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ぜんぶゆめ

生きててごめんなさいって言った時に、誰に謝ってんの?って言ってくる人が嫌い。
なんで私のことわかってくれないの、むきゃー!って騒いでいるうちが花。
幸せになるのが怖いという感覚は、理解されづらいらしい。喉から手が出るほど求めていたものを与えて貰えたら、満足して死んじゃいたくなる気持ちは理解されないらしい。
幸せなものが崩れるのって怖いでしょ


最寄りの商店街を歩きながら彼氏と居酒屋に入って焼き鳥を食べた。店を出たあと、私が普段彼に会いに行く道のりを2人で歩いた。帰りにその居酒屋を通った時、さっきまで彼とそこに居たのに、もう彼はお家に帰ってしまって、そこにはさっきの記憶の残像しか残っていないことに寂しくなった。


好きな人を自分の家にあげるのが嫌いだ。
帰ってしまった後に、そこに確かに彼はいたのにもう居ない今を過ごすのが寂しいから。


自分だけが大人になれなくて、ずっとずっと愛されたくて安心感が欲しい事実を憎んでいる。
私は、きっと結婚とかできない。


ホストクラブは、お金を使ったらその対価分愛してもらえる所だと思ってた。
でも指名した2人とも、私を特別にしたがった。特別になってしまうと、客じゃないから我慢しなきゃ行けないことが増える。客じゃないのに、金は使う。客じゃないって、なんだ。
ホスクラに通う女の子の求めるものは様々だと思うけれど、金を使った分だけの見返りを貰える方が何百倍も楽だ。
金を使っても、私は客じゃないらしいから何も求めさせて貰えない、それはつらいことだ。
私は何になりたかったのだろう。


多分その人の特別になりたかった。
誰かの、替えがきかない存在になりたかった。


彼は酷い人だと思う。
日常の幸せと、確かな地獄のような日々を同時に与えてくるから。
幸せを願うなら救ってくれよ。
私が、自分の愛した人のためなら地獄に飛び込む人間だと知ってて手を差し伸べないんでしょう。


全部ゆめ、ぜんぶゆめだった。
私の人生どこまで現実を生きれていただろうか。松原先生のヨーロッパ研究入門あたりを履修してた時はまだ地に足がついていたのかもしれない。


お母さんになってみたかった。
結婚もしたかったし、日当たりのいいお家にも住んでみたかった。でも全部むりそう。


私に幸せは似合わない。

死んじゃいたい夜だ。
これも全部ゆめだったらいいのに、
手すりを超えるほんのちょっとの勇気がわたしにあれば全部ゆめになるのに。

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