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立ちはだかる壁 第3話(天野 咲物語)

家族の元に戻る前 咲は叔母の家と自分の家を
行ったり来たりして 毎日を過ごす用に成っていた。

そんなある日の事 咲にとってとても辛い日が訪れた。

自分の家から 叔母の家に行ったのである。
周りを見渡しても 叔母は居らず
旦那さんだけが居た。

「おばちゃんは?」咲は旦那さんに呼び掛けた。
すると突然 旦那さんはこちらを向き
それはものすごいけんまくで 鬼の形相で咲を追っかけながら
大きな声で 罵声を浴びせられたのであった。

咲は訳が分からず あの優しく大好きだった人に
そんなことをされるとは 思っていなかったので
ビックリして 心の中が恐怖でいっぱいに成った。

咲は大泣きしながら自分の 本当の家族の元に
逃げ帰ったのである。

叔母の旦那さんには それを切っ掛けに
会うことはなかった。

何故なら それ以来咲は 男性恐怖症に成ってしまたからである。

その件があった後 叔母は旦那さんと離婚をして
咲達家族の住む ボロアパートに引っ越して暮らし始めた。

咲は 家族の元に戻った。
だけど 家族と一緒に居ても違和感を覚える。
3歳にして 家族との間に 透明で分厚い大きな壁を感じていた。

そんな事を感じながら 毎日を過ごして居たけど
母親と二人で お昼ご飯を食べていた時の事 突然母が真顔で
咲にぼそりと呟いた。
「実はね 咲ちゃんは叔母夫婦の元に養女に出そうかと思ってたんだ」

咲は心の中で(えっ?何それ、、、)

言葉に出来ない 何とも言えないあの気持ちは
今でも鮮明に覚えている。

そして咲は さらに壁が分厚く成ったのを感じていた。

楽しい事も有ったけど
3歳を境に 咲には試練の日々がやって来るのである。

その試練の話はまた次回とします。

最後まで読んで下さり ありがとうございます。


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