見出し画像

【欅坂46】OUTTAKEがもう一つの映画だった話

このブログは2月3日に発売される欅坂46初のドキュメンタリー映画『僕たちの嘘と真実』に収録されている特典映像『OUTTAKE』を視聴して私自身が面白いと感じ、欅坂46ファンならこの作品を見た方がいいのではないかという思いから書きました。あくまでも個人の意見、感想だということを理解の上で読んでいただけると嬉しいです。

1.『OUTTAKE』を視聴して一番に感じたこと

OUTTAKEを視聴して一番初めに抱いた感想はOUTTAKEの方が本編よりも面白かったということです。長年欅坂46を応援してきた身としてかなり満足度が高い作品でした。
OUTTAKEには本編と大きく違う点2つあり、その一つが時系列順になっていること、そしてもう一つがメンバーのインタビューが挟まれていないことです。この2点の違いが高い満足度に繋がる理由なのかもしれません。

秋に映画館で公開された本編は時系列がバラバラかつ、実際当時劇場で見たファンでも中々理解するのが難しい内容となってました。ですが映画作品としては正解だと思っています。ファン以外のライト層も多く観にくると想定されている映画はいかに深読みさせ、見る人に考えてもらうというエンタメ要素を強く意識していたのではないかと思います。実際、ファンでは無い著名人からの評価は物凄く好評でした。それは映画としての要素が完璧だったからです。

しかし、ファンの評価は割れていたように感じます。それは欅坂46の歴史を知っているからこそです。前述した通り本編は時系列がバラバラな上にストーリーに抜けが多く感じられるような気がしました。その抜けていると感じていたパートがOUTTAKEでは補われています。当時劇場で未完成だったパズルのピースがどんどん埋まっていくような感覚でとても見ていて気持ちの良い作品になっていました。
個人的には本編→ライト層向け、OUTTAKE→コア層向けだと思っています。

2.本編の「暗」とOUTTAKEの「明」

劇場で公開された本編の内容は実にどこか心苦しくなるような、憂鬱になるような作品になっていました。どこか悲しげな表情のインタビューシーンや活動していく上で立ちはだかる数々の困難との映像が繰り返されます。感情の起伏も激しくファンであっても繰り返し視聴することは難しい作品だと思います。平手さんのインタビューが得られなかった中で、メンバーの証言を通しての平手さんが軸となる物語になっていることで、まとまりがなくなってしまいより難解な内容になったのも事実かも知れません。

これに対しOUTTAKEは「絆」がかなり意識されている作品に思えました。それはメンバー間だけでなく、TAKAHIROさんやInfinityダンサーの皆さん、マネージャーさんやライブスタッフの皆さんなど、メンバーが欅坂46に関わる多くの方々と良い関係を築けていることが物凄く伝わる内容になっているからです。このような点ではこちらの方が王道ドキュメンタリーと言えるかもしれません。そのため感動要素も高く心が浄化されるような明るく非常にまとまりがある内容で、より一層グループのことが大好きになるような作品になっています。これも満足度が高い一つの理由だと思います。

3.OUTTAKEで埋まるパズルのピース

前述したようにOUTTAKEでは本編で大きく欠けていたシーンが補われています。実際どのようにピースが埋まるのかを本編を時系列順に並べ直してみました。
OUTTAKEの部分は太字で表記しています。太字の部分が本編で抜けていた部分です。
(ほんの少しネタバレがあるかも知れません、完全に避けたい方は飛ばしてください)


2016.2.6 CDショップデビュープロモーション
(+OUTTAKE)
2.23 1st MV撮影 (+OUTTAKE)
2.19 1st ジャケ写撮影
3.17 デビューCDL
6.25 2nd MV撮影
8.17 2nd ジャケ写撮影
10.20 3rd MV撮影
12.24/25 初ワンマンライブ

2017.3.8 4th MV撮影
5.28 1stアルバム ジャケ写撮影
8.16 真っ白ツアー 名古屋公演
8.30 真っ白ツアー 幕張千秋楽
(+OUTTAKE)
12.31 紅白歌合戦(不協和音)
←平手が一時離脱

