さくらの障害人生 第1章

私は現在、不安障害という精神疾患の治療中で、仕事はドクターストップがかかっている。

この第1章でお伝えしたいのは、次の3点。

①私がなぜ不安障害になり、ドクターストップとなるまで気づかなかったのか。
②そもそも不安障害とは何か?
③不安障害が起きた時は、どのような状態だったのか。

この3点について、赤裸々に、ありのままに。素直な気持ちをここに綴ろうと思う。(感情的な表現が一部含まれるかもしれません。ご了承ください。)

ちなみに、不安障害というのは総称名である。
私は、不安障害に該当する疾患を複数持っているようだが、特定は出来ない。という状態。

不安障害とわかったのは、2018年10月である。それまでは、うつ病と神経質、心配性、不安症、自己肯定感の低さから自分を追いつめる特性なのだと思っていた。

病的な心配性

私は自分の事を、ただ人より極端に心配性なだけ。病的だとは思っていたが、ただの特性だとずっとそう思っていた。

そして、自己肯定感が低い事も自覚していた。

それが…
まさか、不安障害だったとは…。全く思わなかったし、むしろ不安障害を知らなかった。

数ある精神疾患の中でも、うつ病ではなく、不安障害のカテゴリーに入るもの。それを複数抱えているなんて。
考えた事は一度もなかった…。

そして不安障害とはどんな病気なのか、どんな症状が出るのか…。

当時は全くわからなかったし、こんなわかりにくい精神疾患というか、精神障害になった自分を責めた。

不安障害とは

不安障害というのは、気分障害。
大分類としては、うつ病と同じカテゴリーになる。
中分類としては別の病気として分けられる。
うつ病とは、全く違う病気である。

では、不安障害とは何か。

緊張からくるストレスにより、不安を抱え過ぎて発症するようだ。

・常に緊張している。
・周りに気を遣いすぎている。

迷惑をかけないようにと、常に神経を張り巡らせている。
その状況が長く続いていると、発症してしまうようだ。

不安障害を抱えている人たちが、みんな同じとは限らないと思うが、基本的には周りを優先して自分を後回し。

・自分が頑張れば、周りの負担が軽くなるなら頑張ろう。
・もっと頑張らなければ、迷惑をかけてしまう。

そういう気持ちが強いと自分では気づいていないかもしれないが、緊張状態が常にあるという事。
緊張状態はストレスを溜めやすい。気を張っているから、疲れも取れないだろう。
そういう人が、不安障害になりやすいだろうなと私思います。

私の場合で説明する事にしよう。

周りに迷惑をかけたくないだけ

まだ、会社員だった頃の話である。

例えば、仕事で1つでもミスをした場合。

そのミスが他の人のミスでも、自分が少しでも関わっていたら、私は自分を責める。
それは、ミスをした人を含め「周りに迷惑をかけてしまった」という自分が許せないからだ。

もう少し自分が配慮していたら。
もう少し自分が早く気づいていたら。
もう少し自分のスキルが高ければ。
もっと確認しておけばよかった。

最終的にミスをした自分が悪い。と責めてしまう。

そして、次こそはミスをしないようにと無意識に緊張を強める。
周りから見れば、十分に仕事をこなしている。頑張っている。

周りからそう見えても、また同じミスをするかもしれない。
私は常に不安に支配され、もっと頑張らなきゃ。が消えなくなっていた。

私は自分のせいで、周りに迷惑をかけてしまう事が申し訳無く思う。思いすぎる。

だから、うつ状態になって「ツライ・しんどい」という言葉は言えない。
さらに状態が悪化して、死にたい…という「希死念慮」が来たとしても、言葉にはしない。
それは、自分が死んだ後のことを考えてしまうからだ。
周りに迷惑がかかることを恐れて、死ぬことも出来ない。

死にたい。という言葉すら、周りに迷惑がかかると思うから言えなくなる。

そして、どんどん言葉数が少なくなっていく。
うっかり、ネガティブな発言をして周りを不快にさせたくない。または、余計な気を遣わせたくない。と思うから。

しかし…

その状態までいくと、かなり危険な状態である。という事に私は気がつかなかった…

突然の発作

明らかに会話が減り、人の目を気にし始め、ミスをしないために気を張り続け、挙動不審になっていく…
教えてもらった事が何度聞いても覚えられなくて、でも何度も聞けなくて…

そして、気づいた頃には表情を作れなくなっていた。

自分が変わっていく…

その怖さに、なぜそうなったのか。毎日毎日、1人反省会を行い改善策を見つけようとしたが、うまくいかない。

助けを求めたいが言えない。

・迷惑になるのではないか。
・こんな程度で悩んでいるのか

そう言われそうで…怖くて言えない。
もし言えたとしても、本当にさらっと軽くしか言えなくて…
でも、それだと気づいてもらえなくて…
すべてが悪循環。

そうして、私は私の気持ちとは真逆に体が先に悲鳴をあげたのだ。

最初はうつ病だと思っていた。
数日間、動けなくて寝込んでいたけど、勇気を振り絞り会社へ行った。

通勤中、明らかにおかしい…
動悸とめまい。足元がふらつく。
会社が近づくにつれ、体が震えてるようにも思えた。

でも、気のせいだと思った。考えすぎだと。
休み続けて、出勤しづらいだけだろうと。

でも、会社のあるビルに入り…会社のドアを開けようとした途端、動悸が早くなった。

怖くて開けられない。
でも、出勤しなくては…。
もう休むことは出来ない。

仕事をしなければ…と、会社のドアを開け自分の席へ向かった。

自分の席までは、1分もかからない。なのに、ひどく遠く感じる。
何かがおかしい…?
そう思って席に座ろうと思った瞬間に、突然、体が全身震えて立っていられなくなった。

それと同時に過呼吸が起きた…。

頭は真っ白…
フラフラで立っていられないどころか、座るという事も出来ない。
何か、別の動きをしたとたんに倒れそうだったから。

その瞬間を見ていた先輩が、ここにいては危険だと判断し、別室へと連れて行ってくれた。
先輩のおかげで、気を失うこともなく過呼吸も少しずつおさまり、ゆっくりと会話をする事も出来るようになった。

その日は結局、仕事は無理だろうということで強制的に早退。

そして、そこから悪夢が始まるのである。

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