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花らんぷ

作詞:うめたちあき 作曲:なかざわ岳朗
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※試聴版。オリジナル版(02:13)は購入後に視聴可能。

お母さんへ

「小鳥になって緑の中を飛ぶの」と言っていたけれど今、正にふるさとは新緑の季節。本当にふるさとの空を飛んでいるような気がしています。
 夏草が生い茂るようになると、木の葉に日を遮られた山道は薄暗く、ひとりで歩くには心細いような気持ちがしました。
 「ちぃちゃん、散歩に行こうか。上に行く?下に行く?」とお母さんに誘われてヤマホタルブクロを探しながら歩いた散歩道は温かな思い出です。好きだった童謡を口ずさむお母さんの歌声は、辺りを明るく照らすようでした。
 お山から、花あかりを少しだけ分けてもらって、一輪挿しに飾ったよね。質素な暮らしの中で、ふるさとの豊かな自然を愛したお母さんの面影を「花らんぷ」を歌いながら思い出しています。
 お母さんを看取って七年。私は、童謡詩人になりました。


   花らんぷ
          うめたちあき

   ホタルブクロ 咲いた
   一つ 二つ 三つ
   花らんぷ ゆれた
   ゆく道は 花あかり
   おててつないで 夕涼み

   ホタルブクロ 咲いた
   四つ 五つ 六つ
   花らんぷ ゆれた
   せせらぎは 川あかり 
   うちわあおいで 夕涼み

   ホタルブクロ 咲いた
   七つ 八つ 九つ
   花らんぷ ゆれた
   帰り道は 夢あかり
   ゲタを鳴らして 夕涼み

リヴオン「111年目の母の日に」寄稿文より 2018/12/15発行

※リヴオンは「グリーフケア・サポートが当たり前にある社会の実現」を目指して活動しています。家族に限らず、大切な人を亡くした時の絶望感にやさしく寄り添おうとする人のあることを、心に留めて頂ければと思います。

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