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北裏遺跡群(弥生時代)

1 場所
 佐久市根岸に所在する。千曲川左岸の片貝川が形成した沖積低地と八ヶ岳から連なる丘陵縁辺の台地にまたがって遺跡は広がっている。

 2 特徴
 中部横断自動車道建設に伴い、本選部分は県埋蔵文化財センターが、インターチェンジから国道142号までの区間は佐久市教育委員会が発掘調査を行った。
 台地上では弥生時代中期から古墳時代前期の大規模な集落域と墓域がみつかっており、本遺跡は千曲川左岸の弥生時代後期中葉の拠点集落と位置付けられる。
 また、注目されるのは佐久市教育委員会調査地点で、弥生時代中期後半の溝から石戈が出土したことである。石戈は銅戈を模倣したもので東信地域で初めての出土例となった。佐久にも銅戈を模した石戈を用いた祭祀が存在したことがわかる資料であり、銅戈が発見される可能性もあろう。

3 ミニ案内
 中部横断道の佐久南インターチェンジを降りてすぐのところに道の駅「ヘルシーテラス佐久南」がある。地元の農産物をはじめ、佐久の名産が取りそろえられている。近くへお越しの際にはぜひ立ち寄ってほしい。
                           (櫻井秀雄)

石戈


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