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佐久の考古遺産

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佐久考古学会が2021年に刊行した『佐久の考古遺産』から部分引用した遺跡紹介です。
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#東山道

宮ノ反A遺跡群【古代】

宮ノ反A遺跡群【古代】

1 場所
 小諸市御影新田の東端にあり、佐久市西屋敷と御代田町小田井との3市町にまたがる鋳師屋遺跡群に近接する。本来は一体の遺跡群とみてよいだろう。調査地点は、現在は上信越自動車道となっている。

2 特徴
 溝で方形に区画され、内部に数棟の掘立柱建物跡が置かれた7世紀末から8世紀前半の遺跡である。調査段階では、県内初の豪族居館跡ではないかと話題になったが、整理作業を進めていくなかで何らかの官衙(

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推定清水駅跡

推定清水駅跡

1 場所
 小諸市諸に所在する。上田方面から進むと国道18号「西原」信号交差点で、直進する国道18号と小諸駅へ向かう右手の路にわかれるが、国道18号のさらに北側には細い道があり、その道沿いに「東山道清水驛跡」と記された石碑がある。https://goo.gl/maps/WfA2kFs3e4XAUfu67

2 特徴
 東山道は、律令国家が整備した官道のひとつで、佐久には清水と長倉の2つの駅が置かれ

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