見出し画像

私の「ボランティア演奏」についての考え方

「ボランティア演奏」とは、ボランティア精神にのっとり、「自発的」であることが大事だと思っています。誰かに強要されるものではありません。その定義としては、私の場合「地域おこし」であることが大前提です。私の活動のエネルギー源は、「ふるさとへの恩返し」だからです。(何故その思いに至ったのかはまた別の機会に。)

多くの地域おこしの団体は、財源が乏しく、少ない助成などをやりくりして運営しています。そこで活動されている方も勿論ボランティアです。そういう方たちと心を共にして、地域への思いを歌に託し、他の団体とも歌を通して緩やかに繋がっていきたいというのが私の思いです。

しかし、どのようにして乏しい財源をやりくりしてくださったのか、はたまたポケットマネーなのかは不明ですが、ライブの報酬(現金)を頂くことが増えてきました。昼食を用意してくださったり、地元の農産物などのお土産を持たせてくださることもあります。それらも立派な報酬であると感じています。私がふるさとへの恩返しのつもりで自発的にやっていることに対して、お礼を頂くのは、頂き過ぎているように感じるので、また何かお返しがしたくなり行事の際には駆けつけて歌わせて頂くのです。

そんな私の活動の断片を見た人から「あなた、ボランティアでライブ活動しているなら、うちにも来てよ」と声を掛けられることがあります。悪気ないのは分かりますし、むしろ親しみを込めての申し出なのですが、それはストレートに言うと「タダで、うちに来て、演奏してもらえますか?」という意味です。この世にタダはありません。生きていくには食べなくてはなりません。ですから厳密に言うなら「あなた、生活を切り詰めて、交通費、食事代、自腹を切ってうちに演奏しにきてもらえませんか?」という意味になります。

更に、ライブ活動をするには音響機材が必要です。ライブをするための技量も必要です。どのようなライブ構成にするかをプロデュースしたりプログラムを組んだりして、必要な楽譜や音源を仕入れなければなりません。練習時間も必要です。場所によっては人前に立つ為の衣装も必要です。楽器の購入やメンテナンスもしなければなりません。私は主婦ですので、家のことをやりくりしながら時間を捻出する為に、家族には外食をお願いすることもあります。私がその場所に出向くには、様々な自己投資や持ち出しをして、初めて伺うことができるのです。

そこまでの出費をしてまでも歌いたいのは「ふるさとへの恩返し」がしたいからです。その思いを、家族も応援してくれているからです。同じように、ふるさとを大事に思う方々と繋がり、思いを共有しつつ歌えるのは、大変有り難いことです。ですので、ふるさと活性化に取り組むみなさんは、遠慮なさらず「うちに来て歌ってほしい」と伝えて頂けたら嬉しいです。有り難く「ボランティア演奏」させて頂きます。

ここでお願い。ご商売をされている方(経営者の方)、その団体から給料をもらっている方(職員の方)、「地域おこし」ではない関係者の方々(例えば福祉関係、病院関係、子育て支援関係)。私のイノチの時間は「地域おこし」の為に注いでいます。それは私の、個人的な「ふるさとへの恩返し」の思いを込めたボランティア活動です。それ以外の場所への持ち出しの余裕はありません。ライブ報酬の予算組み(最低1万円~。演奏時間、移動距離、拘束時間により異なりますが、相談に応じます)ができてから、ライブのご依頼をください。お仕事として伺わせて頂きます。童謡、唱歌、地域の歌を、必要な方のところへ届けられるのは大変有り難いお仕事です。精一杯、務めさせて頂きたいと思います。

ボランティアに対する考え方は個々に違うことでしょう。様々なアーティスト、芸術家、音楽家、みなさんのそれぞれの考え方があり、その考えをひとくくりにすることはできません。ここに書いたことは、私の個人的な考え方です。地球上には、困っている人がたくさんいます。環境問題もあります。支援を必要とする多くの存在があります。でも個人が支援できることには限界があります。あれもこれもと手を出すうちに、一番肝心のふるさとへの思いを置き去りにしたくありません。小さな小さな、一個人である私の支援の思いは、天竜川水系を中心とする「地域おこし」に注ぎたいと思っています。一年半、ライブ活動をさせて頂いて辿り着いた境地です。ご理解頂けると大変うれしく思います。

サポートはふるさとに還元します。天竜川水系のふるさとを「うた」で繋ぐ「うめたちあきのうた絵巻」では各地のイメージソング動画を無料制作して応援しています。