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短編小説

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2022年4月の記事一覧

短編小説 | 父が月をとった日

*このお話は、フィリピン人の友人Viliamorさんが話してくれた子供時代の思い出に基づいています。 ある日、ぼくは父と一緒に田舎の夜道を歩いていた。 そしたら、月が大きく出ていたんだ。 とっても大きくて、それはそれはきれいな月だった。 ぼくはそこで立ち止まって、呆然と月を眺めていた。 そうして、父にこう言ったんだ。 「ねえ、パパ。あの月を取ってきて」って。 父は言った。 「うん、わかった。」と。 家に帰ると、さっそく僕は窓辺に椅子を持っていった。 そして