空間を身にまとう時代を創造する - Psychic VR Lab 山口征浩さん講義レポート #青学VR

2021年6月14日(木)5限に、株式会社Psychic VR Labの代表取締役CEO山口征浩さんがxRの事業とPsychic VR Labについてや、現在から未来の社会の在り方をテーマに、青山キャンパスでゲスト講義してくださいました。
ご縁があり聴講することができたので、その内容をまとめてみたいと思います。
とても盛りだくさんの内容ですべてをお伝えしきれませんが、印象に残った内容をレポートします。

Psychic VR Labについて

Psychic VR Labは2014年にラボとして山口さんが立ち上げた後、2016年に法人化した会社です。
取り組みとしては、xR(VR・AR・MRの総称)の領域クリエイティブ表現と体験のデザインを開拓・拡張していく「NEWVIEW」プロジェクトや

誰でもVR・ARコンテンツの制作ができるプラットフォーム「STYLY」の運営

直近のイベントではVRでRPGの世界のレストランを体験する「RPGレストラン」など様々な事業を行っています。

Psychic VR LabのMISSIONとValue

Psychic VR LabはMISSIONを
「人類の超能力を解放する。」
を掲げています。(超能力!?)

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技術の進歩によって、創作において空間・肉体・精神・物理といった様々な制限がなくなりつつあります。
様々な制約を取り払い、人々が内に秘めているクリエイティビティ(超能力)を自由に表現できる世の中を作ることをMISSIONとしています。

また、その世の中に向けてPsychic VR Labが生み出す価値(Value)として
「空間を身にまとう時代」をつくる。
を掲げています。

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現代で人々はスマホやパソコンを持ち歩くことで、情報を常に身にまとって生活していると言えます。
しかしxR技術が発展すれば、分厚かった携帯を持ち歩けるようになったのと同じく、情報を投影した空間を表示するARデバイスを持ち歩けるようになるでしょう。
そんな「空間を身にまとう時代」のために、Psychic VR Labは生活の基盤となるOSの構築と、基盤の上でのアーティストや事業者との「共創」を生み出し、社会へ提供しています。

山口さんの経歴・行動理念

アルバイトからベンチャー企業へ入り、大学を中退しながら当時最年少の社長になり、その後MITへ留学するという異色の経歴を持つ山口さん。
しかし、決して成功ばかりというわけではありませんでした。

事業がうまくいかず、クビを宣告されるなど失敗が続くことが多かったそうです。
しかし、たくさんの失敗をしながらいくつかの成功を積み重ねていくことが大切だとおっしゃっていました。
「能力もなく、実績もないからとりあえず動いてみる」
この言葉に山口さんの行動理念が表されていると思います。

とりあえずやってみる

山口さんのお話で印象的だった話の一つに、現代では「とりあえずやってみる」ハードルが昔より下がっているというテーマがあります。

例えば、昔は10万円から20万円ほどかかっていたwebサーバーの費用も、今では月数百円程度で個人でも借りることができます。
また、興味のある人や技術力のある人にコンタクトを取りたい時は、SNSを使ってコンタクトを取ることができます。
行動する時に資金が足りなければ、クラウドファンディングを使って個人でも投資を募ることができます。
このように、時代が進むにつれてお金や地理的に恵まれていなくても、とりあえず行動してみるハードルが下がりつつあります。

もちろん、行動したところでうまくいく保証はないですし、失敗する確率の方が高いかもしれません。しかし、学生の内であれば致命的な失敗ということにはなりづらいと山口さんはおっしゃっていました。

また、やってみることで新しく見える世界があるそうです。
たとえ失敗しても、どうして失敗したのか理由を探れば次に繋がる発見があるかもしれません。その発見ができるだけでも十分に成功と言えるでしょう。

これからの時代を楽しく生きるために

もう一つ、山口さんのお話で印象に残ったのは、人生をかけてやり切りたいことを見つけることで、これからの時代をもっとハッピーに過ごすことができる、というテーマです。

未来では技術の発展によって、人々が積極的に働かなくても良い社会が訪れる可能性があります。
そのような、生きるために働くという活動が必要なくなった時代では、なぜ働くのか・なんのために働くのかというテーマ、あるいはそこから発展して、自分がなんのために存在しているのか、何のために生きるのかといった人生のテーマがより注目されるようになると山口さんは予想しています。

そして社会に出ていく中で、自分がやりたいこと・所属する組織がやりたいこと・社会が向かっていくべき方向の三つが揃うようにできると、充実感を持って働くことができる、とおっしゃていました。

人生単位でのテーマというのは壮大ですが、自分の存在理由を自分で考えて行動していくというのは、AI・機械が社会活動を担いつつある現代において人間にしかできないこと、人間だからこそできることなのかもしれないと感じました。
 

今回の講義を受けて 

ビジネスの最前線で活躍している方ということで、かっちりとした方のかなと思っていましたが、実際にお話を伺うと自身の失敗談などもユーモラスに交えつつお話してくださり、とても充実した楽しい時間でした。
VR・ARの技術は目覚ましい速度で進化しつつあり、市場も伸び続けています。
山口さんのおっしゃっていた空間を身にまとう時代は、本当にすぐそこまできていると自分でxR技術を使った開発をしながらも感じています。
未来の空間を身にまとう時代の中で、コンテンツを作ることに関われるよう色々なことに挑戦していきたいと思います。
そして、そこから自分なりの人生のテーマも見つけていきたいと思っています。
今回お話ししていただいた山口さん、調整をしていただいた中川さん、青学VRラボの宮田先生、本当にありがとうございました! 今回お話ししていただいた山口さん、調整をしていただいた中川さん、青学VRラボの宮田先生、本当にありがとうございました!



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