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雨が降っています
「ここは今、大雨が降り続いていて、窓から外を見るとまるで水槽に閉じ込められたような気がします」
…ある人を思いながら頭の中で手紙を綴っていて、ふと、あることを思い出しました。
2年ほど前、コロナ禍真っ最中のときの、あるオンライン会議でのこと。参加メンバーは、沖縄にいる私を含め、日本各地から数人と、イスラエル、ドイツ、オーストラリア、アメリカを結んでのミーティング。
私たちのミーティングでは、まず、チェック・インとして、各自1分程度、〈今ここ〉の自分を、その〈場〉に分かち合うことをします。〈今いまの自分〉の感じていることを表現することにより、皆で〈ここに在る〉〈場〉を作るのが目的です。(これ、うまく言えてるかな〜)
すると、イスラエル人女性の番が回ってきた時、彼女がこう言いました。
「すごく興味深い。日本の人たちは皆、最初に自分のいるところの天気の話をする」と。
日本の私たちは「アハハ〜、そういえばそうねー」とあまり深く考えず笑っていたのですが、イスラエルの彼女はもともと日本文化に関心があって、なんと松尾芭蕉の「奥の細道」序文を諳んじるほどだったのです(英語で)
彼女は、私たち日本の人たちが、まずはお互いのいる場所の天気を知らせることによって、お互いの温度感とか気持ちを推しはかっているように感じたそう。そこに俳句の心を感じたという事でした。
確かに、単なる習慣のようにいつもお天気のことから話し始めていたけれど、そこには自分や相手を取り巻く空気みたいなものを共有したい気持ちがあるのかもなあ。自分の内側と外の環境を、自然と切り離せないものとして感じているのかもしれないなあ。
そんなふうに改めて思ったことを、思い出しました。
今日は外は大雨です。
大量の雨が道路に打ちつける音がしています。
街の匂いが洗い流されていきます
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