悪役

「悪役」といえば、何を思いつきますか。
戦隊ヒーローの怪人とか、アヴェンジャーズとか、推理物の犯人とかですか?
彼らは総じて、物語から去っていく者達ですよね。それが当然。それが彼らの在り方で、終わり方だからです。正義の英雄は正義を続け、悪役は散る。それは日本以外でもよくある「様式美」のようなもので、「当たり前」だからです。
私は昔から彼等のような「悪役」と呼ばれる存在が好きだった。犯罪界の帝王しかり、某陰陽師しかり、今まで共感された事が少ないくらいに「悪役」を課せられたキャラクターが好きだった。まぁ今もなんですけど。
最近だとBMBってゲームのフウガというキャラクターが好きなんですが、彼もまた「悪役」の定義に当てはまるキャラクターなんです。
その前はFGOの蘆屋道満ってキャラクターだったんですが、彼らを好きになったことで、漸く「何故悪役を好きになるのか」という謎が解けました。
そも、正しさとは何ぞや?という問は、私に昔から着いて回るものでした。
周りの人達が言う「正しさ」が全くもって理解できないし、それって「都合の良い人間」ということでは?と幼いながらに思っていた私は昔から反骨精神の塊でした。
が、別に「悪いことをする事に背徳を覚える人間」でもないので、罪悪の呵責はありますし、叱られることは嫌でした。
じゃあなんで「悪役はすきになれるの?」という疑問にたどり着くのは火を見るより明らかでした。それが解決したんですよ、2人のお陰で。
何が好きかって、
「悪役の理由があって過去があって、行われる皆にとって都合の悪いこと」が好きなんだなって。あ、大丈夫です私も意味わかんねぇなこれって思ってるので。
蘆屋道満の場合は、FGOにおいては「安倍晴明に対するコンプレックス」と「田舎者であること」なんかが悪に走った理由で、
フウガの場合は「自身の理解者がいなかったこと」「理解して欲しかったという気持ち」と、「王族としての矜恃」なんかが理由だった。
つまるところ「バックグラウンドストーリーが明確に行動指針に関わる」ことが多い悪役が好きになるってことなんですよ。
さらにいうと、そういう「隠された物語」が大好きってことなんですね。
だからこそ、色んな人に好きになって欲しい。
「悪であっても救われる道があること」、「悪だから作り上げられるものがあること」を知って欲しいんですよ。
絶対楽しいので。
ビバ!悪役!

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