2018.1.28 6th MV撮影 (+OUTTAKE)
3.25 2ndアニラリハ
6.28 7th MV撮影

9.5 2018全国ツアー千秋楽
(+OUTTAKE)
11.14 今泉ラスト握手会(7th個握)
11.30 1期生と2期生の初顔合わせ

12.7 8th MV撮影

2019.5.9~ 3rdアニラ武道館(原田見学)
6.29 欅共和国2019リハ(原田復帰)
7.4~7 欅共和国2019リハ〜本番

7.12 9th選抜発表(+OUTTAKE)
7.25 9th MV撮影1回目前日リハ
→台風により中止(平手在り)
8.8~13 2019全国ツアーリハ→本番
(+OUTTAKE)
8.27 大阪公演から避雷針のみ平手参加
(+OUTTAKE)
9.6 2019全国ツアー千秋楽
9.18 東京ドーム1日目
9.19 東京ドーム2日目(+OUTTAKE)
10.23 9th MV撮影2回目 (1日目砂浜)
10.24 9th MV撮影2回目 (2日目学校)

12.31 紅白歌合戦(不協和音)
(+平手とメンバーが言葉を交わす場面)

2020.1.10 今野さんから正式に平手の脱退、 織田と鈴本の卒業、佐藤の留学が告げられる
1.23 平手脱退SOLコメント
7.16 初の配信ライブ→改名発表
(+OUTTAKE リハ&ライブ後の映像)

このように本編では大きく欠けていた部分が埋まるようになっています。OUTTAKEでは特にシングルの制作場面が多い印象です(5thシングルの風に吹かれてもだけありませんが...)
これらの各場面、時系列順で並んでおり活動を通して親密度が増すメンバーやスタッフさんとの絡みが多く映されているように感じます。

4.本編〜OUTTAKEを通しての気づき

欅坂46は他の坂道グループと比較しても、極力裏を見せずに表で全て勝負する珍しいタイプのグループでした。今回のドキュメンタリー映画でいうと、本編は表でOUTTAKEが裏のような気がします。菅井さんが映画公開前に「今まであまり裏を見せて来なかったのでどう解釈されるのか少し怖い」と言っていましたが、個人的にこのグループの本当の裏の姿は映画本編ではなく、このOUTTAKEだと思っています。

表だけで勝負するグループだったが故に憶測だけで語られることも多々ありました。多くのメンバーが「ありもしないことが私たちの知らないところで大きくなっている」「そんなことないのに...」「どうしてこうなってしまうんだろう」と言葉を残しています。このような発言に至る理由はOUTTAKEを見れば分かるような気がします。表の面だけで語られることにメンバー自身の苦しみも活動を通して次第に大きくなっていたのかも知れません。

5.ファンが出来ること

ではファンに出来ることは何か。それは誤解をしてあげないことだと私は思います。嘘と真実を探す必要はありません。グループの深い歴史が簡単に嘘と真実で片付けられるわけでもないと思います。誤解されやすいグループだからこそファンがいかにグループのことやメンバーの心情を理解し、誤解してあげないことが大切だと私は思います。これはOUTTAKEのような映像作品を通してファンだからこそ出来ることです。

ファンの間では何か不満な出来事があると運営に批判の言葉が集中することがよく見られます。しかしその批判は本当に運営に向けられるべきものなのかというような軽率短慮な人も実際よく見られるような気もします。
初めは運営側に矛先が向いていても知らず知らずのうちにメンバー側にまで矛先が向いていることがあるかも知れません。スタッフさんとメンバーとの関係に傷をつけてしまうこともあります。この疑問点は繊細なグループだからこそ今後も追求し気をつけて行きたいところです。私自身も気をつけていきたいと映画を通して思わされました。

6.最後に。

全ての映像が揃い改めて振り返ると、「僕たちの嘘と真実」は欅坂46初のドキュメンタリーに相応しい本当に良い作品だと私は思います。特に監督を含む制作スタッフの皆様には欅坂46のことを沢山愛してくださり、映画制作開始時から円盤が発売される最後まで全力を尽くし音響面など細部までこだわり抜いてくれたことに感謝です。

そして私個人としては作品を通してまたまだまだこれからも新たな夢、目標に向かう櫻坂46としてのメンバーを全力で応援していきたいと強く思うことが出来ました。底知れない能力を持った26人の今後の活躍が物凄く楽しみです。

長くなりましたがここまでお読みいただきありがとうございました。円盤を購入しようか迷っていた方、気になっていた方に少しでも手助けが出来ていれば幸いです。

それでは失礼します。

(10プのMV見たい...)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?