ナニワイバラ Rosa laevigata Michx.
今日はナニワイバラのお話です。
ナニワという名前がついていることから、日本に自生しているバラと思ってしまいがちですが、日本の野に生えているものは、栽培種が野生化したものだとされています。
最初に発見されたのはアメリカのジョージア州だそうです。中国中南部や台湾にも自生しています。江戸時代に大阪の植木屋さんによって普及したため、この和名がついたそうです。
花は5弁の一重咲きで、花径は7cm前後あります。花びらの一枚一枚が大きいため、元の部分が重なってとても美しい品種です。葉は厚くしっかりしていて、パッと見は薔薇と思わない方もいるようです。
花の裏側を見ると、実になる部分やガク片は細かい棘に覆われていますので、この辺りは薔薇らしい部分かと思います。
ナニワイバラは薔薇には珍しく常緑で、冬も落葉しません。そのため昔は生垣等にもよく利用されていたようですが、枝の勢いが強いため大株になりすぎるきらいがあります。放っておくと家の二階まで登ってしまう程で、現在この品種の生垣というのは、あまり見かけません。
春にしか咲きませんが、花付きがよく開花期は見事で,とても目を引く品種です。
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