小説2、  3

「貴女は何者なんですか?僕に助言なんかして、、、貴女に利益なんてないはずなのに、、、僕が殺されるのを、おかしくなるのを黙って見とけばいいのに、貴女は逆に優しくない、僕は貴女のせいで、、、迷うんですよ。路頭に、僕をどうする気なんですか?」

「私はどうしたいかなんてわからない、ただ、貴方は彼に会った。それはとてつもない重大な事実なの。私はどう頑張っても貴方を助けることはできない。貴方が独りで解決するのよ。貴方は他の人と違って選ばれた人だと思っているから、、、。
私は殺した方がいいと思うの。彼は危ないもの。貴方が殺したくないと思ったのなら、殺さなくてもいいのよ。私には他人事だから。貴方のことなんて多分助けないと思うわ。私は貴方を惑わせるために行っているわけではなくて、貴方が本当に命の危機であるから、言っているだけよ。別に貴方が死んでも悲しまないわ。うふふふ、面白いわね。貴方殺されるのよ。そんなときに限って、余裕そうなのね。貴方が生きて帰れるとでも思っているの?白痴ね。そんな貴方は死ぬ姿がお似合いね。弱虫な貴方は死んでしまった方がいいわ。彼に殺されればいいわ。」

目が覚めた、非常に気分が悪い夢だった。ただ彼女に罵倒されるだけだった。はぁ、何か言い返せる言葉は無いのか、そうなんだよなぁ、僕が躊躇えば、僕は確実に死ぬだろう。
僕は彼を言い負かすことも、殺すこともできないだろうな。
どうしたらいい、どうしたらいいЛさん、貴方は何故今の世界で生きていない。彼がいたらとても心強かっただろうに。

「僕と彼が出会ったとき、彼はまだ優しかった。どこで狂ってしまったのだろう。いや、最初の時点で僕を殺そうとしていたのかもしれない。僕をずっと殺そうと思っていたのかもしれない。僕は少し、彼が悪者ではないと信じたかったのかもしれない。何もないように見せて、怖いのを僕は知りたくなかったのかもしれない。それが僕の悔いだったのかもね。でももうどうでもいいのさ。僕はとても彼の過去を知りたくてねぇ。まぁ聞き出すことはできないだろうけれど。
同情する面を感じる部分があったからさ、油断してしまったんだろうね。僕は彼の向ける銃口の弾丸を見ないふりして、今もう引き返せない状況にいる。」

僕ももしかしたら、もう引き返せないかもしれない。でも、彼を殺せはしないし、自分も死にたくはない。
僕は昨日行った森にもう一度行ってみることにしたんだ。

昨日いたベンチに着く。誰もいない。今は午前9時、誰もいない、澄んだ湖だけだ。
そうだ、今日彼に会えるとは限らないんだ。彼だって人間だし、忙しいだろう。僕は安心して本を読みだした。

多分、集中していたからかなぁ、気づかなかったんだよ。また彼が前に現れたんだ。

「なんだい、その目は。まるで僕を疑っているみたいだねぇ。まさか、僕が君を殺すとでも思っているのかい?僕はそんなことしないよ。普通、一般的に、君が白痴でなければ、分かると思うんだけれど、逮捕されてしまうと思うんだよ。僕が人なんか殺していればね。虫を殺したぐらいでは逮捕されないけどさ。二人も殺したら相当問題だと思うんだけれど、君は分かっているよね、賢い子だから。」

「僕は何言っていませんけど。随分自分の噂についてご存じのようですね。」

「あぁ、知っているよ。僕はこの通り美しいからね、誰からも噂されるんだよね。僕が人を殺すような顔をしているのかなぁ。君はどう思う、とても僕にはそうするように見えないのだけれど。」

「自分で言いますか?そうですね。見た感じで言えばですね、そうですね、殺しをしそうには見えないですね」

「なぁ、そうだろう。僕もそう思うんだけど、人々が僕にあらぬ噂を押し付けるから、僕は独りになってしまったんだ。君は分かってくれるかもしれないね。君は優しい子だから。」

「僕はそこまで親身にはなりませんけど、貴方の言葉は客観的に捉えて、僕の問題解決に生かすつもりです。」

「君、随分に論理的な思考をしているなぁ、僕を信じてくれなくてもいいけれど、話を参考にしてくれるのはとても嬉しいよ。まぁ、時に感情で動くことも悪くないと思うんだけれどね。君は少し直感が働くみたいじゃないか?何故そっちに身を任せないんだい?」

「結構、外れるんですよ。自分が思ったとおりに動くと、失敗するんで、僕の思ったことは間違っているんですかねぇ。」

「そうだなぁ、間違っていないと思うけどねぇ。失敗って付き物じゃないか。君は失敗した分だけ成長してきた。それって誰にもできることじゃないし、成功ばかりしていても、失敗したときものすごく挫折だろう。プライドが高いとやはり、挑戦を恐れてしまう。君は本当にすごいよ。もう少し感情で動いてみる気はないかい?」

「僕を信じてみないかい?僕は間違っていないよ。僕は独りで、そして噂の中に閉じ込められている。君がいてくれるととても心強いんだけれどさぁ。君をスカウトしているのさ。君は何もしなくていいよ。ただここで本を読むだけでいいよ。そして僕と話してくれさえすれば。殺しはしない。殺しっていけないものだろう。ねぇ、君はまだ僕を疑っているのかい?」


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