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減らすもの、減らさないもの


『物を減らすと掃除が楽だ』と気付いたのは確か24歳くらいの頃だったと記憶している。

それまでは本や雑誌、漫画などの活字文化が大好きでたくさん所有していたし、同時にインテリアコーディネートに興味があって家具や雑貨も大好き、なのにズボラだったから部屋には物が溢れていた。

それが変わったのは、ある時期からエコロジーに興味を持ち始めたから。

色々あっての3回目の一人暮らし。

少し古いけど日当たりのいい2階の部屋で環境に優しくをテーマにお味噌を作ったり、化粧水や石鹸を手作りしたりという暮らしをしていたら、「環境に優しく暮らすこと」「お金を節約すること」そして「物を減らすこと」の三つが非常に親和性が高いことに気づいた。

電気を使わずにほうきと雑巾で掃除するにも物が多いと大変だけど、何もないととても楽。

ついつい目先の欲で買ってしまう雑貨や服なども最後はゴミになるし、無駄な浪費が大半だから慎重に。

こんな具合。

かくして、この部屋には3年くらい住んでいたが、家具はちゃぶ台とマットレス、パソコンくらい。タンスもテレビもビデオもない、がらーんとした部屋だった。しかし、これがまた快適で快適で!すっかり物のない生活の虜に。

その後、子どもが産まれてエコロジー生活からは遠ざかったけど「物がないと子育ても楽でかつ安全」に変わっただけで物を減らす生活は継続となった。

そんな私だが、物を減らす目的はとてもシンプル。

『環境に優しく、お財布に優しく、減らすことで生活が楽ちんになること』

これだけ。

減らすことで嬉しい効果があるからやってるだけで無理もしない、減らすことを目的にもしない。

マイペースで楽しんでやっている。

そんな私だが、減らすのは基本的に物だけではなくて、元々のズボラも相まってタスクを減らすことこそ真髄!とばかりに取り組んでいる。

これまでも通帳、メルマガ、郵便物、カタログ、ポイントカード、年賀状、大掃除、お酒、カフェインなどなど有形無形、色々なものを減らしてきた。

仕事でも無駄が嫌いなので探し物を減らすためどんどん片付けるし、判断疲れを減らすためマニュアル化をする。時々、自分でもあきれるくらい徹底してるなあ、と思う。


そんな私だが減らさないものや、減らせないものもある。

まずは、人生の楽しみである旅や食、それに関わる物たち。

減らすのは楽をするためであって、楽しみまで減らしたらつまらないと思う。

もちろんアレもコレもと多趣味でみんな大事だと困るので本当に好きなものを厳選してだけれど。

今のところ、通勤の足でもあるし、ドライブが好きなので車は減らせないし、お料理やお菓子作りが好きなので、それに合わせた食器や製菓道具も減らせない。

そのかわり本は一冊も持っていない。電子書籍か図書館のみ。

靴もスニーカー、パンプス、長靴、冬用のブーツくらい。本当に少ない。

化粧も最低限でファンデーション、アイブロウ、色付きリップのみ。

大事なところとそうでないところのメリハリは意識してると思う。

あと、残念ながら減らせないものもある。それが私の場合、仕事用の服。

職場は私服だけれど、自分で勝手に「ブラウス、パンツ、カーディガン」というスタイルを制服化している。しかし、これが私としては数が多い…

理由は、残念なことに、今が更年期真っ盛りだから。

住んでるのが北国だから真冬はとても寒いので長袖やニットも冬用が必要だけども、更年期のせいで少し天気がいいと暑くてしんどいので七分袖や五分袖、半袖と気温に応じたブラウスやカーディガンを洗い替えを含め複数枚持たざるを得ない。

これは無理して減らしても快適ではないのでしばらく続きそう。こういう個人的にどうしても減らせないものもある。

そのため、最近はプライベート服を極力減らしてお出掛けも仕事服と兼用にしている。(これは何を着ようという判断が減って楽という思わぬ効果もあった。)


そもそも、別にミニマリストになるのが目的じゃないのだから、徹底的に減らすもの、楽しみのために減らさないもの、事情があって減らせないもの、色々あって当たり前なのかもしれない。その区分さえ自分で分かってればいいかなと思うことにした。

あまり減らすことに縛られず、その時に合わせて自由に物の少ないライフを楽しめればいいかな、と最近は思っている。






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