見出し画像

「折角だから・・・」と差し出せるもの

少し前に遊びに行ったポツンと一軒家のノブちゃんは
「折角来てくれたから、上の観音様へ連れてってやる」
と言って、ノブちゃんしか知らない観音様を拝ませてくれた。

エコパークのキミエさんは
「折角だから、あっちの花まで見に行ってみようか」
と言って、園内を一回りして、咲き始めた花々を説明してくれた。

中ノ平の林を手入れしているシズオさんも
「折角だから、あっちの林まで行ってみるか」
と言って、自生している様々な植物を説明してくれた。

「折角だから・・・」
私には幼い頃から、馴染みある言葉。
訪れてくださった方に
「折角こんな山ん中まで来てくれたで、これ、持っていきなさい」と
山で採れた山菜や、畑に実った野菜などを来客に持たせる姿をよく目にした。

「折角だから・・・」と差し出されたモノには、
その人の人柄が滲み出る。
「折角だから・・・」と、差し出されるソレは、その人が、大切にしているモノだ。

私だったら、何を差し出すだろうか?

「折角だから、歌いますよ」と思った。

そうだ。
やっぱり、私は歌を歌いたいと思う。
折角出会えた人に、話だけしてお別れするのは寂しい。
折角だから、歌で和んでもらいたい。
いい時を、共に過ごしたい。
その人が、喜んでくれる歌を選んで歌いたい。

私の「折角だから」は、歌です。

サポートはふるさとに還元します。天竜川水系のふるさとを「うた」で繋ぐ「うめたちあきのうた絵巻」では各地のイメージソング動画を無料制作して応援しています。