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愛と再生の物語…43


人の繋がりは
人のそのまた向こうに繋がる人が
どんな人かで…見えてくる世界がある

その扉となってくれる人がいる
.
いつ、誰と、どんな形で出会うか
その出会いから…見えてくる
鏡に映る…自分
どんな事であっても
起きる事は…今の自分に必要な事
…さぁ…
.
次の扉を開いて…
.
.
.
✍️続きを…
.
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ドリーは麻酔から目覚めた少年の笑顔を見つめた
手から伝わってくる…力強い…躍動感
想わず涙が溢れる
酸素マスクを着けたまま…それでも
「ドリーさん…ボク…頑張ったよね…
ドリーさんが泣いたら…ボク…ボ…」
「嬉しくて✨嬉しくて✨勝手に涙が出てるだけ‼️
うんうん😊本当に良く頑張ったね😊
これから麻酔が切れると痛みが出てくる…ちゃんとお薬があるから…大丈夫よ
もう少し…頑張れるかな🤗」
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「うん…ボク……助かったんでしょ
手術…成功したんでしょ…」
「ええ😊さぁ…」
ドリーは手を離して両親と代わろうとした時
「待って…もう少し…手を繋いでいてくれる?」少し苦しそうだ…
「少し苦しいの?
もう…喋らないで…お父さんと、お母さんに…だけ」
少年は「ボク…頑張ったよ😊お父さん、お母さん……」
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両親はドリーの反対側から我が子を見つめ「うん…本当に頑張ったね」そう言って頭を頬を撫でた…
ドリーは「うん…」と、小さな声で応える少年の手を両手で再び包み込み
…これからの…痛みが酷く感じないようにと祈りつつ…言葉ではなく
柔らかな…優しい波動だけを送り続けた
.
看護師がやって来て
痛み止めの点滴のバックを繋ぐ…
「ゆっくり少しずつ…後は様子を見てと…先生から」
ドリーは頷いた…
しばらくそのまま…優しい波動を送り
痛み止めの点滴がゆっくり体内を巡り始める…
少年は微睡み始め…ゆっくりとした規則正しい息遣いになって行った
.
もう…大丈夫
「明日の朝は…もう少し楽になっているから…深く深く眠れますように…
また明日ね…」
そう言って、手を毛布の下にそっと戻した
「ドリーさん…」母親が泣きながら、ドリーに抱きついて来た
「あぁ、ドリーさん…」
「お母様もお父様も…本当にここまで頑張って来られましたね」
ドリーは母親の背中を擦りながら言葉にする
.
ドリーには両親の背景が見えてしまった
ふたりにもふたりの葛藤や闘いがあった
それをなんとか乗り越えて…
今ここに…🙏
それを口にする事は出来ない
言葉に出来ない想いを
手のひらに込めて…抱きしめて背中を擦る
「大丈夫…もう…これからは良くなるだけだから…もう少しの辛抱ですから…」と言いながら
.
母親は大きく頷き「ありがとう」と
.
続く…

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