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朝食は食べる方が痩せる?

5000人規模のアメリカの研究で、朝食を抜いていた人たちに比べ、朝食を毎日とっていた人たちの糖尿病発症率はおよそ4割も低くなっていた。朝食を毎日とっていた人たちに比べて、朝食を抜いていた人たちの方が18年後の体重増加が大きかった。
という研究があります。
Andrew O Odegaard,et al.Breakfast frequency and development of metabolic risk.Diabetes Care. 2013 Oct;36(10):3100-6.

一見逆のような結果ですが、他の研究でも同様な結果が報告されています。

朝食の摂取が体重管理においてどのような役割を果たすのか、セカンドミール効果とそのダイエットへの影響について書きます。

セカンドミール効果とは

セカンドミール効果は、朝食を食べることで次の食事までの血糖値の安定を助ける現象を指します。この効果により、昼食時に過剰な空腹感を感じにくくなり、食べ過ぎを防ぐことができます。また、血糖値が安定すると、エネルギーの低下を感じにくくなり、間食への欲求も減少するため、総カロリー摂取量の抑制につながります。

また、1食を700kcalに設定して、朝食、昼食、夕食(3回食)食べる時と、昼食と夕食(2回食)食べる時の血糖の変化を比べた研究があります。
これでは昼食時と夕食時の血糖値上昇は2回食の方が大きくなるという結果でした。2回食の方が、一日のトータルのエネルギー摂取量が少なかったにもかかわらず、血糖値が高くなるという現象が起きていました。
Jakubowicz D, et al. Fasting until noon triggers increased postprandial hyperglycemia and impaired insulin response after lunch and dinner in individuals with type 2 diabetes: a randomized clinical trial. Diabetes Care 2015; 38: 1820-6.

朝食を摂ることがセカンドミール効果を通じて昼食後の血糖値の急激な上昇を防ぐことを示しています。これにより、一日を通じての食欲コントロールが向上し、体重管理が容易になることが示唆されます。

朝食摂取の推奨

朝食を摂るべきかどうかについては、個人の生活スタイルや体質によって異なります。しかし、一般的には朝食を摂取することで、血糖値の安定、そして一日を通じたエネルギーレベルの維持が期待できます。

ダイエットを目指すならば、朝食を摂ることは有効な戦略の一つと言えるでしょう。

↓血糖曲線下面積は朝食抜きの方が大きく、インスリンを分泌する膵臓の負担が大きい事を示します。

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