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【ここにずっといるだか?】

都会では今時期くらいから、
パンダのマークや、アリさんのマーク、あとはチャウチャウのマークなんかもあったかな?
各社引越し屋さんのトラックを目にすることが増える頃ですよね。

ここ大日向では、一台も見かけません。
なんなら町内でもほとんど見かけたことがありません。


先日、区(集落)の集まりごとに顔を出したとき、
「え〜っと誰だっけ?」
「ちょっとちょっと、あそこに住んでるヤマガミさんだよ!」←間違ってるwヤマウエと読むんです。というやりとりはきっとこれからも続く…

住んで半年経ちますが、浸透率はまだまだです^^;
まーそりゃそうだ。まだたかだか半年。
新しいものに興味を持ってくださる方もいれば、
知らないものには近づかないという方もいます。
こちらから、このご時世ですから怪しまれない程度に嫌がられない程度に近づく他ないのですが、
快適な距離の詰め方ってなかなか難しく、
名前を覚えてもらうまでもそれ相応に時間はかかるだろうというのは想定内。
だからこうして、区の集まりごとには行ける限り積極的に参加して、
何も話さなくても、あ、あの顔また来たなと、少しずつ顔を覚えてもらえたらいいなと思うわけで。
集落に住んだ以上、まったく関わりが持てないのは寂しいから。


それはそれでこれからもがんばるとして、

その場でひとりのおばあちゃんから結構強めの口調で、

「おい、あんた、ここにずっと住む気あるんだか?」

と聞かれました。

私の場合はそれ(定住)がしたくて地方に移住してきているので、

「はい、そのつもりです。ずっと住めるお家があれば…」

と答えたら、

「よし!でなきゃおもしろくねぇ!!」

とこれまた強い口調ではっきりと言われました。

すると別のおばあちゃんが
「第二第三の故郷と思ってもらえるだけでもいいんでないかねぇ」
とフォロー?の言葉をかけてくれたのですが、

「ここはそういうとこじゃねぇ!じゃぁなんでここに来るだ?」

と。


引越しトラックが春と言わず年中往来している都会とはここは違う。

好きなところに自分のタイミングで移動できるような、言わばカジュアルに引越しが誰でもしていい(ということすら考えもしない)都会とはここは違う。

でもこれからの未来を考えたとき、
田舎だって、集落だって、
「多様性」「関係人口」
今よく目耳にするこんな言葉たちに潜む価値にどれだけ目を向けられるか…

おばあちゃんには、そんなよく分からないものよりも、
守ってきたものにこそ価値があり、
その同じ価値を守ってくれる人でないと受け入れ難いのかもしれない。
守ってきた大事なものを、大事な場所だから、よく知らねぇ奴にいいとこ取りなんてされたくない。
それは至極真っ当な感情だとも思う。


「なぁ〜んもねぇよ」

「よくこんな田舎に来ただね」


私たち移住者がまずかけられるそんな言葉たちは、守りたい思いの裏返しなんだろうな。

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