弱い自分を見せるのは悪か。

「悔しい」

こんな自分の心情を、他人に話すことはしてこなかった。

それはもしかしたら、他人に弱い自分を見られたくないのかもしれない。

「私は強くてかっこいい女性」を演じていたのかもしれない。

ファンブーストの経過発表があったBJの3rdインスペ後に、仲の良いファイナリスト同士で立ち寄ったコーヒーショップ。

「私、悔しいんやて。」

仲間が先に口にする。

「何が?」私は心情を隠して答える。

「本当のことを言いなよ。悔しいって。そう思ってんじゃないの?周りはみんなそう思ってるよ。」

「ううん、全然…結果だから」と、私。

「私は悔しいよ。本当のことを言いな。」と、仲間。


…………。

「悔しいよ…1番じゃなかった、私」

何年ぶりだろ。他人に心情を伝えたのは。

「そらろ?悔しいって言いな。私は悔しいって」

「悔しい」

落ち込んでることを隠していたのがバカみたいなほど、この口から気持ちが溢れた。

弱い自分を見せるのは悪だと思っていた。

けど、違った。

弱い自分を見せて、聞いてもらって、楽になっていく自分がいた。

夜中まで私の話しをウンウンとただ聞いてもらった。

落ち込んでいた自分がバカみたいなほど元気が出た。

私は新しい強さを手にした。

弱い自分を見せるのは悪じゃないって気づいた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?