その怪文書を読みましたか(笑)
この記事は「その怪文書を読みましたか」についてのネタバレを一切含みません。ほぉ、となるような解釈や考察も一切ありません。
安心してお進みください。
皆さんこんにちは。兎木(ウサキ)と申します。
膝にできたカサブタを撫でた時の感触が大好きな、どこにでもいる普通の成人男性です。
実は今、とても困った状況になっています。
ここ最近、友人から毎日このようなメッセージが送られてきます。
おそらく怒っているんだと思われます。
友人が寝ているであろう時間以外、絶え間なく「なんか嫌なやつ」が大量に送られてきます。
なぜこのようなことになったのか。
その発端が、こちらの展示会。
2023年3月17日から4月2日まで、マイラボ渋谷にて行われていた『その怪文書を読みましたか』。
「株式会社闇」と、ホラー作家「梨」氏がタッグを組んで開催された、いわば「考察型展覧会」です。
意味不明な文章や手紙、いわゆる「怪文書」が多数展示されており、訪れた人々はその怪文書を読み進め、背景にある物語を考察していくという、一風変わったものでした。
「梨」氏の大ファンである僕は、友人を誘いこの展覧会に出向きました。
その帰り道。
近くの星乃珈琲店に寄り、お互いの感想や、そこから考えたそれぞれの解釈について話し合っていた際のことです。
いやあ、なかなか面白い体験でしたね。
友人:確かに。
これとか、
これとかも、
よくよく考えると、裏にある背景がみえてゾクゾクします。
友人:最初は、撮影もシェアもしていいなんてイマドキだなぁって思いましたけど、それも今思えば、あーそういうことかって腑に落ちますね。
細かいところが妙にリアルで、本当にこういうのがあったんじゃないか、って錯覚しちゃうんですよね。
友人:そういえば…。
友人:このモニターが置いてある下のラックに、くしゃくしゃになった紙がいくつかあったじゃないですか。
友人:ここの隙間から奥を覗いて見たんですけどね。
ああ、あの時奥を覗いてたんですねテンション上がりすぎて五体投地でもしてるのかと思ってました。
友人:その奥にも怪文書が展示されていたんですよ。こんな場所にあったら気づかない人もいるだろうって思ったんですけど。
へぇ。僕は気づきませんでした。写真は撮りました?
友人:一応撮ったんですけど…えっと…
友人:あれ…?
どうしました?
友人:撮ったはずの画像がない。
撮り忘れたんじゃないんですか?
友人:そんなはずはないです。ここに来る直前も見返してたんですが、その時は確実に保存されてました。
友人:この15番の展示の説明文と、くしゃくしゃの紙の間に画像が保存されていたはずなんですが。
友人:真っ黒の画像になってる。
撮るの失敗してるじゃないですか。まだスマホ慣れてないんですか?
友人:いや、絶対撮りました。というか、実際に見ましたから。
ふぅん。じゃあどんな怪文書だったんですか?
嘘くさ。
友人:嘘じゃないって!
怪文書じゃないし、そもそも他の展示品と比べても世界観が違いすぎる。
壁に張り付いたゴキブリか何かを見間違えたんじゃないですか?
友人:でも、さっきまでは絶対に撮った画像が残ってたんですよ。それがこんな真っ黒な画像にすり替わるなんてことありますか?
ないですね。
ということはつまり、虫か何かを見間違えたあなたは、怪文書と勘違いして撮影をしたが撮れていなかった。そして撮れていないという事実を隠そうとして、画像がすり替わったという嘘をついてるということです。
友人:言い回しがすごい腹立つ。
しばらく嘘だ嘘じゃない問答を繰り返した後、友人は注文したアイスコーヒーを口に含み、僕に毒霧を喰らわして店を後にしました。
別れた後、僕はネットに上がっていた考察をいくつか拝見しましたが、誰も(笑)についてふれている人はいませんでした。
やはり友人の勘違いだとは思うのですが、引くに引けないのか、展示会が終了した今になっても冒頭のようなメッセージが送られてきます。
一体どうしたら、友人の怒りはおさまってくれるのでしょうか?
あ、また。
全くいい加減にしてほしいものです。
*****
先ほどまでお風呂に入っていたのですが。
今しがた友人からこのようなメッセージが来ました。
どうやら友人の怒りはおさまったようです。
こういう時、許してあげることができるのが大人というもの。
大人として少しだけ友人に付き合ってあげようと思います。
みなさんこんにちわ!
あの後友達とは無事に仲直りができましたよ!友達が言ってた怪文書はやっぱり勘違いだったみたい。もうほんと人騒がせですよね(笑)
ただ、
もし同じような怪文書を見たよって人がいたら連絡をもらえると幸いです。
女の子から連絡くれたらもっと嬉しい(笑)
ってナンパじゃないですよ(笑)(笑)
(笑)
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