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チーズはどこへ消えた?

迷路の中でチーズを探す2匹のネズミと2人の小人の物語。

登場するのは
ネズミ 鼻の効くスニッフ、行動力のスカリー
小人 変化に対応するホー、対応しようと しないヘム
ネズミは単純であり、小人は上手くやろうと考えて動く。


心に残ったフレーズとシーン

自分のチーズが大事であるほど、それにしがみつきたくなる
もし恐怖が無かったら何をするだろう?
恐怖を乗り越えれば楽な気持ちになれる
チーズが無いままでいるよりも、新しいチーズを探しに出た方が安全だ
新しいチーズが見つかると分かれば、人は行動を変える
チーズと一緒に前進し、それを楽しもう


まさに、会社員時代に独立するかどうか悩んでいた頃の自分を思い出した。

「3年で独立する」そう意気込んで入社した。その為に独立しやすい職業を選択したのだ。
当時、私は年齢にしてはたくさんのチーズを貰っていたし、仲間との居心地の良さも感じていた。「このままでも良いのでは?」と楽な場所に留まろうとする感情はあった。
独立に向けての情報を集める上でも、独立に不利な情報や会社員を肯定する情報見ては「そーだよね、このままでもいいよね!」と思って安心した。無意識にフィルタリングしていた。ヘムに引き止められもした。

しかし、やはりどう考えてもこのチーズは減り続けると考えた私は独立した。理屈上の勝算はあったものの実績はない。不安や恐怖はもちろんあった。しかしそれを乗り越えるとワクワクが勝ったのはよく覚えている。そして、元の場所より大きなチーズを見つけた。

重要なのは「1度冒険に出た俺すげぇ」ではなく「これからも冒険し続ける」という事。


誰しもがスニッフでありスカリーであり、ホーでありヘムである一面を持っている。
この物語を読んで「誰が1番滑稽か?」と言われたら皆ヘムだと言うだろう。しかし、「現実社会で誰が1番多いか」の問にもまた、ヘムだと答えるだろう。
私の体感では過半数、いや、7割の人はヘムの要素が1番大きいと思う。

では7割の人はもう人生絶望なのか?
それは違う。

誰しもがスニッフでありスカリーであり、ホーでありヘムである一面を持っている。

ヘムにも本当はスニッフやスカリーやホーの一面はあるのだ。勇気さえあれば、変わることが出来るのだ。
そして変わった先には明るい未来がある。
チーズはもちろん、チーズを探してワクワクと共に前に進み続ける人生が待っているのだ。


感想
1時間で読めるし分かりやすいのに、得るもの大きい!
既に行動している人のリマインドにも、行動してない人の喚起にも、万人に当てはまる。
めっちゃコスパ高い本。あと表紙かわいい。
(余談だが、これを読んだ時の私は断食中だったので美味しそうでつらかったw)

ヘムを分かりやすく滑稽に描くことで「私はヘムじゃない!ヘムにはならない!」と背中を押してくれる本だなと感じた。



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