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小山寺窪遺跡(中世)

1 場所 
 佐久穂町高野町上区に所在する。台地のやや窪地となる緩傾斜面に遺跡はある。

 2 特徴
 広域農道建設に伴い、平成14年に当時の佐久町教育委員会が発掘調査を実施し、平安時代の竪穴住居跡2軒の他、中世では竪穴建物跡、配石状の石組遺構に加え、多数の墓がみつかり、鎌倉時代後半期~江戸時代に至る100余基の五輪塔と宝篋印塔が出土した。墓には土坑墓や木棺の痕跡があるものなどがみられ、火葬骨も出土した。50体以上の埋葬がみられたという。
 平成20~22年には中部横断自動車道建設に伴う発掘調査も行われ、ここでも古代~中世の竪穴建物跡などが確認されたが、ここでは五輪塔は1基のみが出土したにすぎない。
 この地には、平安時代に立科町の津金寺、山梨県の津金山海岸寺と並んで日本三大津金寺といわれた大寺があったとの伝承がある。2回にわたる発掘調査ではそれを裏付ける遺構は発見されなかったが、多数の五輪塔や墓の存在はこの付近に大寺のあった可能性を示しているのではないだろうか。   

3 ミニ案内
 平成14年の発掘調査で出土した五輪塔などの石塔は、それ以前から集められていたものもあわせて、広域農道そばに保存・展示されている。解説版も設置されており、一見の価値がある。https://goo.gl/maps/zn541UJezxv5smkF6

 佐久穂町には美味しい飲食店が多い。すでに紹介した、アルペンローズ、キッチンえみゅーの他にも役場近くの「いろは」では和食が楽しめる。メニューも豊富で、値段も手ごろである。
                          (櫻井秀雄)

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