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乳酸菌、薔薇の栽培にも使ってみてね

乳酸菌といえば、腸内フローラを整え免疫力を高める助けをしてくれることでも知られていますね。とても身近な菌ですし、なにやら良さそうだよねーという感じです。乳酸菌を摂取したくて発酵食品を食べている人も多いと思います。

さてこの乳酸菌、どんな菌なのかおさらいすると。糖類の代謝により乳酸を出す細菌のことを一般に乳酸菌とよんでいて、増えやすく毒素も不快臭も出さないので食品の保存に多く利用されています。

乳酸だけでなくその他の有機酸も生成します。pHは3.0~4.5くらい。強い酸性です。ですので、乳酸菌は殺菌力に優れています。中性付近で最もよく繁殖する菌で、pH6~7の環境でも抗菌効果を発揮するそうです。嫌気性ですが、空気中でも繁殖します。

さぁそして。植物に対してどのような働きをしてくれるのでしょう。酸によってpHを低下させ、病原菌を抑える働きをし、植物がミネラルを吸収するのを助けてくれます。肥料分も吸収しやすくしてくれるから、より元気に育つ助けになるという訳ですね。

気をつける点は、増えるのに餌が必要だということです。餌である糖類などが少なければ、期待する有機酸も少なめに。

そして乳酸菌は、増えすぎると自分がつくった酸で死んでしまうそうです(!)初めてそれを聞いた時、笑ってしまいました。なんか、猪突猛進タイプ?(* ´艸`) ですので、ボトルなどに入れて長期保存することは出来ないのですね。

私がお客様のバラをお手入れするときには、数種類の有用菌をミックスし、殺菌剤の代わりに噴霧したり水やりに使ったりしています。ご興味のある方はお試しください。

*この記事は、2021年2月にブログに掲載したものを加筆修正して投稿しています。

参考文献
◇現代農業2008年8月号
乳酸菌の話 国税庁醸造試験所 百瀬洋夫氏
 農林省食糧研究所 伊藤寛氏 共著

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