ショートショート | くすぐったい
空に向けて思いっきり手を伸ばしてみた。
そこには太陽があって
指の間から光が差してくる。
しばらくそこに寝そべって
両手を上に向けていた。
白いシャツを着たイーサンも
私と同じ動きをしている。
空に向けて両手を上げて、
太陽の光を手のひらで受けていた。
ときどき指の間から太陽の光が差して、
彼は眩しそうに目にしわを寄せた。
洗濯した後のシャツの匂いなのか、
それとも彼の匂いなのか。
私はその匂いに夢中になった。
太陽の光は相変わらず注いでいて、
甘酸っぱい匂い