。



「センス」と言われたら、手も足も出ない気持になるのは、僕だけでないでしょう。[中略]

そういう毎日の暮らしの中のあらゆる行為は、「センス」という、人それぞれが持っている美学のあらわれとなって、私たちの目に映り、何かしらを与えてくれるものです。

些細なことですが、ドアの開け閉めにしても、素敵だなと感じさせるか、乱暴だなと感じさせるかは、「センス」の良し悪しです。

会社の会議で意見するタイミングや、声の大きさ、話のスピードも、「センス」の表れといえるでしょう。大事な決断のタイミングさえも「センス」を必要とするでしょう。(松浦 2013 8-9)



ここからわかるように、「センス」は日常生活のすべてにおいてある、その人なりの、「自分なりの美学」なんですね。

しかもそれが、「大事な決断のタイミング」や「発言の仕方」にまであらわれてくるといっています。

そうなってくると、「センス」がいいことって余計に難しいような・・・
つまり、その人なりの「思考・判断・表現」の「よくやる型」のようなものがまとまって「センス」と感じられる、といえるのではないでしょうか。

しかもそれが、ある程度以上の段階で必ず必要になるというのです。



つくづく思うのは、仕事にしても、暮らしにしても、ある程度のレベルまではどんな人でも到達できるけれども、
そこから先のもっと高いレベルへ行くには、その人が身に着けている「センス」の良し悪しで判断されるだろうということです。[中略]

そしていつの時代においても社会が求めているのは、新しい「センス」でしかないのです。

故スティーブ・ジョブズは、日本の禅から「無」という「センス」を学び、彼らしい新しい「センス」を生み出して成功をしました。

世界のリーダーを見てください。それぞれのよい「センス」が、あらゆる場面での切り札になっているのがわかります。(松浦 2013 8-9)


な、なんと・・・。

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難しいけれど大切な「センス」の身に着けかたを御本人の経験にそって教えてくれるのが『センス入門』です!

・センスを磨くために

センスを磨くためにやるべきことは一つ一つはとっても小さなことです。
そういう小さなこともたくさん書いてあります。

しかし、先にも言った通り、センスは「総合的な」もの。

身につけておいたほうがいいことはたくさんありますが、実戦で学ぶにはバラバラのものをバラバラのまま学ぶより、まとまっていたほうが良いんです!

そんな、私が感動したポイントを1つだけお伝えすると、それは、

センスのいい人を真似する!


です!



そして、わかったことがもうひとつ。

センスのいい空間には、自然にセンスのいい人が集まるものです。

[中略]その人たちのちょっとした立ち振る舞いがハッとして見えることもありますし、こんなものをこういうふうに着こなしているんだと勉強になることがよくあるものです。

自分も真似したくなるような人がたくさんいるのです。

そう思える人がいたら、すぐにでも真似をするべきです。真似してみると、また違う発見があるものです。センスを磨くとは、それの繰り返しです。

「真似る」ということは、「学ぶ」からきているともいいます。「真似る」ことを恥ずかしいことだと思わず、むしろ「学ぶ」ことだと思い、どんどん真似してみてください。(松浦 2013 115-6)



真似することはとても大切です。
真似することで得られる領域の「センスのよさ」というものがあります。
最低限の身だしなみや言葉遣い、対人関係の持ち方にもセンスは現れますが、「センスのよい人」はさらにもう一歩進んでいます。

自分よりセンスがよい、と感じたときには積極的に真似してみましょう。

真似することで自分の個性がなくなってしまうとかは、ありません。
どんなに頑張っても、「自分らしさ」がでるからです。
完コピを目指して、ちょうどよいのです。

コピーすると、まず違和感が出てきます。なにか違う。

それが大体、自分らしさにつながっているものです。
そこを少しアレンジすることで、ようやく自分にフィットする。
そういうところがあると思います。

「センスのよい人を真似すること、そういう姿勢」は、軽視してはいけない大切なポイントです。



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例えば、文部科学省の学習指導要領は、これからの不確定な時代を生きていく子供たちに「生きる力」を身に着けてもらいたいといっています。

そして、そのために必要な力を3つの柱にまとめてこう提示しています。

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急に教育につなげてびっくりした方もいらっしゃるかもしれませんが、もう少しお付き合いください。

3つの柱のうち、「知識及び技能」は「センスを構成する細かな身だしなみやマナー」、

「思考力・判断力・表現力」は「自分なりの美学」の発現の仕方、

今出てきた「真似をする」ことは「学びに向かう力、人間性」

と整理できると思います。センスは総合的なもので人格全体を扱うものなので、この図だと整理がしやすいんです(笑)

真似をする力がうまく働くと何が良いのでしょうか。

「真似をする」姿勢をもち、「真似をする」ことで、「センスのよい人」の、「知識及び技能」と、「思考力・判断力・表現力」をまとめて感じ、まとめて身に着けられるんです。

センスは大人も学び続ける一生もの。

となると、「生きる力」のサイクルにとって一番大事と言っても過言ではない「学び続ける」姿勢、
「自分で目標を定める力」といったものが含まれた、「真似をする姿勢」が効いてくるというわけです!

・大切なこと

どうでしたか。センスの身に着け方がまとまった『センス入門』、読んでみたくなったでしょうか?
教育的に解説してみても、彼のいっていることは説得力があるなあと思いました!(笑)

前半では、
「自分なりの美学」がセンス
・ある程度以上の仕事や暮らしに必要である
ことを、

後半では、
・センスを磨くためには「センスのよい人」を真似すること!

に絞ってお伝えしました!
この姿勢は大切ですね。

本書では、ここに挙げた以外にも、センスが良くなるための「技術」的なこともみっちりと載っていますので、気になった方はぜひ読んでみてくださいね!

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考え続ける大学生、さくさくでした!

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今回紹介した本

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松浦弥太郎、2013、『センス入門』、筑摩書房

ありがとうございます!頂いたお金は本に充てさせていただきます。